居候?
『え?俺の家に連たちが住む!?』
連と連の母さんが退院する日、俺はクロマンから衝撃的な知らせを聞いた。
なんでも、前にクロマンたちが潰した連の母さんを監禁していた組織は重核ではあるものの、頭ではなく他にもたくさんの組織があるということで、また同じように暮らせば危ないということだった。
『でもよくそんなことよく母さんが承諾したな』
そう言うとクロマンは苦笑した。
『実は、、、私が提案したのではなく、社長のご用命です』
『マジで?』
『ガチです』
母さんは家に他人を入れることを極端に嫌がる。
たとえ親戚でも家には絶対にあげない。
『母さんって昔と性格変わった?』
俺が知っているのは俺が5歳のときまでの母さんだ。
多少変わっていてもおかしくはない。
それにしても俺、今思ってみればそんなに会ってなかったのか、、、。
『さぁ?私は2年前ほどに社長に雇われたので、、、』
クロマンが顎に手を添えて首をひねる。
どこかにあざとさがある気がするのは気のせいだろうか?
『勝星!』
後ろから急に声が聞こえる
『え?誰?』
そこにいたのはロングの茶髪にくりくり黒目の日焼け美女だった。
ワンピースが美女の可愛さに負けてる、、、。
こんな人俺の知り合いにいたっけ?
いや、俺の勘違いで他の人を呼んだのかも、、、
『勝星?まさかわからない?連だよ!連!』
『え?え!!?』
俺は混乱しながらも目の前の美女と記憶の連を照らし合わせる。
白髪も赤い目もないが、言われてみれば確かに顔立ちは一緒だ。
『何から何までありがとうございます』
そう言って連の後ろから来たのは黒髪美人。まさか、連の母さんか!?茶髪は!?
『いえいえ、こちらこそご協力いただきありがとうございます』
そう言ってクロマンは何でもないように返事をする。
『クロマン!?どういうことだよ!?』
『あれ?話してませんでしたっけ?』
そう言ってクロマンは俺に耳打ちしてきた。
『連様は言うまでもなく、お母様も相手に顔がバレている状態です。このままだと、どこにもいけないという状態になりかねないのでこちらで変装用の化粧とカツラそしてカラーコンタクトをご用意させて頂いたんです』
『ワオ』
『これは他言無用でお願いします』
そう言ってクロマンは連のお母さんのところに行く。
連は俺の方に面白そうに寄って来た。
『どう?似合う?』
そう言ってクルッとその場で一回転する連
『可愛いとか嫌なんじゃなかったのか?』
俺はわざとげにハッと笑ってみる。
『嫌いだよ?だから、勝星の家に言ったら髪切って男の子っぽく振る舞う』
『じゃあ、今限定?その格好』
『そう』
ちょっと惜しい気持ちになったのが悔しい、、、。
『そういえばさ、俺の家住むんだって?』
そう言うと連がいたずらっぽく笑いだした。
『そうなんだよ、勝星の部屋、漁ってみようかな〜なんて』
『おい!?やめろよ?絶対にやめろよ?』
『分かった、探すよ、勝星の秘宝!』
『やめろ、、、やめろ、、、』
俺が顔を青くすると連はプッと吹き出した。
『ハハハッ!!それにしても、棚からぼた餅的な展開だね!いい家に住めて、あいつらにも仕返しできるかもしれないって!!』
『あいつら?』
『あれ?聞いてなかった?』
連はキョトンとする。
『僕達が勝星の家に行く理由はあいつらを潰すのに協力してほしいって言われたからだよ?』
『え?』
『ほら?僕って狙われてるでしょ?つまり、あいつらが、寄ってくる餌みたいなもんだよ。
勝星のお母さん、なぜか知らないけどあいつらを捕まえるのに必死なんだって。だから、協力してって言われたの』
『それって、、、連的にはOKなのか?』
つまり、いい囮にされるってことだよな?
『逆に感謝してるくらいだよ!!僕と母さんを死ぬ気で守ってくれるって約束もしてくれたしね!』
『それなら別にいいのか?』
『僕と母さんがいいからいいの!』
まぁ、家はセキュリティ万全だし連の話に聞く元の家よりは断然安心だろうし、、、よく考えればいい話だ。
でも、、、俺の部屋だけは、、、
『連、俺の部屋に絶対入らないでくれよ、、、』
『そんなこと言ったって、僕、勝星の部屋に住むんだもん、無理だよ』
『へ!?』
『異論は認めませーん!勝星のお母さんからの提案でーす!僕は悪くないでーす!』
聞こえないというように耳を塞ぐ連。
連がどうか俺の秘宝を見つけませんように
そう願うばかりだった。




