第2章 「あなたのことが好き!」
第2章「あなたのことが好き!」
6限の授業終了を告げるチャイムが鳴った。
チャイムが鳴ると同時に伸二は体育館裏に向かった。
しかし麻耶は来ていない。
「やっぱり来ていないか・・・まあそのうち来るかな??」
微かな期待を胸に伸二は待って待って待ち続けた。
気がついたら既に6時になっていた。
「やっぱりこんなもんだったのか。どうせ俺なんか誰にも相手にされないのか。」
伸二は重い足を引きずりながら帰路につこうと玄関に向かい立ち上がった。
するとその時後ろから聞き覚えのある声がした。
「伸二くん。ごめんね」
伸二は驚いた。そこに来たのはあの麻耶だった。
「ごめんね、伸二くん。先生に呼ばれていて遅くなっちゃた。」
「ああ、別にいいよ。それくらい。」
伸二は告白の返事を聞こうとしたが恥ずかしくなり、それ以上は言えなくなってしまった。
「本当にごめんね。それより何故私を呼び出したの??」
この言葉を言われた以上伸二は告白せずにはいられなくなった。
「麻耶さん。実は俺ずっと前から麻耶さんのことが気になっていたんだ。でも俺、地味なやつだろ?だから全然話しかけることもできずにずっと心の中に留めていたんだ。でもそれじゃ駄目だと思って・・・」
緊張のあまりしどろもどろになりながら話す。
「今日呼び出したのも麻耶に今の俺の気持ちを伝えるためだ。」
かなり話した所で伸二は覚悟を決めた。
「単刀直入に言う。俺・・・麻耶のことが好きだ! 俺と付き合ってくれないか??」
突然の出来事に麻耶はしばらく固まっていた。
「え?ちょっと・・・何故? 何故私のことが・・・急に好きになったの?」
伸二は間髪入れずに答える。
「ほら、あのテストの日に麻耶が俺のこと助けてくれただろ?そこから少し少し気になっていて、それだけじゃない毎朝いつも俺に挨拶してくれたりこの前俺が休んだ時に
『ノート見る?貸してあげるよ』と言ってくれたり、放課後にはいつも『お疲れ。明日も頑張ろうね』と言ってくれたりとか・・・気がついたら俺の頭の中は麻耶でいっぱいになっていたんだ。麻耶に俺のきもちが伝わったかはわかんないけど・・俺は本気で愛している。返事はいつでもいいから」
と言い残し走って言ってしまい、麻耶は走り去る伸二の姿をずっと見ていた。
「私、告白されたの?伸二君に・・・・」
「ただいま」
「おかえり、麻耶」
家に着くなり2階の自分の部屋に入る麻耶。部屋のドアを開けた瞬間麻耶はあるものを探した。
「どこにしまったかな~」
麻耶が探しているのは高校に入学した頃のクラス集合写真だった。
「やっと見つけた」
改めて写真を見てみると麻耶は何かを感じた。
よくみると麻耶の隣に写っていたのは何と伸二だった。
「こんなことって?ぐ・・・偶然??」
そこに写っていた伸二は高校生とは思えないくらい地味で無表情な顔をして写っていた。
麻耶はその写真をしばらくずっと眺めていた。
「麻耶~夕御飯よ」
私を呼ぶ母の声が下から聞こえた。
麻耶は急いで降りる。
階段を降りながら麻耶はずっと告白の返事を考えていた。
するとよく前を見ていなかったのか階段から足を踏み外して勢いよく階段から落ちてしまった。
「ちょっと麻耶!大丈夫??」
「うん。少し痛いけど何とか歩けるよ。」
麻耶からはこんなことが原因で足を踏み外したことなんて恥ずかしくて言えなかった。
「いててて。かなり痛むな。」
次の日の朝、麻耶は足の痛みで目を覚ました。
「やっぱり昨日の痛みがまだ残っているな。」
「おはよ麻耶、痛みは大丈夫?
「うん。もう大丈夫。心配しないで。母さん」
麻耶は母に余計な心配をかけたくなかった。
学校に着き麻耶は伸二の席に行き、伸二を呼び出す。
「おはよう。伸二君、ちょっといいかな。」
伸二は麻耶と一緒に体育館裏に向かった。
「伸二君。昨日の告白について私からの返事だけど・・・」
伸二は緊張した。
「え?。うん。どうかな??」
麻耶は口を開いた。
「私ね・・・」
(続く)




