↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
44/57

桜の木の下で……(9)

[春美]:「……思い出した、何もかも」

[杏花]:「春美お兄ちゃん」

[春美]:「杏花……」

[杏花]:「やっぱり、記憶障害で思い出せなかったんだね……」

[春美]:「悪かった、今まで冷たくあたってしまって」 

[杏花]:「ううん、仕方ないよ。むしろ謝らないといけないのは私のほう。ずっと、私のせいで苦しめてたんだから」

[春美]:「お前は何も悪くない。俺が、全部悪いんだ。許してくれ」

[杏花]:「最初から、私は怒ってなんかないよ。怒ってたんなら、こんな風にして出てこないもの」

[春美]:「……ありがとう」

[杏花]:「よかった、仲直りすることができて」

[春美]:「本当に、今まですまなかった」

[杏花]:「だからいいんだって。お兄ちゃん、気にしたら負けって言葉があるの知ってるでしょう? 今は正にそれだよ。私は気にしてないんだから、お兄ちゃんも気にしないの。いいね?」

[春美]:「あ、ああ。分かった……」

[杏花]:「はい、この話はおしまい。次に、今だからお兄ちゃんに聞いておきたいことがあります」

[春美]:「ああ、何だ?」

[杏花]:「お兄ちゃん、医者になる夢はあきらめちゃったの?」

[春美]:「あ……それは……」

[杏花]:「あの時私に言ってくれたことも、思い出してくれたんだよね?」

[春美]:「ああ。思い出したよ」

[杏花]:「だよね? じゃあ言ってみよう。お兄ちゃんの夢は何ですか?」

[春美]:「……医者になって、みんなの命を救うこと」

[杏花]:「そうよね。忘れてはいないよね? 前聞いたときは様子があれだったから聞けなかったけど、全てを思い出したのなら覚えてるよね? 私と交わした約束を」

[春美]:「ああ。覚えてるよ」

[杏花]:「ならよかった。……それで、まだその夢は追いかけてるの?」

[春美]:「…………」


 春美、杏花から目を逸らす。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。