第3章 「皆さん。僕は変わります」
第3章「皆さん、僕は変わります。」
緊張する伸二。麻耶はゆっくりと口を開いた。
「私ね・・・」
麻耶が話し出すと伸二はずっと麻耶の方を見ながら深呼吸していた。
「私ね・・・伸二君の気持ちは伝わったけど、ごめんなさい!! やっぱり付き合うことは出来ない。本当にごめん」
まさかの結果だった。伸二はその場で立ち尽くしたまましばらく何も言えなかったが30秒ほどしてようやく話しだした。
「え??だ、だ、駄目なの?僕じゃ??」
伸二がこの状況で言えるのはこれが限界だった。
「うん。伸二君はとても優しいけど、私のタイプじゃないから」
「え?麻耶さんの好きなタイプってどんなタイプなの?」
「私?私はね~まずとても明るい男子で、勉強やスポーツはそこそこでいいけど、やっぱり私の話を本気で聞いてくれる感じの人がいいかな。あ、1番大事なのは毎日連絡をくれる人かな。LINEとかで毎日連絡もらえたら嬉しいからね★」
伸二にとっては意外な麻耶からの言葉だった。
伸二は覚悟を恐れてこう聞いた。
「あのさ、麻耶さん。もしも僕がさっきの麻耶さんの言った理想のタイプに変われたら僕と付き合ってくれるかな?」
「え~そうだね。またその時考えるよ。じゃあね」
と言い麻耶は教室に帰ってしまった。
その様子を見ながら伸二はあることを決心した。
「麻耶さん。僕は変わりますよ!」
4限が終わり伸二は休憩時間になると急いで校舎3階の図書館へ向かった。
「あの、すいません。心を入れ替える的な本ってありますか?」
「そうですね~それでしたらあちらのA段の8列目にありますよ、ごゆっくりどうぞ」
「ありがとうございます」
伸二は言われた通り、本棚を探してみた。
((今の僕に1番ピッタリな本はどれだろう))
「ん?この本いいかも」
信じが手に取った本は最近刊行されたばかりのまだ新しい本だった。
表紙には
『これを読むとあなたの心が変わります。心を変えたい方にピッタリ』
と書いてあり伸二にとって最適な本となった。
本を借りて早速ページをパラパラとめくる。
するとあるページで目が止まった。そこには
『自分が変わるにはまず自分の心を変えること。自分に自信をもって目立つ人になれ!』
と書いてあった。つまり今までの地味だった自分をすてて、ありのままの姿を見せること、ありのままの自分になることだと。そして、目立つようになることだと伸二は確信した。
「そうか・・・分かった。皆さん。俺は変わります。全ては麻耶に認めてもらうため!」
その日の放課後伸二はクラスで1番明るい翔太に相談をした。
「なあ翔太。どうしたら翔太みたいに明るい人間になれるの??俺も翔太みたいになりたいよ。」
突然の質問に驚く翔太。それも無理はない。
いつも地味で暗い伸二からそんなことを聞かれたら誰だって驚く。しかし
翔太は愛想よく答えた。
「そんなの簡単だよ。まずは恥ずかしさを捨てて、みんなに話しかけて行けば誰だって明るい人になれるよ。やってみな。俺伸二のためなら応援するよ」
「でも、俺にはそんな勇気は・・・」
「大丈夫!クラスのみんなは君がはなしかけてくるのを楽しみにしてると思うよ。頑張って。どうしても無理なら今から教える方法をやってみてな。それは・・・・・・・・・」
たくさんのアドバイスを聞いた伸二。
「ありがとう。明日から実践してみるよ。」
「おう、いいぜ。俺も応援するぜ。」
「おはよう。」
「おはよう。それよりねえ聞いて由真!」
「どうしたの彩?」
由真と彩はどちらも麻耶の大親友だった。
「今教室に入ったら、伸二くんが・・・」
「ん?伸二くんがどうしたの??」
「いいから!早く教室に来て」
彩から聞かされて教室に行くと意外なことになっていた。
「どうしちゃったの?伸二くん・・・」
(続く)




