桜の木の下で……(20)
[杏花]:「お兄ちゃんは、すごく変わったよ。もちろん、良い意味でね。お兄ちゃんは、自分の想ったことをやり通す、信念を手に入れることができたじゃない。それは、とてつもない進歩だよ。これは私だけじゃなくて、お兄ちゃんのお友達だって、そう思ってくれてるよ」
春美、後ろを振り返り三人を見る。
[洋介]:「ああ、もちろんだ」
[百合]:「春美くん、あなたは頑張ったわ」
[あやめ]:「そうだよ。春美はくじけることなく、自分の気持ちに正直に向き合って、そしてやり抜いた。今の春美だからこそ、それはできるんだよ」
[春美]:「みんな……」
[杏花]:「ね? だから、自分に自信持って、お兄ちゃん」
[春美]:「ああ。分かった」
[杏花]:「みなさん、これからもお兄ちゃんのこと、よろしくお願いしますね?」
[洋介]:「ああ、もちろん」
[百合]:「春美くんが嫌がっても、無理やり付きあわせてもらうわ」
[あやめ]:「私だって、絶対離れない」
[杏花]:「――じゃあ、そろそろ私は行かないと」
[春美]:「杏花……」
[杏花]:「お兄ちゃん、体に気を付けて過ごしてね?」
[春美]:「杏花……っ!」
春美、杏花を追いかけようとする。
杏花、その場に立ち止まる。
[春美]:「杏花?」
杏花、立ち止まって春美のほうに向き直る。
そして、春美の胸に飛び込む。




