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墓に添える花の名は  作者: 春鏡凪/ちゃんす
金平糖
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神様

『神様!?、、、っているの?』


急に神様なんて言われても実感がわかない。

霊も信じがたいコンテンツだが、ずっと見えているから信じざる得ないとして、、、神様は見たことがないし、、、!?まさか!?


『あんた、悪霊じゃないよな?零についてたし、その神々しい姿も逆に怪しい、、、』


その神様を名乗るやつは手を縦に振りながらアハハと笑った。


『勝星は想像力豊かだな〜。大丈夫!僕は正真正銘純粋な神様の卵だよ!』


『証拠は?』


神様はうーんと考え込むような仕草をしたあと、

『あっ』

と声をあげた。


『勝星は悪霊って見たことある?』


『まぁ、何度か』


悪霊は帰り道とかで見たことがある。人通りの少ない場所で不良やそこらにいる幽霊などに取り憑き、悪行を悪化させていたのを覚えている。俺は勿論見えるだけの存在なので手出しはせず、とりあえずそそくさと逃げていた。漫画の主人公のようにいかないのはお約束だ。


『じゃあ、そんな勝星くんに聞きます!!取り憑かれた霊はどうなっていたでしょうか?』


俺はハッとして零を見る。零はスヤスヤと寝息をたてて気持ちよさそうに寝ていた。


『君の思った通り、ただの霊に悪霊が憑いたらもれなく憑かれた霊も悪霊化するんだよ。零ちゃん、悪霊化してないでしょ?』


言われてみればそうだ。


『分かった。あんたを信じるよ。できれば敬語使ってほしい感じか?』


『ご自由に』


『じゃあ、使わずで。それで一つ聞きたいんだけど、あんた、何で俺を助けてくれたんだ?』


すると神様は俺の膝の上で寝ている零を指さした。


『その子に呼ばれたんだよ、勝星が死にたがってる、なんとかしてってね』


『零が?』


もしかして俺が死にたがってるって零にバレた日だろうか?


『君、相当この子に好かれてたんだね。そりゃもう必死だったよ。その必死さに打たれて君のところに来てみたら、あらビックリ!心にありえないぐらいの死にたいコールが鳴り響いているじゃないの!!だから、零ちゃんに取り付いて君へその本に出会える運の巡り合わせを調整してたって訳!やっとその本で死にたいって気持ちを消せたから、僕が出てきたの!』


『この本に出会わせようとしてたのか?』


『うん、ホントはもう少し早く巡り合わせるつもりだったんだけど、あの連っていう子の周りに渦巻いてる力が邪魔で邪魔で、、、こんなおそくなっちゃった!(テヘペロ☆)』


力って呪いのことだろうか?やっぱり、すごいもの背負ってたんだな、連は。今度お見舞いに来てくれたら、なんかしてあげよ。


『この本ってそんなに特別なのか?』


『いや、ただの普通の人が書いたものだよ』


そう言って神様の顔が一瞬暗くなった。しかしすぐに元に戻る。


『でも、いい話でしょ?それ。よく、君みたいな人を励ますために使ってるんだ!』


『へぇー。確かに感動したよ。これ』


その言葉を言った瞬間、神様の目がうるっとしていた気がした。


『そう言ってもらえると嬉しいな!出会わせたかいがあるよ!さて僕は行くよ!神様の卵だから修行しないとね!』


『あ!待ってくれよ!!何かお礼できることってあるか?流石にここまでやってくれたのになにもないなんて申し訳ないし!』


窓に手を掛けかけていた神様はピタッと止まる。


『お礼?そんなこと初めて言われたよ、、、そうだな、、、あ!じゃあさ!僕の言うこと一つだけ聞いてよ!』


『いいぞ、できる範囲でだけどな』


『紺平と仲良くしてあげて!』


『え?紺平ってあいつか?どうして?』


『理由は言えないけど、お願い!』


そう言って神様は窓から飛び立っていった。


『どうしてそんなお願いなんだ?』


病室には零の寝息だけが響いていた。

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