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【完結済】悪役メイドだなんて言われましても困ります  作者:


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「あ~チェポンは酷いというより、お(つむ)が足りないというか…思い込んだら一直線と言うか……まぁ性格は悪くないんだけど…」


 ネルローネが訂正を入れた通り、確かにチェポン・カバレタは、性格は大型犬だ。

 ただ酷くIQが低いというか……幼稚園児を相手にしているような気分になるというか……。いや、幼稚園児に失礼かもしれない。


「そうねぇ…どうしても貴族同士のバランスも入ってしまうから、選定時はどうしようもなかったのよ…」


 疲れたように話すヨリアンナに、ネルローネは半眼になる。


「いい加減、方針転換が必要なんじゃない?

 側近は上位貴族から…なんて制限、不要でしょ? 大事なのは実力で、家格じゃないわ」

「それはそうなんだけど、王家の力もまだ…ね。

 とは言え、ノクレンダ家をこれで追い込めるから、少しは風通しを良くできるかもしれないわ」


 フィーは話題の主軸が変わってきた事に、平静を装いながらも聞き耳を立てた。


 エネオットの今後の話から、ケルナーの一件へ話が徐々に移っていく。

 どうやら貴族間の勢力図的にも、ノクレンダ侯爵家が属する貴族派の勢力を削ぎたいらしい。

 実際、エネオットの側近も、各派閥から選出されている。


 貴族派のノクレンダ侯爵家からデービー。

 王派のカバレタ伯爵家からチェポン。

 そして中立派のオファーロ公爵家からケルナー。


 と言った具合になっていて、爵位も、王派が伯爵家なのだ。

 これだけでも力関係は、ある程度察する事が出来ると思われる。


 今回の件で、貴族派の影響力を少しだけでも削ぎ落とす事が出来れば、側近の再選出もやりやすくなるだろう。尤も、それはエネオットもとい耕作が王位継承を拒否しなければ…ではあるが。


「デービーの処遇はもう決まったようなものだと思うけど、アレはどうするの?」


 ネルローネの問い掛けに、ヨリアンナが首を傾ける。


「アレ?」

「アレったらアレよ。

 名前が出てこないんだけど…」


 ネルローネは名前を思い出せないようだ。

 だが然もありなんだろう。ナホミはただのメイドだ……表向きは…。

 モーソー家での歪な力関係を、どこまで聞いているのかわからないが、普通に覚えている方が珍しいというか、おかしいと言い切れる相手だ。


「あぁ、共犯の?」


 ヨリアンナもやっと思い出したらしい。


「まだ色々と調べてる最中のようだから、まだ確定はしていないわね。

 でも公爵家に楯突いたのよ?

 家は取り潰しになるでしょうね。ただ本人は鉱山労働や国外追放で落ち着くんじゃないかしら」


 フィーの片眉がピクリと跳ね上がった。

 黙って聞いていたが、これは宜しくない…大変宜しくない。

 ナホミには、跡形もなく消え去って貰わなければならないのだ。いや、実際にはナホミではなく、中の根岸 直美に消失して貰いたいだけなのだが、魂に喰らいついている以上切り離せない。


「…王妃陛下、少々宜しいでしょうか?」


 フィーが王族に声を掛ける等、本来は許される事ではないのだが……が、どうしても看過できない。


 だから告げる。


「そのメイド…悪霊です」


 ヨリアンナは勿論、ネルローネも青くなって固まった。


 フィーがドニカについて調べていた事は、直ぐに納得して貰えた。

 なにしろアンネッタに絡みまくっていたのだ。付随してエネオットの恥ずかしい諸々まで思い出されて、ネルローネはそっと目線を彷徨わせた。


 それは兎も角、ドニカに付いているメイドについても、調査していた事を話す。

 その調査の中で、メイドの様子が変わっていった事を知り、更に調査を進めた結果わかったのだ…と、適当に理由づけた。


「そんな……じゃあ、あのドニカって子…悪霊のせいで逆らえなかったって事?」

「はい」


 痛まし気に眉根を寄せるネルローネに、フィーが頷いた。






ここまでお読みいただき本当にありがとうございます。


リアル時間が少々慌ただしく、隙を見計らっての創作、投稿となる為、不定期且つ、まったりになる可能性があります。また、何の予告もなく更新が止まったりする事もあるかと思いますが、御暇潰しにでも読んで頂けましたら嬉しいです。


ブックマークやリアクション等々も、頂けましたらとても励みになりますので、どうぞ宜しくお願い致します。

ブックマークや評価等々くださった皆様には、本当に本当に感謝です。


AI不使用な事もあり、誤字脱字他諸々のミス、設定掌ぐる~等々が酷い作者で、本当に申し訳ございません。見つけ次第ちまちま修正したり、こそっと加筆したりしてますが、その辺りは生暖かく許してやって頂ければ幸いです<(_ _)>

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