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墓に添える花の名は  作者: 春鏡凪/ちゃんす
金平糖
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悪夢

『ハッ!?』


俺はハッとしてバッと起き上がる。顔には冷や汗が滴っていた。

俺、昨日何してたんだ?

目の前には付けっぱなしのパソコン。

こんなこと俺がするはずないのに、、、

せめて俺ならパソコンの電気を消して寝るはずなのに。

昨日のことをまるで覚えていない。

零と話してたところまではおぼえてるのに

さっきハッとして飛び起きた夢の内容すら覚えていない。本当にどうしたのだろうか、俺の頭は。


『勝星〜?おはよ~』


零が俺の焦っている気持ちなどつゆ知らず、のんきな声を出す。


『なぁ、俺が昨日何してたか覚えてないか?昨日のこと一部抜けてるところがあるんだ』


『昨日は、、、勝星は調べ物してたよ、、、私とちょっと喋った気もするけど、、、喋ったことは忘れちゃった、、、私途中から寝落ちしちゃったし、、、ふわぁ〜』


大きなあくびをかましているこいつは使い物にならないと俺は判断し、思い出すのを一旦やめ、ベッドを立って窓のカーテンを開けた。


眩しい

目を細めながらも空を見上げると恐らく早朝だからか空の色も雲の色も洗いたてのように澄んでいた。

それを見た俺は一瞬何もかも考えるのをやめた。


『早起きは三文の得って言うけど、早朝に起きると、いいもん見れるもんだな』


俺はそう言ってベッドの上にあった付けっぱなしのパソコンを片づけ出す。

気づけば、昨日のことや夢について考えるのをやめていた。

パソコンが片付け終わり、また窓の外を眺めると病院の中庭の広葉樹が昨日降っていたのかキラキラと輝いている。

時計を見ると5時にちょうどなったところだった。


『まだ、朝飯には早いし、、、中庭に散歩でも行くか。零も行くか?』


零にそう言うと零は眠たそうな目を擦って『行く〜』と返事を返した。


まだ夏とはいえ早朝だ。

寝間着では寒いと思い棚から綺麗に包まれた白い毛糸のカーディガンを取り出す。


『勝星そんなの持ってたの?すっごく細かい編み込み、、、』


そうこのカーディガンはお店で売ってるものよりも明らかに出来がいいのだ。


『もらいもんだよ、、、クロマンからの、、、』


『え?』


それは何日か前のこと、クロマンが珍しく呼んでもないのに俺の部屋に来てたくさんの果物と共に持ってきたのである。

何かと聞くと私からの贈り物ですとニッコリ笑って答えた彼はこのカーディガンを俺に渡してきたのだ。さっきも行った通り出来が良すぎたから誰が作ったのかと聞くと


『私です』


とさらりと答えたものだから目玉が飛び出るかと思った。


『クロマン、そんな趣味もあるんだね〜』


『なんか、そこらの女子より女子力高い気がする』


『確かに、、、』


俺は零とそんな話をしながら少し温もりがあるように感じるカーディガンを羽織って病室のドアを静かに開けた。

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