343.覚醒
アントリュウスが空を見上げた。
人間界の空には核爆弾が時間が止まったまま停止されていた。
「何故、地球を死滅させる!?」
「終わらせるのではない、新たな神の世界の始まりだ!」
「やはりお前が神の王であってはいけない!」
アントリュウスは、ゼウスの巨大な殺気のオーラを感じていた。
「お前の殺気のオーラは楽しめる!それだけではなくお前が恐怖を味わった感情も楽しみたいわね!」
「何を言っている!お前にそんな事はできるわけがない、お前一人で何ができる?いやニンキと二人か、それでも私に勝つことなどできん、圧倒的な神の王の前では無力だ!」
「私は、一人じゃない、お友達が勇気や、希望をくれた!みんなが私を大切にしてくれた!だから私は強くなった!」
アントリュウスは勝てるという希望を捨てない、剣をゼウスに向けて勇気を持って挑んだ。
「ゼウス、お前の悲鳴を聴かせせてほしいわね!」
アントリュウスが舌で唇を舐めた。
「調子に乗るな!!」
ゼウスが怒りにより絶対的な神の王としての圧倒的な力でアントリュウスに斬りかかった。
獅子がウサギを全力で殺すかのように
だが、最後のとどめが刺せなかった。
転生したアントリュウスを簡単に殺せないとはな!
「やはり、私が新たな原初の神になる最大の障害はお前だ!」
余裕があったが、ゼウスはアントリュウスの殺気を感じた。
こいつは、何故、絶望を感じない・・・
「こんなに必死になった戦いはテュポーン以来だ!だが、そろそろお前のスタミナはなくなってるはずだ!希望と勇気を持っていても限界がある!」
アントリュウスからは、疲れが見えていた。
長時間のゼウスとの戦いで、体力が限界まできた。
「魔法使いの神がどれだけ力を貸してもお前の体力が少なければ増幅させてもしれている!まして無くなれば終わりだ!お前と私とでは、神の力に大きな差がある」
アントリュウスがゼウスから大きく後退して間合いを取り距離を遠くに離した。
それをゼウスは予想していた。
最後はあの技をだすだろう
アントリュウス最強の奥義、全ての力を剣に溜めて閃光のように突き刺して来る。
ゼウスは千年前、この技に反応したが避けられなかった。
ニンキの力も借りて私の心臓を狙って来る!
「ニンキ、私の体力はあまり残ってないわね!」
「ゼウスもかなり体力を消耗してるわよ」
「やるわよ!私の全ての力を使ってゼウスの心臓を突き刺してやる!!」
ニンキがアントリュウスの神の力を使い補助に入った。
アントリュウスの姿が消えた。
速いっ!
ゼウスが焦った。
これ程とは!?これは危ない!!
とっさにもう一つの剣を使いアントリュウスの剣を振り払った。
そして千年前にアントリュウスを殺したこの世界の全ての物が斬れる剣が加速がついて飛び込んで来たアントリュウスの心臓に突き刺さった。
アントリュウスの体から血が吹き上がったが、ゼウスの表情が変わった。
なんだと!?
剣先の感触が違った。
ニンキがアントリュウスの心臓に結界を張って守っていた。
驚いたのは、それだけではなかった。
アントリュウスはとっさに体を動かして心臓に刺さらないように微かに急所をそらした。
ゼウスの剣は心臓からそれてアントリュウスの体に突き刺った。
ゼウスが茫然としたが、直ぐに剣をアントリュウスに向けた。
「私を、ここまで本気にさせた事は、褒めてやる!だがお前はもう完全に体力が残っていない!」
突如、アントリュウスに異変が起きた。
ドックン、ドックン、ドックンドックン、ドックン
鼓動が激しい音を立てた。
「なんだこれは!?」
ゼウスの全知全能の能力を使い解析したが答が出なかった。
何が起きるのか・・・恐怖を感じた。
そしてアントリュウスの表情が変わった。
「死の淵が見える!綺麗!芸術性を感じるわ!」
戦いに酔った目がいつもより異常に感じた。
そしてアントリュウスの翼が一際強い輝きを発した。
それは雷霆の光よりも強い光だった。
「何だ!こいつは、窮地に追い込まれると覚醒するのか!?」
話には聞いたことがあるが、千年前の戦いでは見られなかったがこれほどったとは!?
「アントリュウス、窮地に追い込まれたときに覚醒するとゼウスの力を上回るわよ!」
私はアントリュウスの体の中に入ってるからわかる。
「私がアントリュウスの体に入ったのも無事に覚醒する所を見守るためよ!」
アントリュウスのゼウスにかけられた呪いを解くには死の淵を見せて覚醒させることだった。




