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墓に添える花の名は  作者: 春鏡凪/ちゃんす
金平糖
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ヒーロー嫌い

『紺平?』


『そうそう、最近俺の部屋に来る子供なんだけどさ、、、』


俺は紺平の病室に向かいながら連に紺平の紹介をする。

俺が説明し終わると連は俺に優しい笑顔を投げかけてきた。


『やっぱり勝星は優しいね』


俺はなぜかその言葉にビクッとする。


『お、俺が……?冗談きついぞ?』


『冗談なんかじゃないよ?勝星はいつでも誰かを思いやってるそんなのほっとけば良かったのに。でも、君はそうやって誰にでも手を差し伸べる。そんな人間のどこが優しくないっていうの?』


『いや、でも……』


そう言って俺が斜め下を向き出すと連は俺の頬に手を当てて連の方向に無理やり向かせてきた。


『ちょ!?え?』


俺は思わずジタバタする。でもさっきのような運動神経を持っている奴だから、俺が叶うはずもない。


『でも!じゃないの!!勝星は僕の親友なんだよ!!僕の親友を悪く言わないで!!僕の親友は格好良くて、優しくて、勇気があって、それから……とにかく素敵な人なの!!』


その言葉を聞いた瞬間、俺の顔に熱が集まるのが分かる。

こいつ……周りに人もいるのに……


『お前、よく人前でそんなこと言えるよな』


俺は赤くなった顔を隠しながらそう言った。


『だって事実だし。僕の恩人もといヒーローを馬鹿にされたんだからそれぐらい言うよ』


『!?ちょ!?連!!俺のことヒーローって!?『分かってる。勝星、ヒーローって言われるのも見るのも嫌いなんでしょ?』


俺はまたその言葉にビクッとする。

俺そんなこと、連に言ったことないのに


『何でそのこと……?』


すると連はにっこりと笑った。


『なんとなくだけどね。

勝星、できるだけ正直であろうとしてたでしょ?

それ見てたら、俺はいい人なんかじゃないって随分誇張しているような感じがしてさ。

最初は謙遜かなって思ったんだけど、どうも違う感じだったんだ。

普通の人間なら謙遜をしていても多少カッコつけようと僕と友達になる理由とかを多少なり美化するかなって。

でも、君はしなかった。

普通そこまでして謙遜は続けないものだよ。

誰だっていつでも自分は善者でありたいんだし』


そう言って連は少し俺より先に歩いていく。


『それで思ったんだ。君はそういう善者であるのがもしかして嫌なのかなって。

善者、つまりヒーローが』


見たくもないってのはカマかけただけだけど

そう言って連は俺の方に振り向いた。


『なんで勝星が、そこまでヒーローを嫌うのかは知らない。でも、勝星はれっきとした善者だよ、この世の中では随分珍しい、絶滅危惧種の。僕の頼りないけど、優しさだけはあるヒーロー!!』


そう言ってニカッと笑った連を見て、俺はつられて自然と笑った。

連がこんなふうに俺を思ってくれていた。気恥ずかしく、とてもかゆくなる言葉だったが、胸の奥がポワッと暖かくなった気がした。

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