56.研究施設
ルリア
魔族を殲滅し、人間の精神支配も解けた。
ルリアと手を繋いでリディアの所に向かった。
リディアが走ってきて涙を流しながらルリアに抱きついた。
「良かった生きていて」
ルリアがリディアに呪いをかけようとした。
夢がルリアを止めた。
「ダメだぞお姉ちゃんにそんな事しちゃあ」
夢がリディアに言った。
「この子は、まだ精神支配が解けてないんだよ」
「えっ、あなたは、なぜ仲良しなんですか?」
夢が、ルリアを抱っこした。
「僕には、この子の呪いは効かないよ、それにこの子は心が優しいから好きなんだ」
夢が抱っこするとルリアは、笑顔で夢に抱きついてきた。
フィリアが来てルリアに神聖魔法を使い呪いの浄化をした。
ルリアは呪いが解け、疲れたように寝てしまった。
魔族のほとんどは、フレイアが斬り殺していた。
普段は、それほど人間に協力的では、ないが人間が必死になって仲間を助けようと戦っているのを見て助ける気になったみたいだ。
エルミナが嬉しそうな顔をして夢の所に来た。
「ありがとう私を助けに来てくれたんだね」
「違うよ、空間転移魔法でセーシェルに帰ろうとしたらエルミナがいないと帰れないから向かえに来たんだ」
「そうなんだ」
エルミナはわかっていた。
さっきエルズワースと戦っているときの言葉が聞こえた。
僕の友達に呪いをかけようとしたって本気で怒ってた。
エルミナは、嬉しそうに笑った。
「助けに来てくれたくせに人間くさい神だなあ!」
協力してくれた八人の魔法使いのうち4人は救えたが、もう四人は、見つからなかった。
その見つからなかった四人の魔法使いがクロワとゼレイロに聞いていた。
「なぜいないの?」
「ここに来ればいるって言ったじゃない」
クロワとゼレイロは責任を感じ謝るしかなかった。
この四人を勧誘したのは自分たちだった。
フィリアが二人に聞いた。
「殺されたの?」
ストレートだった。
「その可能性はある」
「もしくは、研究施設がある島に連れて行かれたかもしれない」
「そこへは、どうやって行けばいいの?」
「ダメだ!あそこに行けば殺される!!」
「行くわよ、私は」
「待ってよ、あそこの堕天使は、普通じゃないんだよ」
「いいから教えて、もしものときは空間転移魔法で逃げるから」
身内を探してる四人の魔法使いは、絶対に行くと言い張って人の話を聞く状況ではなかった。
身内が見つかった魔法使いがここにいる精神支配されていた人たちを連れて海辺のレストランに戻ってもらうことにした。
リディアが、戻る四人の魔法使いにルリアのことを頼んだ。
「フィリア、私も行くよ」
エルミナも、フィリアとリディアに言った。
「私も協力するよ!」
「夢は、一緒に来てくれるの?」
「仕方ないよ、エルミナがいないと空間転移魔法でセーシェルに帰れないから」
その言葉で、エルミナはクスッと笑った。
フレイアは、面白そうだからついて来ると言ってくれた。
クロワとゼレイロは、震えていたけど協力する気でいた。
フィリアがクロワとゼレイロに言った。
「場所を教えてくれるだけでいいよ、あとは自分たちで何とかするから」
「いや、最後まで付き合うよ」
「助けられなら協力するよ私達の責任だから」
空間転移魔法で研究施設がある島に向かった。
朝の5時なのにもう日がのぼり始めていた。
クロワとゼレイロに大きな研究施設まで案内してもらったが、この島の中には、ここ以外にも小さな施設がいくつかあるという事だった。
島を見渡しただけでも小さな施設が目についた。
フィリアは、魔族なら魔力を感じて見つけることができるが、服従の呪文で支配されてる人達の魔力は、魔族の魔力と識別できず探しだすのは困難だった。
「自力で探すしかないわね」
リディアもお手上げだった。
「この島から服従の呪文にかけられた人たちを見つけるのは大変そうね」
ふと見るとこの施設内にレストランがあった。
「あのレストランで聞いてくるよ」
そう言って、夢はそこに歩いて行った。
それを見てエルミナが慌てて声を上げて止めた。
「ちょっと待って〜!夢、何するの〜!」
「わからないんだから、あのレストランなら何か知ってるかもしれないよ」
「そんな事したら魔族にバレるじゃない」
「戦いに来たんだから魔族が出て来たほうがいいじゃない、それに精神支配されてる身内の人が出てくるかもしれないよ」
「そ、そ、そうだけど・・・」
周りの魔法使いは、声が出なくなった。
神は、怖ろしいと思った。
フッハハハハハハ
その中で、笑ったのはフィリアだった。
「お腹いたい、確かにそうだよね!精神魔法で支配された人達を探すのは、大変だけど来てくれるなんて最高ね!神って面白いね、エルミナ」
「面白いけど気持ちの準備をしてなかったよ」
魔法使いたちは戦闘態勢に切り替えた。
レストランに入った。
「ごめんください、お店やってます」
「やってますよ、どうぞ!」




