女神ハルモニアのお仕事。その1
今回はあまり触れていなかった女神ハルモニアの普段のお仕事について見て見る事にします。
彼の女神はいつも忙しい忙しいとか言っているが実際には何をしているのか不思議だと思いますので。
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『ディバインアッパー!!』バッコオオオオンンン!!!!!!
『ぐわああああ?!?!』
現在の魔法世界は大規模な混沌が発生して毎日の様に強力な魑魅魍魎が発生しており、それを使役する「悪魔族」が跋扈している状況です。
俗に言う所で「終末世界」ってやつですな。
その状況を打破するべくとりあえず女神ハルモニアは世界の調和を回復する為にも朝起きたらとりあえずその辺りに見える不届き者にお仕置きをして回っています。
つまり破壊神は破壊神らしく「世界平和の為に祈る」とかではなく「朝っぱらから殴る蹴るの大暴れ」をしている訳です。
今日は偶然にも超大物の悪魔公爵アグレアス君を見つけたので問答無用で女神アッパーを食らわして宇宙空間までブッ飛ばした上で念入りにお仕置きしています。
まあ、悪魔側からして見れば・・・ほぼ通り魔犯罪である。
『ぐおおおおおおお?!?!』
ズドオオオオオオオオンンン!!!宇宙空間に轟く破壊音。
ハルモニアの女神アッパーで大気圏外にまで飛ばされたアグレアス君が宇宙空間を漂う隕石に激突した音である。
地上戦ならいざ知らず宇宙空間での戦いはハルモニアにとって「空中戦での鷹」「水中戦での鯱」である!とにかく自分に有利な地形で戦う。戦闘の基本ですね。
『ぐぬぬぬぬぬ!!!おのれぇえええ異界の神め!毎回毎回毎回毎回!我輩の邪魔をしおってからに!
つーかさ?!通りすがりにアッパーカットなど淑女としてはしたないわ!こんなのをご両親が見たら泣くわ!』
アグレアス君は地獄の公爵として作法や礼儀に対してとても煩い悪魔なのだ。
そんな紳士なデーモンロードたる者がアッパーを食らった程度でブッ飛ばされる・・・屈辱・・・この上ない屈辱なのだが文句を言おうにも通り魔犯は悪魔の口上など聞く耳を持っていない。
『御託はいいので早く地獄に帰りなさい!「ケラウノス!!!!」』
ビカァーーーーンン!!バリバリバリバリ!!!!シュバァアアーーンン!!!
不意打ちを食らって頭がふらついているアグレアス君に目掛け容赦なく槍を突き出すハルモニア。
ガァアアアアーーンンン!!!!バリバリバリバリ!!!!ズガァアアーーンン!!
『いや?!ちょ?!まっ?!』ガン!ガン!ズドォーーン!!!!バッシャアーン!
障壁をブチ抜き槍の尖端が眉間から後頭部に貫通して脳や血飛沫が宇宙空間に飛び散る!いやエグいって!
『ぐあああ?!あががががが?!この異常なる力!本当に貴殿は何者なのじゃ?!』
『だからハルモニアです!』
『知らんがな?!つーかさ?今初めて名を聞いたわい!
なにせ貴殿はいつもいつも問答無用で襲って来るではないか!せめて我輩を襲う理由くらいは説明せんか!』
『理由ですか?理由は「私がムカつくから」です!』
『しっちゃかめっちゃかだな?!貴殿は!』
神とは基本的に身勝手な生き物なので敵と交渉するとかの概念はあんまりないんですね。
文句があるからブッ飛ばすのです。それが嫌なら魔法世界から去れって感じです。
『よっしゃー!決まったぁ!さすがはハルモニアの姐御!!』
『へっ!アグレアスざまぁ!』
『ぬぐぐぐ!!!くそおお!やかましいわ!この裏切り者共!』
ハルモニアの「雷霆」がアグレアスの防御障壁を突き破りアグレアスの脳天にクリーンヒットでぶっ刺さり周囲で観戦しているアスラ神族から歓声が上がる。
ハルモニアは簡単にやってのけたがデーモンロードの防御障壁を破るなど並の神では無理なのだ。
『もう二度と天界の神など信用せんわ!やはり地獄の神しか勝たん!』
後頭部が爆砕されて空洞になっているのに元気いっぱいなデーモンロード。
最初に自分達と盟約を結んだくせに・・・蓋を開ければものの見事にハルモニア側に寝返ったアスラ神族達にはアグレアス君もとても悔しそうだ。
それにしてもケラウノスって・・・・・・あれって「雷霆」ですよね?
・・・・・これに関しては後から思い切りツッコミを入れさせて頂きますよ?
そんな「世界を滅する天界最強のゼウスの雷槍」を華麗に使いこなすハルモニアに押されまくっているデーモンロードのアグレアス君。天界の神の力を舐めちゃいけません。
『おーい?ハルモニアの姐さんを知らんとか、オメーはモグリ悪魔かぁ?』
『魔法世界の「破壊神」の名を聞いた事ねぇのかぁ?』
『破壊神を知らん奴は惨めだねぇ』
『ですから誰が破壊神ですかぁ!!!!失礼なんですよ!』
ここぞとばかりにアグレアス君を煽り倒すアスラ神族達。
周囲からのヤジは戦いにおいて敵に冷静さを失わせる立派な戦術なんですね。
『ぐぬぬぬぬぬ!だから知らんって!本当にハルモニアって誰なんだ?』
『ハルモニアはハルモニアです!』
『ほんとメチャクチャだな?!貴殿は!ここまで理不尽な奴は悪魔でもそうおらんわ!』
『きゃっ?!』
ドン!と、どうにか前蹴りでハルモニアを後ろに蹴り飛ばして距離を取るアグレアス君だが被害は甚大。
『うわ?!女の子を足蹴にするとか酷えなデーモンロード!』
『デーモンロードさいてー』
『都合の良い時だけ女の子扱いするではないわ!!!』
「統一神」ゆかりの悪魔族にとってオリュンポス神族は「あまり知らない異界の神々」であり目の前のハルモニアがどんな力を持っているのか分からないのだ。
とは言ってもつい最近まで箱入りお嬢様だったハルモニアの事を知っているのはオリュンポス神族でも両親や近しい親戚くらいなものなので情報もへったくれも無いんですけどね。
ある日突然そんな知らない神族の知らない女の子が「とりあえずお仕置きです!」とか言って喧嘩を売って来たのだ。
そして訳も分からず問答無用で倒されているのだ。
ちなみに今回で5回目の襲撃である。
倫理的に見たらこれもうどっちが悪者か分かんねぇな・・・
とか言ってる間にハルモニアの全身が光輝く。チャージ完了!大技が来ますよ~。
『さあ!もう観念なさい!!!はあああああああ!!!!』
バシィイイーーーンンンンン!!!ガガガガァアアアーーーン!!!!
『あがぁああああ!!!くそぉおおおおおお!!!覚えとれよ貴様らーーーー!』
バシュウ!!!!!シュウウウウウ・・・・・・
ハルモニアの「雷霆脳天カチ割り」で両断されたアグレアス君は捨て台詞を吐きながら宇宙空間に溶けて消滅していく・・・
『ふう・・・』
アグレアスが完全に消滅したのを見届けてシュン!と雷槍を一振りして息をはくハルモニア。
『いや今日の槍のキレも凄えっすね!ハルモニアの姐御』
『おお!マジで世辞じゃなくてな!』
『その若さで末恐ろしいよな!』
最近、ハルモニアの手下になったアスラ神族達もハルモニアの見事な槍術を見てめちゃくちゃ興奮している。
『ありがとうございます。
でもこれだけお仕置きしても悪魔って直ぐに復活するんですよね・・・
今、消滅したアグレアスも地獄に帰って300年もすれば復活してくるから嫌になります』
アグレアスがハルモニアをあまり知らなかった同様にハルモニアも悪魔族に対しての知識が不足している。
悪魔の力を測る為に無作為に攻撃して情報を収集しているんですね。
・・・・・・・・・・ここで「よし!攻撃しよう!」と言う発想や思考が完全に破壊神なんよ。
『まあ、力は大した事ないけど悪魔ってのはしぶといっすからねぇ』
いや大した力がないって・・・お前たちがヤバいのであってデーモンロードのアグレアスには過去に数多の神が倒されてますからね?
本来ならアグレアスが放つ「恐慌」などの精神攻撃を受けた神はパニック状態になり神技などが封殺され倒されているのですがハルモニアには全く通用しません。
なぜならハルモニアは「根性がメチャクチャ座ってる」からです。
しかし悪魔の最大の難点は「めちゃくちゃ頑丈で異様な回復力」な所にある。
消滅したアグレアス君だが今頃は地獄の再生ラボにて再生を始めているだろう。
今のハルモニアの雷霆での攻撃でも300年程度の足止めにしかならない。
なので今後も破壊神ハルモニアVS悪魔公爵アグレアスの戦いは続くのだった。
『それにしてもよ?姐御って異常に強えよな~』
『ああ・・・俺はてっきり姐御って知力が高い軍師タイプかと思ってたけどバリバリの武闘派なんだもんな』
『瞬間出力ならゼウスの野郎を超えてるよな』
『えへへへへ。これでも軍神の娘なんで』
手放しにアスラ神族に褒められて嬉しそうに槍をブンブン回転させるハルモニア。
こう言う所はまだまだ子供だね。
ヘスティア先生の教育の結果、ヴリトラ神と一緒にハルモニアに従属したアスラ神族の面々なのだが当初はやっぱりヘスティア先生が怖かっただけで別にハルモニアに心から従属した訳ではなかった。
そりゃ大の男神が年端もいかない女神に本気で従属する訳がないよね。
しかし本格的に死霊や悪魔族へのお仕置きが始まってからはハルモニアへの評価は一変する。
戦馬鹿なアスラ神族から見てもハルモニアの潜在的な武力がめちゃくちゃ高いのだ。
現時点でもヴリトラ神と真剣勝負しても引けを取らないどころか下手すればヴリトラ神が負ける可能性すらあるのだ。
なので最近はアスラ神族もヘスティア先生を抜きして割と本気で将来性が抜群なハルモニアに従属している。
ちなみにハルモニアの槍術は闘神ヴリトラ神が教えてくれている。
ヴリトラ神も教えれば教えるだけ強くなる弟子が可愛くて仕方ない様子だ。
あまりにもヘスティア先生が強すぎて技を披露する機会が無かっただけでヴリトラ君の槍術は神の中でもずば抜けて優れているのだ。
まあ・・・それはそれとしてそろそろ本気でツッコミを入れますよ。
何でハルモニアちゃんが天界最強の神槍「雷霆」を持ってんのぉおお?!
女の子がそんな物騒なブツを振り回してはいけません!そんな槍はペッしなさい!
それ以前にお嬢様が悪魔相手に暴れてまくってはいけません!
ハルモニアちゃんってそんなに好戦的でしたっけ?!
『えっ?コレですか?えへへへへへへ。いいでしょー。
魔法世界に出発する日にお祖父様が「ほれ餞別だ」ってくれましたよ?
今では私のお気に入りの武器です!』
なん・・・・だと?オヤジからの餞別・・・だと?
『それに好戦的なのは「生まれつき」で今に始まった事ではないですよ?
今まではあんまり戦う機会がなかっただけです。
それなのになぜか私は大人しいって皆んなが思っているのが逆に不思議なのです』
あああ・・・あんの孫馬鹿がぁあああああ!!!!
あのオッサンめ!お姫様になんちゅう物騒なモンを渡してくれてんだ?!少しものを考えてプレゼントしなさいよ!
こんな事がアフロディーテちゃんにバレたら怒られるのはオッサンの妻のわたくしだっての!
ね?ハルモニアちゃん?そんな物騒なブツはお祖父様に返そ?ね?ペッしましょ?
『いやです。もう私のものです』
あああああああ・・・物欲がほぼない無いはずのハルモニアちゃんが我儘を言うほど「雷霆」を気に入ってしまっている。
そして何か知らんけど雷霆もハルモニアちゃんの事を所有者として認めてんだよな・・・何で?
{そりゃ俺だって暑苦しい男神より可愛いらしい女神に使って欲しいに決まってんじゃん?
だってゼウスってなんかウザいじゃん?}
あ、そっすか・・・もういいっすよ・・・好きにして下さい。
てか槍の分際で人の旦那様をウザいとか言うな。
あ、ちなみに神器はだいたい独立した意思あって喋ります。原理とかは知らん。
{知恵の女神なのにダッセェのな}
知恵の女神なら何でも知ってると思うのがダッセェんですよ。
すっかり脳筋となってしまった女神ハルモニアだが次のお仕事は静かに頭を使う事務作業である。この辺りは別に面白い話はないのでバッサリと割愛します。
え?手を抜くな?・・・・・まあ別に解説しても良いですけど?
カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ『・・・・・・』カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ『・・・・・・』カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ『・・・・・』カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ
こんな感じにこれが8000字ほど延々と続きますけど本当に良いんですか?
ハルモニアちゃんも仕事中なので終始無言ですよ?
人の事務作業なんて読んでて楽しいですか?
え?俺が悪かった?分かれば良いです。
昼の事務作業が終わると次は龍達と会議をします。
この会議も拠点構築の進捗率がどーたらとか真面目な話しが続き面白味が無いのでカットですね。今日は特段、重要な報告は無かった見たいです。
そして会議を終えたら世界のパトロール第二弾。
いつも通りに目に付いた悪しき者達を片っ端からイジメ倒します。
いや!本当にこの子って好戦的だな!わたくしも知らんかったよ!
『待ちなさい!』
{ぎゃああああああ?!破壊神だぁああああ?!!お母さん助けてーーーー!}
槍を構えたハルモニアが凄い勢いで迫って来たので大混乱になりながら逃げ惑う悪霊達・・・どっちが悪霊なのか分かんねぇな。
『誰が破壊神ですかぁーーーーー!「メガ・エクフローシス」』
ドォオオオーーーーンンン!!!!ゴオオオオォオ!!!!!!
{ぎゃああああああああああああああああーーーーーーー}
{お母さんーーーーーー!!!}
ハルモニアのオリジナル爆炎で一掃される悪霊達・・・破壊神で間違えてなくね?
そして2時間後・・・
{破壊神覚悟ぉーーーーーーー!}
『誰が破壊神ですかぁー!貴方達もさっさと家に帰りなさい!これで終わりです!「エスカトス!!!!」』
ガガガアアーーーーーンンン!!!!!ガァアアアアーーンンン!!
{うぎゃゃあああああああーーーーー?!?!}{あひやあああああ?!}
ビガビガビカリーーーーン!!!!{いやああああああああ?!}
ゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・ボシュゥウウ・・・・・・・ゴオオオオォオ・・・
『ふう・・・』一瞬のうちにハルモニア以外に動いている者が居なくなった・・・
よせば良いのに朝方ハルモニアに討たれたアグレアス君の配下達が主の仇を討たんとハルモニアに襲いかかったのだ。
しかし全方位レーザー攻撃で悪魔軍団をコテンパンにしてしまったハルモニア。
悪魔数千体で挑もうが破壊神ハルモニアの敵ではないのだ。
『ふぅ・・・今日はこんな所ですかね?』
シュウウウウウ・・・・ゴオオオオォオ・・・・・・・
ハルモニアの周囲には黒コゲになった大地と消し炭となった約3000体の悪魔達が転がっている・・・これは酷え!
『今日も世界がスッキリしました!良い調和ですね♪』
『ひえええええええ?????・・・・・ひ・・・酷すぎる・・・』
いつの間にかハルモニアの周囲には怯え切った天使達がふわふわと浮いていた。
『あら?天使のサキエルさんじゃないですか?皆さんこんにちは~』
天使達にとても可愛いらしい微笑みを浮かべるハルモニアだがこの状況だと余計に怖く見えるね。
『ひい?!はい!こんにちはです!』
大規模な悪魔達の動きを察知した天使軍団が現地に赴くも既に悪魔達は一体残らず焼け焦げてあたり一面焦土と化していた・・・
このあまりにも容赦ないハルモニアの暴れぶりには悪魔を討伐に来たはずの天使達もガクブルである。
ハルモニアちゃん・・・・・・マジで強すぎるな。
ここ最近のハルモニアの異常な暴れっぷりにはさすがに天使から天界に苦情が入る。
『ふむ?天界が送り込んだ「破壊神???」を何とかしてくれとな?』
性格は大人しく可愛い孫と認識しているハルモニアと破壊神が全く一致しないので不思議そうな顔の大神ゼウス。
そもそもゼウスがハルモニアに「雷霆」を渡したのも何の実績もないハルモニアに権威付けをする為でまさかハルモニアが自分の得物として雷霆を使っているとは夢にも思っていない。
ゼウス的には「女神ハルモニアは大神ゼウスに認められている」事に周囲に認知させる儀式的な見栄えで自分の得物を渡しただけなのだ。
『はい。幾ら何でもやり過ぎかと・・・環境破壊は無論のこと・・・・わたくしも悪魔が気の毒だなんて初めて思いましたぁ』
『うん?悪魔なら滅ぼしても別に良くね?』
『それはそうなんですけどぉ。さすがに限度ってものがあると思うんですよぉ』
『サキエル殿は優しいのう?』
『オリュンポスさん達が敵に容赦ないだけですよぉ』
ゼウスとサキエルのハルモニアに対する認知度が違い過ぎて会話が噛み合ってないね。
『とにかく雷霆を振うハルモニア様はヤバすぎますよぉ。ゼウス様からもハルモニア様に一言言って下さい』
『雷霆?龍達や女神ディオーネからは特に変わった報告は無いんだがのう?
・・・・・・・アテネは何か聞いとるか?』
ゼウスが自分の後ろでホゲーと立っている秘書官の女神アテネに聞いて見ると・・・
『えーと、そうですねぇ~。私が知る限りだと・・・』
女神アテネから語られるこの最近の女神ハルモニアの所業は中々に衝撃的なものとなるのだった・・・




