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墓に添える花の名は  作者: 春鏡凪/ちゃんす
金平糖
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『お願い、、、?何だ?』


紺平はまだもじもじしている。

紺平はどちらかといえば静かな方で恥ずかしがり屋だ。

そんなこいつがどうして俺の部屋に来るかって言ったら、こいつはこんな性格のせいで中々友達ができず、俺の部屋に来てもいいとある日うっかり言ってしまってからすっごい懐いたのだ。

しかしビビリなことには限りないので、できるだけ明るい声で返す。


『その瓶の金平糖、、、』


そう言って俺の持ってる金平糖の瓶を指差す紺平。

これが欲しかったのだろうか?


『これ、お前のか?』


コクコクと頷く紺平。


『昨日2階から落としちゃってね、、、取れないからどうしようって思ってたらね、星兄が持ってくの見て、、、』


モジモジとしながらもポツポツと言葉を紡いでいく紺平。

正直かわいい、、、。

え?ロリコンってわけじゃないぞ!?

ただ、こいつはなんか人を癒やす力があるというか、、、天使みたいなヤツなのだ。


『これお前のなのか。そういうことなら、ほら、、、』


そう言って俺はベッドから降り膝をついて紺平と目線を合わせる。


『大事に持っとけよ』


そう言って近づいてきた紺平の手に金平糖の瓶を手に握らせる。

すると紺平は零れ落ちそうな笑みを浮かべた。


『ありがと!星兄!』


『グッ!?』


その笑顔は確かに俺の胸をどストライクで射たのだ。

胸が苦しい、、、でもかわいい、、、。でも見たら苦しい、、、。


『あ、、、あぁ。どういたしまして』


俺は顔が緩まないように筋肉を必死に強張らせながら言葉をひねり出す。だめだ、こんな無垢な子にだらしない顔を見せるわけには、、、


『星兄大丈夫?』


コテンと首を傾げる紺平


『グフッ』


こいつわざとやってないだろうか?

自分の可愛さを分かって言ってるんだろうか。


『それにしても兄ちゃんの見つかって良かった〜』


そう言ってギューと瓶を抱きしめる紺平。


『兄ちゃん?お前、兄貴がいんのか?』


初耳である。紺平とは会ってしばらく経つが兄貴がいたとは、、、


『うん!!格好良くて、頑張り屋さんで、優しい兄ちゃん!』


紺平の目が輝いている。


『よっぽど兄貴のことが好きなんだな』


俺はその姿がいじらしくて笑いながら言った。


『うん!!兄ちゃんが次遊びに来たら星兄にも紹介してあげる!』


紺平の兄貴か、、、こんな弟なんだしやっぱり、大人しめな人なんだろうか?


『そういえば、兄ちゃんって何歳だ?』


すると紺平はう~んとと唸り、しばらくして答えた。


『17歳!!』


『結構離れてんだな、俺と同い年じゃんか』


『きっと星兄、兄ちゃんと友達になれるよ!!』


紺平が、キラキラした目で言ってくる。


『なれるかな〜?』


『なれる!なれるよ!だって星兄と兄ちゃんちょっと似てるもん!』


『どんな兄貴か知らないが、俺みたいな暗いヤツと比べたら失礼だぞ?』


「僕に優しいところそっくりだもん!』


俺はその言葉にちょっとピクッとした。俺は優しいって言えるのだろうか?こんな風に紺平と話してるのも同情からなのに、、、


俺は動揺を隠して顔を取り繕う。


『じゃあな、一人で帰れるか?』


『うん!大丈夫!』


そう言ってトコトコと瓶を大事そうに抱えて歩いていく紺平を見送りながら、俺は手で頭を掴む。


『”優しい”か、、、』


俺がしばらく病室の入り口で立ち尽くした。

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