春美と杏花・Part-2(2)
数秒の間を開けて。
[春美]:「……終わったか? 二人とも」
[洋介]:「うわ、反応薄いなおい」
[あやめ]:「即興にしてはすごいと思うけど、やっぱり学食でやることじゃないと思うよ」
[洋介]:「でもありそうだろ? こんなキャッチフレーズの恋愛ゲーム」
[春美]:「あるかもしれないが、在り来たりな感じがする」
[洋介]:「春美、平凡こそ非凡って言葉しらないか?」
[春美]:「聞いたことないが……誰の言葉だ?」
[洋介]:「俺が作った言葉だ」
[春美]:「じゃあ知らねぇよ。知るわけねぇだろ」
[あやめ]:「誰かが言ってそうな言葉には聞こえたけどね」
[洋介]:「そうだろ? 俺はこの言葉は後世に残すべきだと思うんだよな。平凡ということが、人間にとっては一番大切ですてきなことだってこと。我ながらすばらしいことを言ったと思うんだけど」
[百合]:「確かにね。でも、言ってるのが洋介だから、イマイチ素晴らしいって感じがないのよね」
[洋介]:「普通に失敬だな、百合さんよ」
[百合]:「他の人が言ったら、きっと素敵な言葉に変わると思うわよ」
[洋介]:「例えば?」
[百合]:「例えば……例えば……有名人」
[春美]:「捻ろうとしたけど捻れなかったのか……」
[洋介]:「何だよ~、百合の珍解答を期待してたのによ~」
[百合]:「どうして、こんなにも敗北感が体に満ちてるのかしら……」
[あやめ]:「別に、勝負してたわけじゃないでしょう?」
[百合]:「そうなんだけど、何か悔しいというか……」
[洋介]:「でもまあ、百合の言いたかったことは分かるぜ。俺たちがどんなに良いことを言ったって、有名にでもならない限り心には響きにくいのは確かだ。……つまり、俺が有名人になればそれは解決するわけだ」
[百合]:「へ?」




