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墓に添える花の名は  作者: 春鏡凪/ちゃんす
死の部屋編
23/77

連への言葉

『そういう訳で僕は病院で苦しませながら殺されることになったんだよ』


連は自嘲するようにハハと笑った。


『おかしいでしょう?あいつらが母さんを生かしておくなんて保証はないのに逃げずにここに留まって母さんが助かることを願ってる。本当にバカだよ。母さんと交わした約束も果たせず、僕は母さんをこの手で確実に助けられるわけでもない、、、本当に嫌になるよ、、、何にもできない自分が、弱い自分が』


俺は連の話を聞いて思ったことは色々あった。

その家は最低だとか、連が今までどれだけ苦しんできたかとか、

頭が入って来た情報に対応しきれず混乱していた。

でも、俺には一つだけ分かってることがあった。


『何でそういうことになるんだよ。』


『え?』


連がキョトンとした声を出す。


『お前が何にもできない?弱い?

嘘つけよ、お前は死にたい訳でもないのに母さんを助けるために苦しみながら死ぬことを選んだ。そんな奴のどこが弱いんだよ?むしろ勇者だ。』


『でも!!それは母さんが殺されることからただ逃げただけで!』


『違う!お前は希望をつかもうともがいてたんだ!にげてるんなら、今病院にいないはずだろう!?』


俺は珍しく大声を出す。


『でも、、、』


『でもじゃないだろ!!さっきも聞いたが、お前はどうしたいんだ!!このままそいつらに殺されてもいいのか!?』


しばらく沈黙が流れる


『僕が、、、したいこと、、、。

、、、母さんともう一度あの時みたいに暮らしたい。貧乏のままでいい、たまには喧嘩だってしていい。ごくごく普通の生活がしたいんだ。生きたいんだ、、、。

僕の願いはそれだけだよ。欲張りかもしれないけど、僕が今望んでるのはそれだけなんだ。』


俺はフッと笑って

『あぁ、よく言ったよ。やっとお前が生きたいって言った。

それなら俺はお前が生きて母さんと会えるように手伝うだけだ。』


俺は陰キャで、負け組だけど、、、

友達くらい助けてやれなくちゃそれこそ俺は終わってしまう。

連と友達になったのは決して美談でもなんでもない少し汚れた理由だ。

だけど今では友達なんかじゃない。


連は俺の、、、


親友なんだ。


初めての親友。

俺が死ぬまで長くはないだろうけど、俺は連に幸せになってほしかった。

世界で一番、幸せなやつになって欲しいって思ったんだ。

身勝手極まりないことだよ。

自分は死ぬ気なのに、相手には生きていてほしいって願うことは、、、。

でも、それがなんだっていうんだ。

俺は連が大好きだ。本当に大好きなんだ。



大好きな人が死ぬのはもう嫌だ、、、。

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