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家に帰ったら幼なじみが寝たふりをしています

「ようやく帰れた…………。さてと、風呂には入ってきたから今日はもう寝よう…………。」

※フェア時にスプレーで染めたのをシャンプーで落としたついでに湯に浸かった。


玄関には鍵をかけていたので、鍵を取り出して開ける。

「さてと、布団だ布団~。」

いつも安らぎをくれるベッドへと直行した。


まぁ、

「……………なんでいるのかな?火恋?」

なぜか俺のかけ布団にくるまっている火恋は、

「……ぐ、ぐぅぐぅ……。」

と寝言を言うが、火恋の寝言はすぅすぅ派なので、すぐに嘘だと分かる。

「寝たふりすんな。なぜいる?」

言及すると、簡単に火恋は折れた。

「な、なぜ分かったんだ…………。」

「いや、分かるだろ。で、どうしてここにいるのかな?」



火恋脳内視点

(ま、まずいな………。何も理由が思いつかない……。ヘルトがいないからヘルトの寝ていた布団を思う存分に堪能しようとしていたと言えば確実に引かれてしまう………。)


ヘルト視点

「つーか、どうやってここに入ったんだ?鍵は閉めたはずだが……窓も。」

「企業秘密だ。私はピッキングはできるがな。それにしても、ヘルト、女装癖があったのか?私は別に良いが……。女性物のコスプレがあるし、今もしてるように見えるぞ?」


どーしよーかなー。

1 いっそのことばらす

2 ごまかす

3  逃げる


………いったん2で……………。1だとまずい、3ではこの疲労だとすぐに追いつかれるし。



「え~っと、母さんと久しぶりにテレビ電話したら女の子と間違われるほどの髪だったしちょうどこの身長のモデルさんがいないからって事で……胸の方はパッドでできるかららしくって………。」

「そうか……お義母さんはそれくらいしそうだしな………。」

「相変わらず俺の母さんをお母さんって言ってしまう癖直ってないんだな………。」

「………癖じゃないもん。」

よく聞こえなかったが、何か呟いたらしい。

それに、顔が少し赤いのだった。



そして、火恋が家に帰っていった後、明日の確認をして、就寝………の前にやることをやらなければ。


生活費が少し切り詰めてしまうかもしれないが、仕方ない。

国際電話で母さんを呼び出す。


これは、コールするだけで料金がかかるため、なるべく早く取られるのを願うばかりだ。


結局五回目で電話が繋がった。

『もしもし?ヘルト?仕送りに対してはごめんって伝えたけど………。』

「いや、ちょっと協力して欲しいことがあってさ………。」

『まぁ、やれることならいいけど………。無理なことだったらすぐ切るからね!!』

「………いや、実は色々ありまして……かくかくしかじか………。」

アイドルになったことやら霧橋に通うことになったことやらを話しておいた。

『まるまるうまうま。うん、で、アイドルになっちゃって、それの変装のために女装するけれど、火恋ちゃんや理恵に話すと正体すぐにバレそうだからってことで隠しているけど女装の方の説明ができないから私があなたをモデルって事にした………ということでいいのね?』

「まぁ、そうなるかな………。」

『それで定期的に服を送ることと、あなたをモデルにしたカタログを作っておく事………胸についてはパッドでF、まぁ、パッド無しでも撮ってもらうし、男用のもやってもらうって事で………近い内にカメラとSDカードも一緒に送るからそれで撮って持ってきてね~。まぁ、スプレーも送るけど。お土産もね~。』

「えっ、ちょっ、まっ………。」

『ちなみにFがアッシェ、パッド無しがヴァイス、男がシュバルツという、三つ子の設定ね。あ、撮る時はカラコンは外してといてね~。最後に、ヴァイスの時は右三分の一を白に、シュバルツの時は左の方を黒にしておいてね~。じゃ、そーゆーことで!!』

「…………はぁ………まぁ、いいけどさ。そういえば、撮る場所はどこにすればいい?」

『適当で良いわよ。散らかってなければね。』

「分かったよ。じゃ、切るよ………仕送り無いから節約しないといけないからもう切るね~。」

『あっ、ちょっとまっ……。』


とりあえずぶちっと切った。

向こうからかけさせるためだ。追加事項なら人の料金ではなく母さん側が料金を持つべきだ。


結局かかってこないので、携帯を置いて寝ることにした。

明日は確か8時には事務所にいないといけないからね……。

そう思って、俺は熟睡したのだった。




火恋視点

「はぁ………まさかヘルトがモデルになるとはな………。」

私は盗撮したヘルトの寝顔のプリントされた抱き枕を抱きながらゴロンと転がった。

「ヘルトはなんで私に甘えてこないんだろうな………。私は、自分でヘルトを助けられるように、強くなったのに…………………。」


ヘルトと出会ったのは小学一年生の時だ。

それまではヘルトが海外に行っていたりしたので、あの家に子供がいたなんて知らなかった。

「初めて会ったときから、なにか惹かれていて、それが分かったのは、ヘルトが私の頭を撫でてくれたときだな………。」

…………あれからもう何年も撫でてもらえていない。

それが悲しくて、仕方のない事だ。

「で、でも私はがんばってヘルトのお嫁さんになるんだ。棚持火恋………か。いいな。誰がなんと言おうとも、私はこの名前になりたい。だから、早くヘルトと付き合えるようにならなきゃなぁ………。」



「………おやすみ、ヘルト………。」

私は、抱き枕を思い切り抱きしめてから眠りについた。

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