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墓に添える花の名は  作者: 春鏡凪/ちゃんす
金平糖
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対峙

連は俺に笑いかけたかと思うとすぐにスッと名代を見据えた。


『で、あんた誰?僕の親友に何か用?』


少し嘲笑も交えながら連は言った。


『まさか、本当にいたなんて。驚いたよ、那花さん。君はいつも誰も寄せ付けていなかったから嘘だと信じきったじゃん』


そう言ってハハハと名代も笑った。


『じゃあ、僕とも友達になってよ?その子が良くて僕はダメなんて言わないよね?』


にっこりと名代が俺に微笑む。

男の俺でもドキッとするほどの美しい笑顔。

しょうがないのだろうか?こいつと友達になるしかないんだろうか?

でもここまで友達になりたいって言ってることだし別に友達になるぐらいならいいんじゃないか?

いくら俺がヒーロー気取りの奴が嫌いだからといってここまで拒絶するのもどうかと思うし…

いや、でも友達になったとして、またあの時のように追いかけてきてひたすら話しかけてこられるのも嫌だし…

どうしたものだろうか……


俺がそうもんもんと考えていたら、

急に連が俺の前に出た。

しばらく沈黙が続く。

そして連の口が俺の予想外の言葉を発した。


『勝星はあんたと友達にはならないよ』


『!!?』


俺の口はあんぐりとあいてしまった。

名代も少しびっくりしたかのように目を見開いていた。

しかしすぐに表情が戻り、いつもの営業スマイルに戻った。


『僕は君に聞いた訳じゃないんだけど?僕は那花さんに聞いてるんだけど……』


苦笑いというより見下しか。そんな表情を浮かべて名代は笑った。


連も連だ。どうして急にそんなこと……


『勝星に聞いても答えは一緒。ただあんたが答えを誘導してたから、正確な彼の答えを言っただけ。わざわざ、嫌な奴と進んで関わる必要なんてないよ、勝星』


俺は連の声にハッとする。

そうだよ。なんでわざわざ嫌な奴と関わらなきゃいけないんだよ。

確かに俺、いつの間にか友達になろうって言うように誘導されてた気がする。

連はそれをわかって……

いい親友をもったもんだな。


『連の言うとおりだ。お前には悪いけど俺はお前みたいな奴が言いにくいんだが苦手というか……その……近くにいたいとは感じないんだ。

確かにお前はいいやつなのかもしれないが、俺と友達になるのは申し訳ないんだがその……嫌なんだ。

本当にすまない。』


そう言って俺は腰を折って頭を下げた。

こいつだってよく考えてみれば俺と友達になろうと努力してくれていたのだからこのようなかたちで断ってしまうのは流石の俺でも心が痛む。

でも仕方ないのだ。どうしても、体が受け付けない。ヒーローを受け入れてはくれない。

どうして嫌いなのかと聞かれればわからないが、無意識の中で受け入れられない。


俺たちの間に流れた沈黙がどんな時よりも重く苦しく感じられた。

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