女神ディオーネの苦悩。その3
「はーーははははは!!久しぶりだなディオーネ様!
ハルモニア様に直接会うのは初めてだな!俺の名前はマクシム!真魔族四天王のマクシムだ!以後お見知り置きを!」
『は・・・はい。よろしくお願いします?』ボボボボボボボボ
ビックリし過ぎてハルモニアは女神として産まれてから初めて「霊体から魂が抜ける」と言う貴重な体験をして放心状態になっている?
・・・いや?これは?・・・なんか物理的におかしくね?!
『マクシム!声うるっさい!』
「ははははは。何やら食事に関して何やら悩んでいる様子だったからな!
他の事には興味は無いが食事に関する事なら真魔族にお任せあれ!俺が手を貸そうではないか!」
『はい。よろしくお願いします?』ボボボボボボボボボボ
いや!絶対に何かがおかしいって!!!
『ほら!マクシムが変な登場をするからこの子の魂が抜けちゃったじゃない!
って?ハルモニア?ハルモニア?ハルモニアーーーーー???
んん?心臓が止まってる?・・・・・・・
し・・・・・ししし死んでるーーー?!?!
いやあああ?!ハルモニアしっかりーーー?!?!』
ユッサユッサと火の玉ハルモニアを掴んで揺さぶり蘇生活動を行うディオーネ。
女神ハルモニア・・・魔法世界にて死す。・・・・・いやこの子、神様なのにマジで死んじゃったよ?!
でもまあ、そこは神様なので魂が完全に消滅しない限りは簡単に復活します。
『身体蘇生完了。霊体再構成。女神ハルモニア再起動まで10分』
しかしハルモニアの魂が無事に霊体に戻るのにはそれから10分ほどかかった・・・
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『心臓麻痺を起こしてからの心肺停止なんて初めての体験でした・・・あれが「黄泉の国」なんですね?初めて見ました』
旧霊体が作り変えられて「アップデート済みハルモニア」となった新女神ハルモニア。
神が死ぬと身体が新装されるんですね・・・要するに死ぬと身体レベル初期化のペナルティが付きます。
肉体的なレベルがまだまだ低い若いハルモニアだから笑い事で済んだけど高レベルの古い神が死ぬと損害が甚大ですね。
『ハルモニアは黄泉の国に行ってたの?!』
『はい、そして・・・「おお・・・女神ハルモニアよ。死んでしまうとは情けない」って黄泉の国の神様達に大笑いされましたよ』
『大笑いされたの?』
『はい。それはもう大爆笑でした。「こんな珍しいものが見られるとは長生きはするものだ」とかお爺ちゃんに言われました・・・』
・・・わたくしの知る限り・・・ビックリした拍子に心臓麻痺とか言う外的要因で即死して黄泉の国に直行した神はハルモニアちゃんが初めてですね・・・
と言うか神は「不老不死」の不可逆な存在なので約15分間とは言え神が死ぬなんて、わたくしは想像もしてませんでした。
女神って死んだらとりあえずは黄泉の国に行くんですね?大変勉強になりました。
そんでもって神って死んだら他の神からは大爆笑されるギャグ案件なんですね。
うーん?冷静に考えて見れば・・・
これって凄い離れ技じゃね?!だって不老不死の神が死んだんだよ?!逆に凄くね?!
『そうなんですけどそうじゃないんです!苦しいのは苦しいんですよ!
それに私だって別に死のうとして死んだんじゃないですよ!
この件はもういいですよ!話しを続けますよ!
それでそのお爺ちゃんに「おお・・・ハルモニアよ。お前は死ぬにはまだ早い。お前にはまだ現世でやる事がある」と言われてここに強制送還されました』
『いや!ちょっと待って!そのお爺ちゃん?・・・そしてその古いド○ク○ネタ・・・
ハルモニア?そのお爺ちゃんって「ハーデス様」じゃなかった?』
『・・・・・・・!ああーーー!!そうですね!確かにハーデス様でした!』
『そうですか・・・はい。とにかくこれでハーデス様の捜索の任務完了ですね・・・
ハーデス様は黄泉の国に居るって私から天界に連絡を入れておきます』
『お願いします』
そう言えば、先に魔法世界に派遣された冥王ハーデスの捜索も任務の中に含まれていたね。
「あの~?そろそろ良いかな?」
『・・・せっかく全力で無視しているに話し掛けて来ないでいただけるかしら?』
『わたくしは天下無双の大馬鹿者です。深く反省してます』と書かれたプラカードを自主的に首から下げ正座しているマクシム君が片手を挙げる。
さすがに出会い頭にハルモニアを殺したのはマクシム君と言えども深く反省している様子だ。
『アンタ・・・今度また同じイタズラをやったら学生時代の時みたいに思い切り「トールハンマー」で頭を叩くからね?』
「はい・・・反省してます」
どうやら女神ディオーネと魔王マクシムは学生時代の時からの知り合いだったらしい。
そして雷神トールとも同級生だったと・・・どうしよう。その当時をとても見たかったです。
「マクシムの悪質なイタズラのせいでハルモニアが突然死」の一波乱はあったがようやく話しが前に進みます。
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「ハルモニア様、すまんかった」
正座からの深々と土下座をキメるマクシム君。
『はあ・・・まあ怪我の功名で割と頭の痛かった「ハーデス様の捜索」任務が減ったのでもういいです』
『改めてコイツの紹介するね。
ハルモニアも名前だけは知ってると思うけどコイツが覚醒魔王のマクシムね。
元々は私やゼウスの同期の「エレボス」って名前の男神だったんだけど「自由意思」から神格を失って天界を追放されてその後に現世で覚醒して吸血鬼の魔王になった変わり者ね』
『おお?!自由意思の追放者とお会いするのは初めてです』
聖書においての「自由意思の追放者」とは「堕天使」の事を指しますがティーターン神族やオリュンポス神族の場合は少し解釈が違い、人間に例えるなら「しがらみを捨て自由に生きたいが故に貴族の身分を捨て平民になった」と、解釈をするのが正確かな?
言うなれば、脱サラ・・・かな?
天界からの追放されてマクシムはディオーネとの神としての繋がりは絶たれましたが共に学んだ過去や友好関係は今も共有しているんですね。
・・・てかマクシムってゼウス様とも同期だったんだね。
だからアテネちゃんにマクシムの事を聞かれた時にゼウス様は「マクシムだから仕方ない」って笑ったのか。となればマクシムって、わたくしよりメッチャ歳上じゃん?
エレボス神・・・えーと確か「地下都市を司る闇の神」・・・だったかな?
神格は失ってもその時の名残りなのかマクシムは地中に潜っているのね。
自由意思の追放者達は別に何かの罪を犯したとかでは無く自分の意思で天界から追放されてるのでハルモニアも特に自由意思の追放者に対して悪感情や差別意識はなく「なんか変わった人達だな~」としか思っていません。
『それでマクシム?竜の食事に関して何か良い案があるのよね?』
盛大に話しが脱線しましたが本来の話しはそこでしたね。
「おお!そうだった。最近の俺は薬膳料理にハマっていてな?色々と勉強しているのだよ。
試作品になるが俺の作った薬膳料理を竜に食わせて見ないか?」
『え・・・ええ~?』もの凄く胡散臭い目でマクシムを見るハルモニア。
ハルモニアにはいかにも脳筋っぽいマクシムが料理が出来るタイプには到底見えないからだ。
だがしかし?
『へえ?それは面白そうね!マクシムの料理ならハズレも無さそうだしお願いして見ようかしら』なぜか超乗り気のディオーネなのだ。
『え?あの?ディオーネ様???』
『ん?ああ、ハルモニアはマクシムが料理を作れるのか?って疑問に思っているのね?その点なら大丈夫。何せマクシムは「神々の料理人」だからね。
好きな料理の道を極める為に神格を捨てた様な男なのよ』
『神々の料理人・・・ですか?』不思議そうに首を傾げるハルモニア。
『あら?ハルモニアだって毎日マクシムが作った料理を私と一緒に食べてるじゃない?』
『・・・・・・・・え?・・・!!!ええーーーー?!
あの、いつもなぜか毎日同じ所に2食分用意されてる「闇料理」ってマクシムさんが作ってたんですか?!』
「うむ!デメテル様からハルモニア様とディオーネ様の食事を頼まれたからな」
『そ・・・それは、あんなに美味しい料理をいつもありがとうございます。
毎日ありがたく食べさせていただいてます』
「うむ!遠慮せずにたんとおあがり!」
『マクシムは昔から自分の作った料理を人に食べさせるのが趣味なのよ。
『ふわー?それは良い趣味ですねぇ』
『それで神から「魔王」になっちゃうんだから笑えるよね』
こうなるとマクシムの料理の腕を疑う理由もなく早速試作品を作ってみる事にする。
ドーン!と収納魔法をから「システムキッチン」を野原に出すマクシム。
そして次々と食材やら葉っぱや木の根や何かの燻製を取り出すと目にも止まらぬ速さで調理を始める。
『へー?作業が、こ・・・細かいわね?』
『もっとこう・・・デッカい鍋で豪快に煮るとかすると思ってました』
「ははははは!薬膳料理の「薬」は量や処理を間違えると「毒」になるからな!」
巨漢な身体に似合わず数グラム単位で各種薬草や薬根を調合していくマクシム。
それと同時に別の小鍋で基本になる料理も同時に作る手際の良さ。
そしてあっという間に一品目が完成する。
「まあこれはオーソドックスな薬膳粥だな。さあディオーネ様よ!たんとおあがり!」
『へー?』
天体憑依の神は基本的に食事はしないが食べる事は出来るし味覚も普通にあるのだ。
ディオーネはスプーンで粥を掬い口に運ぶ・・・
『!!!!!!!あ・・・・相変わらずアンタの料理は美味しいわね』
食欲などないが粥を掬うスプーンが止まらないディオーネ。
全く食に関心がない天体憑依の神を唸らせるとはマクシムの料理は本当に美味しいらしい。
『何か私も食べて見たくなりました。それで?身体に何か変化はありますか?』
『うーん?あら?気のせいかしら?手が少しスベスベになって来たかしら?』
「うむ!これは肌の角質に栄養を与える薬膳だからな!
毎日コツコツと食べて積み重ねる事により「真の玉の肌」となるのだ。
白くスベスベの玉の肌とは新陳代謝が正常に作用している健康の証でもあるのだよ。
しかし肌に良いからとこれだけ食べてもダメだぞ?全ての栄養をバランス良く取る事こそ薬膳料理の真髄なのだ!」
『へー。素直にすっごーい』
本当にすっごーい。玉の肌!わたくしもソレを食べたいですわ!
『うむ!今度「マクシム特製薬膳料理」を差し入れしてやろうメーティス様!』
ありがとう!マクシム君!
ちなみにわたくしは常時顕現タイプの神なので日々の食事は欠かせません。
こうしてマクシムは更に7品ほどの試作品を作ったのだが・・・一つ大きな疑問が。
『でもさ?いくらマクシムでも世界の竜全部の料理を毎日作るのは無理じゃない?』
正しくこれである。現在判明しているだけでも魔法世界には5000万体以上の竜が居るのだ。
「それは無論であるな。俺が出来るのは「料理のレシピを竜に教え広める事」だ。
なので竜でも比較的簡単に作れるレシピを考えた」
『・・・・・・・・・えっ?!竜って料理するの?!』
「何を言ってる?竜も料理くらいはするぞ?
難しい料理は無理でも「クリームシチュー」や「酢豚」や「ロールキャベツ」くらいなら竜は普通に作れるぞ」
『充分過ぎるんじゃないかしら?!』
また新たな竜の生態を知り唖然とするディオーネ。
それにしても料理すら難なくこなせる竜・・・優秀過ぎやしませんかね?ますます人間要らなくね?
『竜って・・・もしかしたら総合的な能力なら龍より優秀・・・』
ちなみに龍の料理の腕は天龍、地龍、共に壊滅的です。海龍はまあまあ上手です。
『ハルモニア!それ以上言ってはいけないわ!適材適所です!』
それからマクシムの薬膳料理を竜達に広げたのだが竜達はそれを更に発展させて「健康になる竜料理」と言う新たな料理のジャンルを作って行くのだった。
・・・絶対に竜は人間より優秀じゃね?!トラブルメーカーの人間要らなくね?
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覚醒魔王マクシムが竜に薬膳料理を広めてから100年の月日が流れた・・・
美味しく健康的な薬膳料理は竜にも大好評で今では世界各地で主食として作られている。
そのおかげで竜の健康事情は大幅に改善されて・・・
『うん!順調に竜達の寿命が伸びてますね』
最初の100年で龍に進化出来た竜は15体だったのだが、今回の100年では前回の4倍以上の64体の竜が龍へと進化した。
更に地龍の拠点で最近オープンした「竜コミュニティセンター」では進化間近の竜300体以上が龍への進化に向けての訓練を頑張っている。
竜昇格プロジェクト、200年目を迎えてまさしく順調である。
『ただ、こうなるとやっぱり「祝福」が・・・』
何かが上手く流れると今まで気にしていなかった問題が本当の問題となって現れるものなのだ。
新たな問題とは竜自身の1000年の研鑽に続く進化に重要な要素となる「女神の祝福」である。
今まではせっせとディオーネが天界に竜を輸送して天界で祝福を与えていたのだが数が増えると必然的に無理が出る。
もっとスムーズに現地にて祝福が行えないかと・・・
『ガイヤ様の祝福って宝玉か何かにストック出来ないものですかね?』
『それは無理じゃないですかね?!』
いきなり無理難題な質問を女神ディオーネからされて困惑する女神ガイヤ。
最近はディオーネから無茶振りばかりやらされてガイヤも疲れているのだ。
簡単に「祝福」を与えると一口で言っても祝福を与える側の女神はめちゃくちゃ疲れる。
つい先日も5体の竜を連れて来て「今日中にこの子達に祝福をお願いします」と言われて目眩がしたものだ。
「む?!なにやら顔色が悪いぞ?ガイヤ様も体力回復の薬膳料理を食べますか?」
『・・・お願いしますわマクシム。それから苺デザートもお願いね』
「御意!」
ディオーネが動けば動いただけ周囲の女神達の体力がゴリゴリ削られ覚醒魔王のマクシムも料理作りに急遽天界に呼び出されて大忙しなのだ。
つーか、マクシムお前は天界を追放されたんじゃなかったのか?何で天界に居るん?
『ディオーネ・・・も・・・もう少し・・・もう少しスローペースに・・・』
海龍の母である女神ティティスも連日の女神ディオーネからの無茶振りにグッタリとしている。
そんな憔悴しているティティスを見て「へっ!ティティスざまあ!!ディオーネ!ナイス!」と内心喜んでる海王ポセイドン。アンタ達、本当に仲悪いね。
『あっ!そうでした!30年後に一気に「約200体」の竜の進化が可能となります。
地龍72、海龍74、天龍70って所です。ガイア様、ティティス様、祝福をよろしくお願いします』
『?!?!?!』
『?!?!?!』
女神ディオーネから絶望的な報告が女神ティティスと女神ガイヤに出される。
たかだか30年後など神にして見れば明日の様なものなのだ。
人間に例えると「今日も忙しいけど明日からは更に忙しくなるぜー」って所かな?
『うぐ!こうなったらアテネも祝福に参加しなさい!』
『なんで私ぃーーーー?!?!』
涙目のガイヤにいきなりメチャクチャな命令されてめちゃくちゃ困惑する女神アテネ。
いや・・・残念だけどさ?ステータスを軍神に全振りのアテネちゃんに神獣への祝福の才能は無いよ?ガイヤ様の気持ちも分かるけどさ?無理なものは無理です。
アテネちゃんが眷属神獣まで産む事まで出来たらもう「全知全能の唯一神」になれますね。
しかしこれではあまりにもガイヤとティティスが可哀想なので自分の従属神から祝福の適正がある女神達を調べて集めたアテネ。
結局、「恐怖の30年後」に備えて8柱の生け贄・・・祝福のお手伝いをする女神達が集められたのだった。
『とは言われましてもねぇ・・・』
『わたくしなどまだ未熟者ですからどこまでお役に立てるものやら』
『わたくしは他にもお仕事が・・・』
『出来る範囲で!出来る範囲だけで充分ですから!』
『特別手当!特別手当も付けますから!』
集められた女神に涙目で縋る女神ガイヤと女神ティティス。どんだけ追い込まれてるん?
こんな感じに女神ディオーネの苦悩は「天界全体の苦悩」へと様変わりして行くのでした。
『だって今更引き返せないでしょ?皆んなで頑張りましょう!』
さすがは「努力」を司るディオーネである。この程度の残業は「へ」でもないのだ。
『あああああああ・・・・・・・』
そして竜の進化は龍達にも多大な影響を及ぼすのだった。
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「「リリスちゃん!ふっかーーつ!!!皆んなぁただいまーーー!!」」
《クエ!クエエエーーー!(あっ!リリスちゃんお帰りー!)》
200年間に及ぶ天界の研修を終えて魔法世界に帰還した「土竜のリリス」改め「地龍のリリス」は天界でガッツリと訓練したのでこの時点で地龍の中でも上位の実力者となっていた。
そして・・・・・・・なんか凄く煩い龍になっていた。
☆この地龍リリスは将来、「白銀龍エレン」を産んで、そのエレンが「黒龍王リリーアンナ」を産むと言うかなり重要な役回りの龍なのだがそれはまた別のお話です。
「「ヘスティア先生!早速授業をよろしくお願いしまーす!」」
「「リリスちゃんがとても立派になって帰って来て先生もビックリです!」」
しかしリリスは龍になっても向上心は以前の竜の時と変わらず元気いっぱいである。
魔法世界に到着した途端に修行を再開する。
リリスの登場は天界から魔法世界に来ていた地龍達に危機感を与える。
なぜならリリスは1200歳と言う若い年齢の龍の割には能力がメチャクチャ高いからである。
「「竜から進化すると基礎能力が最初から高いんだな」」
「「竜の時に過酷な生存競争を生き抜いたのだから当然だろう」」
今までの龍達は産まれた時から地上においての頂点、絶対強者であったので、がむしゃらに修行をする事はなかった・・・
しかし自然界の動物として産まれた竜はそうはいかない。少しでも油断をすると待つのは生存競争による死である。
その時の記憶があるからこそ龍に進化して絶対強者となってもリリスは修行を止める事はない。ひたすら強くなり続ける道を歩むのだ。
そんな中でサラブレッドな龍達は何を考えたか?自分達の今までのアイデンティティを守る為に進化して来た龍が増長しない様に集団で圧力を加えた?
いいえ違います。
「「それなら俺達もリリスに負けじと修行すれば良いんじゃね?」」「「それだ!お前って頭良いな!」」と超脳筋プレイに走ったのだ。
ここに全ての地龍を巻き込むエンドレス修行合戦がスタートしたのだ。
元々の種族的に負けず嫌いの素養もあったのだろうが全員が揃いも揃って競い合い、とにかく無心で修行をしまくるのだ。
「お前らは少し落ち着けー!!」と、地龍王クライルスハイムが修行する時間に規制をかけるまで、ときには24時間修行してしまうのだ。
そしてこの後、地龍の脳筋な風潮は5万年以上に渡って続きます。
「「いきなり大忙しになって先生もビックリです!」」
それからと言うものヘスティア先生の元には毎日2000体の地龍が授業を受けに訪れています。
「「アンタ達!勉強や修行も良いけど仕事もしなさーーい!」」
突如として始まった地龍達の猛烈修行合戦に海龍王アメリアもドン引きである。
おまけに地龍に釣られて天龍達までもが修行を始めてしまい仕事にも支障が出始めている。
まあ、要するに皆んな地味は調査とかの仕事するより体を使う修行をしている方が楽しいんだね。
『なんか龍が増えたら増えたで余計な苦労が増えてません?!』
『これは私のせいじゃないです!』
ハルモニアの不吉な予言通りにこれからがディオーネの苦悩の本番になります。




