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ふたりで紡ぐ物語  作者: にしのかなで
第一章
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ハニートラップ2

にこやかにカリン達と談笑しながら歩いて来るエリカを見てルディは吐き気を覚えた。あの微笑みの裏に悪魔の様な計画があるらしいと解っていて、この場に平静でいられそうにもない、静かに自分が殺気立つのをなんとか抑えながら笑顔で三人を迎える。


「カリン、久し振りに踊らないかい?」


「あら本当久し振りですね、でもその前に王太子妃様にご挨拶に行きませんか?」


「ああ、そうだね。そうしよう。」


それじゃ一旦失礼とルディが席を立つ。カリンはデザート皿をテーブルに置いた。


「いくら美味しいからっていっても、私の分は残しておいてくださいね。」


そう笑ってルディと席を離れた。


「・・・ルディ、空気が若干冷えてますよ。」


驚いて妻を見る、彼女はにこりと微笑んでごく自然にルディと腕を組む。


「その程度で済んでいるという事は、先程お話しされていたオーランド様から何かお聞きになりましたね?」


「な、何で解るのさ⁉︎」


「当たり前ですよ、ちゃんと繋がってますから。あの一瞬の殺気はちょっと怖かったです・・・でも・・・」


周りには仲睦まじく会話するカップルに見えるのだろう、それくらい自然に真面目な会話をして見せている。そしていまはカリンがルディを見上げ微笑みながら


「あんなに殺気立つ程心配してくれてるんですよね?ふふ、不謹慎だけど嬉しいです。」


はあ、完敗。かなり押さえ込んだから伝わらないと思ったのに、さすがは長年侍女として見てきただけあるとルディは内心カリンに白旗を上げた。しかし負けじとやはり平静を装いカリンを見下ろし笑顔で答える。


「うん、すごく心配してる。何されるんだろうって、それから危うく国一つ潰すくらいの勢いで腹が立ったけど、今の疑問は何で君が先に知ってる風なのかな?多分アルベリヒ殿下と踊っている時に聞かされたんだろうけど、黙ってられてちょっとショックだったなぁ僕。」


「う・・・ごめんなさい。早く言いたかったんだけど、あの時にはもうエリカ様と一緒だったから機会がなくて。」


「うん。仕方ないよね、君はそれで仕方ない。だけどさ、殿下はどう⁉︎僕らになにも情報なしでいきなり本番だよ、相変わらずだな全く。」


「はぁ・・・。私もそこは突っ込んだんですよ、しかも今日はかなりの装備に鴉まで多数紛れているらしいんですが、彼らはオーランド殿下の為であって私は大陸一の魔法師がいるからって守備範囲外だそうです。命の危機かもしれないのに・・・だから私すっごく怒ってます久々にあの方に。」


「うわ、無責任だな〜。カリンを前にしてよく言えるな殿下、しばらく会ってないから怖さを忘れたかな?」


「私はそんなに怖くありません!あ、ファンテーヌ様ですよ、こちらは和かモードでいきましょうね。」


「だね。」


二人は王太子妃のいる壇上の前で礼を取った。


「まぁ、お二人ともお久しぶり。休暇はどう?楽しめているかしら、土産話が聞きたいわ。」


「はい、王太子妃殿下お久しぶりでございます。忙しい中、我儘で長期休暇を申し出た事を快く承諾していただきありがとうございます。お陰様で珍しいものを見たり聞いたりと楽しんでおります。」


「そう、それは良かったわ。貴方、働き過ぎだったものゆっくり休んで頂戴。カリン、あなたはもっとご無沙汰しているわね。すっかり人妻らしくなって、今日の装いはオブリー伯夫人の見立てかしら?いつもと違って大人っぽくて良く似合っているわ、でもルディが気が気じゃないでしょうね、ふふ。さ、上にあがって来て。アルベリヒ様に放っとかれて退屈していたの。」


ふたりは壇上に上がり王太子妃を囲み話しを始めた。もちろん旅の土産話などではなく、今日の作戦内容についてだった。


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