表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/43

練習の成果

「それじゃあ本番入りまーす!!」

と、監督の人の声がよく響く。

「今日はいよいよ本番よ。二人とも頑張ってね。花音は芸能界デビューだから気合いいれてね!!」

「はい!!」



とうとうドラマの本番だ。



…………いや、最終回じゃないですよ。ドラマもこの小説も。



「行くぞ、花音。」

「はい!!にしても、フェアになってると普段女装してること忘れそうになりますね。」小声。

「…………はぁ……花音助けただけでここまでになるとはな………。」

「ご、ごめんなさい…………。」

「まぁ楽しいからいいんだけど。」

実際、こうやっていると楽しい。その分疲労が半端じゃない。今やっていることのおもしろさに比べればどうってことないのだ。

「じゃ、行くか!!花音!!」



そして、本番………。

撮影するスタジオのステージに立った。

「3、2、1、スタート!!」

曲名は『明日へ、明日へ』。

昔の男女一組のグループの純粋が歌ったヒット曲だ。

花音より俺はダンスが劣り、花音は俺より歌が劣る。

それを少しでも同じレベルにしようと特訓した成果を今、すべて、この撮影で見せてやるんだ!!



「明日は、明日は、明るく見える、」

花音のソロの次に俺のソロだ。

「だから、真っ直ぐ歩いてく、」

そして、最後に二人で合わせる。

正直、これを完璧にするまでに時間がかかった。

でも、もう失敗しない!!

「「君と二人で…………。」」

観客席にいた出演者の人も、スタッフの一部も、エキストラの人達も、ウォォォォォ!!と歓声をあげた。

ライブの映像としてなので、最後に歓声を入れるらしい。

「カーット!!オッケーです!!」

監督の声がした。

「二人ともお疲れさま。はい、これ。喉乾いたでしょう?」

牧村さんがミネラルウォーターのペットボトルを二つ持ってきた。

「これで花音も、フェアも芸能界の仲間入りね!!」

「はい!!で、でもあの緊張感に慣れないといけないなんて……。できるでしょうか……?」

「それにしても、お披露目会の時とは緊張感がまるで違いましたよ……。あぁ、これからアイドルなんだって。」

これまではお披露目されただけだったけれど、こうして仕事が入ると自覚しなきゃなぁって………。」



「そうか、あの緊張感を味わったか、君も。」

「私達も、デビューしたときはそうだったわ。」


「え!!あ……あの……大村健吾おおむらけんごさんと伊藤千夏いとうちなつさんですか!!生でお会いするのは初めてで……感動です!!さ、サインくれませんか!!」

大村さんと伊藤さんはこのドラマの主役とヒロインだったはず。ドラマとかのテレビ番組はあまり見ないのでどこまですごい人なのかは分からないが、比較的聞くことが多いけど……。あ最終回が近くなったPALという漫画原作のドラマの主役もやってたような……。

伊藤さんについてはあまり知らないのだが………。


ちなみに、後で調べて分かったことだが、大村さんは26歳、伊藤さんは23歳らしい。


「別にいいよ。え~っと、どこにサインすれば……。」

「あ!!の、ノート持ってきます!!後マジックも………。ふ、フェアはいらないんですか!?この二人はサイン会やる時間が無いほどの引っ張りだこの人なんです!!サインもらえるならもらっちゃいますよね?」

「どうするかな……?妹とかにはアイドルになった事黙ってるかなぁ………この手帳に貰っておこうかな……。」


だってそんなにサインが珍しい人のサイン持ってたら一発でバレるでしょ。


「じゃあ、ノート取ってきます!!」

そういって花音は楽屋の方へ走っていった。

「私もちょっと花を摘みに行ってくるから。花音ちゃんが戻ってきたらそう言っておいてね。ちゃんとサインはするから………。はい、フェア君へのサインはやっておいたからね。」

そう言って俺の手帳に赤ペンでサインした。

その次に、大村さんが、サインする。伊藤さんのサインをじっくり見てたけど。

大村さんは黒で、伊藤さんのサインの隣のページにすらすらと黒のボールペンで書いていった。

そして………………。

「さてと、フェア君、電話番号交換しないかい?」

「な、なんでですか?」

「いや、たま~にドラマの推薦頼まれるからその時に君にあう役があったら報告しようかなぁと。」

「…………本音は?何か企んでいませんか?」

「さ、さすがに伊藤が初めて赤ペンでサインしたのが君だから、それで君から彼女の好みとかを梯子してもらおうなんて思っちゃあ………。」(だって千夏ちゃん赤ペンでサインした人には一目惚れもしくはデート願望以上の好意があるって初共演したとき言ってたし!!)

「その場に赤ペンしかなかっただけですよ。多分。」


そうして話している間に赤外線で番号を交換した。



しばらくして、花音と伊藤さんが帰ってきた。

「あ、サインしないとね。」

「はい!!憧れのお二方のサインが貰えるなんて………嬉しいです!!」

そして、花音は二人にサインしてもらっていた。

「家に戻ったら色紙に貼って保存します!!」

そう言ってきらきらしてる目だった。


「また仕事、今度は共演できると良いわね。じゃあ、また会いましょう、フェア君、花音ちゃん。」

「はい!!伊藤さんと共演できる日を目指してがんばります!!」



そして、一旦事務所に戻ることになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ