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魔法使えたの?

 久しぶりの投稿です。

感想、評価ください


 朝食を取りに僕と三奈羽は大広間に向かった。

向かう途中でメイドさんがいつもより少ない気がしたがきっと気のせいだろう。


 朝食はいつも通りたくさんの種類の料理が出てきた。

僕が気に入った料理はなんとかラビットの肉で作った肉ボールだ。

味はさっぱりしていて煮込まれているためスープとの相性も抜群でいくらでも食べれそうな感じだ。


 朝食を食べている途中でセリカさんが今日の訓練の説明をしてくれた。

今日は昨日の疲れもあると思うからということがあって、今日は一日休みだそうだ。


 僕は内心ラッキーと思っていた。

理由は簡単魔法の練習が出来る。

昨日は遅かったということもあり、水属性の初級魔法しかできなかったが今日は一日ずっと練習できる。

やはり、魔法というものは心が踊る。

もとの世界ではファンタジー何てものは映画だけだったのに、この世界では魔法がある。


 僕は訓練場で練習をしようかと思ったが昨日読んだ本の通りなら魔法が使えることはまだ黙っておいた方がいいはずだ。

せめて自分で自分の身を守れる暗いにはならないと話にならない。

『魔法の練習するの?』

突然黄泉の声がした。


 「そうだけど、どうしたの?」

『別にぃ、魔法ばっかに気がいって、私のこと全然使ってくれないとか思ってないもん』

「戦闘では黄泉を使うようにするよ、魔法は憧れてただけだから、僕なんかよくて初級魔法を全部使えるってところまで

しかいかないよ」

『ちゃんと私を使ってよね私だって血を浴びたいんだから』


 物騒なことを呟く我が相棒。

「うーん、それって魔獣の血だけだよね」

『私的には血だったら何でもいいよ』

「もう、僕は何も突っ込まない」


 僕はこのあとも黄泉が話しかけてきたが無視した。

結局魔法を練習するのに持ってこいだと思う場所は見つからなかった。

訓練場は広かったのできっと端っこのほうだと練習してもわからないだろう。


 この考えが甘かったのはこれから約二時間後のことだった。







 訓練場の一番端の方についた。

少し目を凝らせば騎士団の人達が訓練をしている。

見てるだけで気迫で溢れている。


 「さて、僕も魔法の練習を始めようかな」

僕は昨日図書館で借りた魔導書を開いて中を見る。

「えぇと、昨日は水属性の魔法を使ったから次は危なくなさそうな土を試してみよう」

心臓にある魔力転換炉マナブースターを確認し魔力を放出する。


 「生み出されるは世界を構築せし土台 アース

詠唱を終えると目の前に土の山が現れた。

『すごい、ほんとに出た』

昨日とは違う魔法に興奮を覚える。

これでわかったが魔法は何となく力が抜けていく感覚を覚える。

例えると血が抜けていく感覚が近いがそれとはまたちょっと異なった。


 次は風属性の初級魔法を発動してみよう。

「吹き荒れるは生命に癒しを与える加護 (ウィンドウ)

少し砂埃が発生したため魔法は発動したのだろう。

目に見えないので魔法の軌道はわからないが。


 「次は火属性魔法を試してみようかな」

僕は魔法の呪文を詠唱を確認するために一度本を開く。


 「光を与えるは文明の進化及び自然の災禍 (フレア)

すると僕の右手から一筋の赤い閃光が飛び出した。

 

 端っこで練習をしていたため、壁に大きな穴が空いた。

「・・・・・・」

僕は声が出なくなっていた。

『あちゃぁ、やっちゃったねぇ』

黄泉の声が聞こえるがそれどころではない。


 「おい、何があった」

セリカさんの声が聞こえてくる。

その他にも足音がいくつも聞こえてくるので騎士団の火とが来たのだろう。

「何者だ・・・ってミカさん?」

「は、はい、なんでしょうか?」

「いえ、先程轟音が聞こえたので、って何で壁に穴が空いてるんですか!」

「ぼ、僕は何も知らないですよ」

「嘘ですよね、絶対」

「はい、すみません僕がしました」


 ジト目でセリカさんたちが僕を見てくるのを耐えられなくなり土下座した。

やめてそんな目で僕を見ないで。


 「あの、怒りませんからどうやってこれをやったのか教えてください」

「いや、多分これ言っちゃったら僕が実験体モルモットとかにされちゃいそうなんですけどぉ」

「私たちがそんなことさせないので安心して言ってください」


 僕は覚悟を決める。

「魔法を使いました。はい」

「魔法ですか、それで本当は何をしたんですか?」

「いや、本当なんです。だったら見せましょうか。流れ落ちしは生命の源 (アクア)

手のひらから水を放出する。


 「「「「「「・・・・・・・・ウソ・・・・」」」」」」


 この場にいた人、全員がありえないものを見たような顔をしている。

それも仕方ないだろう、男性は魔法が使えないって言うのが普通なのだから。

これが出来たのもセリカさんの創造と図書館にあった魔法の本のおかげだろう。

本当偶然だった。宝くじに当たったくらいだろう。


 「そ、それを男性の方が使えるようになれば魔獣との戦闘で一気に楽になりますよ」

セリカさんが一気に僕に駆け寄ると手を握ってきた。

「そ、そのこれは僕のスキルとセリカさんのスキルによって出来たことでして

他の男性が使えるかはどうかは分からないというか、多分無理というか」

「スキルですか?」


 セリカさんは?マークを頭に浮かべた。

「僕の吸収でたまたま吸収でたまたま吸収しちゃったセリカさんのスキルである創造で体内に魔力転換炉マナブースターを創り出せれば、もしかしたら、魔法が使えるんじゃないかなぁ~と思いまして」

「その結果がこれと言う事ですか」

「はい、そうでございます」


 セリカさんは頭を抱えた。

「これであなたはますます大変な事になりますよ」

「分かってますけど、どぉ~しても魔法が使いたかったんです」


 「すごいです」

突然そんな声が聞こえてきたと思ったら盾を持った女性が現れた。

よく見るとその人は昨日のゴブリン討伐の際に花の説明をしてくれたりした人だった。


 その人は僕の手を握るとブンブンと振り回してきた。

「あの、あなたは?」

「失礼しました。私は王国騎士団のデコイ部隊隊長を勤めております。アニー・グレッジと申します」

アニーさんは手を放すと綺麗な敬礼を僕に向けて自己紹介をしてくれた。


 「僕はミカ・サオトメです。「はい、よく知っています。男子力がオールEXという規格外なステータス表示をされ

レイネ様に求婚され、昨日のゴブリン討伐では大活躍をされたこの世界の全女性の憧れの的のような存在です」」

アニーさんの弾丸トークが炸裂した。

僕のライフポイントは130ダメージを受けた。

「コラッ、ミカさんが困っているだろう。全くあなたはという人は・・・」

「別に話すくらい良いじゃないですか。騎士団長はミカさんとよく話しているから良いですよね」


 不貞腐れたように話すアニーさん。

その事に頭を抱えるセリカさん。

騎士団の人達も苦笑している。


 僕は面倒なことになりそうなのでその場から静かに離れようとする。


 しかし、誰かに肩を掴まれた。


 「どこに行こうとしているのですか」

その声はセリカさんのものだった。

「はぁ、ミカさんもなかなか問題を起こされる方ですね」

「すみません」

僕はすぐさまに頭を下げる。


 「ミカさんには一度、王国の魔導士達のもとへ向かってもらいましょうか」

「あの、魔導士さん達には解剖されたりとかしないですよね」

「流石にそれは無いと思いますが、軽く体中を見られたりするとは思いますね」


 僕のなかのイメージだと魔術師、魔導士、魔女、魔法使いと言う者は貴重な存在の物に対して暴走する

イメージがあるのだが僕だけだろうか。否、きっと他の人も思っているはずだ。

「ははは、出来れば行きたくないのだけど、だめ?」

「だめです。一応護衛を付けておきますから早く魔導士がいる所を向かってください」


 「そんなぁ~」

僕は騎士団の人に両腕を掴まれて連行されるような絵面になりながらどこかへ連れていかれる。





 王城を出て少し東に向かうといかにも怪しげな雰囲気を晒しだす石造りの建物が見えてきた。

「見えてきましたよ。あそこがこの国の魔導士達の精鋭が集う場所、通称 王国の魔窟です」

「魔窟って言っちゃってるから、絶対ヤバいから」

「安心してください。私達も一応見ておきますので何かされそうになりましたらすぐに助けますから」


 ニコニコと眩しすぎる笑顔を向けてくる二人の少女、年は僕より下だと思うが力が強く逃げ出そうにも

逃げ出すことが出来ない。

「申し遅れました。私はリリカ・スレイと申します。騎士団の突撃部隊に所属しております」

僕から見て右腕に抱き着いて(拘束して)いる子が自己紹介をしてきた。

髪は青白くショートカットで十字架の髪飾りをしている。

背中に槍を背負っていることから確かに突撃だなと感想を持てる。


 「私は騎士団の遊撃部隊に所属しているミーシャ・クロウっす。よろしくお願いしますっす」

左腕に抱き着いている子は前髪を上げており可愛らしいおでこがよく映える。

髪の色は全体は白いが右側の一部が紅い。

武器は目立つものはないがショートソードと小さい盾があるから主に接近戦で戦うと推測できる。


 「魔導士の人ってやっぱり女の人なんだよね」

「それはそうですよ、魔法を使えるのは女の人だけなんですから。だからこそミカさんは常識が効かない人なんですよ。男子力の高さと言い、魔法を扱えると言い、戦闘センスも持ち合わせている男性」


 ミーシャさんは僕の顔をじっと見てくる。

「どうかしたの?僕の顔に何か付いてる?」

「い、いえ、何でもないっす」

慌てたようにミーシャさんは顔をそらした。

 

 そしてついに目の前に魔窟が現れた。

「はぁ、ほんとに今更だけどさ、行かなくちゃダメ?」

「ほんと今更っすね。ほら早くパパっと行ってパパっと戻りましょう」

「他人事だからと言って簡単に言ってるよね」

「さて、何のことっすかね」


 ミーシャは口笛を吹いて誤魔化そうとする。

「早く覚悟を決めてください。私も気味が悪くなってきました」

「ねぇ、護衛をしてくれる人がそんなこと言っちゃたら僕はどうすれば良いのさ」

「おっと、間違えました。気分が高ぶってきました」

「それも違うよね」

「ごちゃごちゃ言ってないで早く入るっす」


 突然背中を押された。

その勢いで僕は建物のドアらしいものにぶつかった。

「痛ったい目がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

そしてドアが開き再び僕の顔にドアが強襲する。

「ようこそ、私は魔導士部隊の団長をしています。

メリアと申します。よろしくお願いします。って大丈夫ですか?」

中から出てきた紫の髪をしてフードを被っていて良く分からないが美人であろう女性が僕に手を差し伸べてくる。

「は、はい、大丈夫だと思います」

僕は鼻を擦りながら立つ。

 

 「それであなたがセリカさんの言っていたミカさんですよね?」

「そうですけど、あの、変なこととかされませんよね」

「はい、軽く身体検査をさせてもらって魔法を使って体内を調べさせてもるだけですので大丈夫ですよ」

フードで顔を見えないが口元がニヤリとしているのでなんとも言えない。


 きっと本人は僕を安心させようとしてくれているのだろうけどフードのせいで怪しく嗤っているようにしか見えない。

「さぁ、こちらへどうぞ」

メリアさんはドアの向こうに見える施設の器具?から怪しいオーラがプンプン漂っている。

「ささ、あまり時間を掛けるのはよろしくないです」

僕の手を掴むとメリアさんは僕を施設に連れ込んだ。








 検査は終わった。

簡潔に告げると普通だった。

本当に普通だった。確かに器具は怪しいオーラが漂っていたが検査自体は器具をあまり使わずただベッドで

横になり、魔法を使って体内を調べられたりと日本では絶対に体験できないような検査法だった。

「お疲れさまでした。検査の結果から見ると確かに体内に魔力転換炉マナブースターが見つかりました。それも大きめの物が」

メリアさんは紙を見ながら僕に説明してくれる。


 「私よりは小さいですが一般の大きさから見ると十分大きいものです」

「大きいってことは何かあるんですか?」

「はい、大きさによって魔法の威力が変わったりするので、大きさにも個人差がありますけど

成長したり、魔法の練習をたくさんすると少しづつですが大きくなることもありますよ」

「それで僕の現状はどれくらいなんですか?」


 メリアさんは深く考えるようなそぶりを見せた。

「えぇ~、普通の魔導士よりは倍近くあるので賢者クラスとまではいきませんが大魔導士クラスよりはほんのちょっと上ですね。だから魔法の天才って言われるくらいですかね」

「へぇ~そんなすごいんですか」

「そうですよ、ますますあなたの事が気になってしまいます。いっそのことここで一緒に魔法の研究をしませんか?」


 メリアさんはソロリソロリと僕に近づき腕を組んできた。

「そ、それはちょっと、元の世界にも帰らないといけないですし。何より魔獣たちを倒さないといけないので、それは無理ですかね」

「そうですか、残念です。気が変わったらいつでも言ってくださいね」

メリアさんは手を引いてくれた。


 ちなみに護衛の二人は今は少し離れたところで僕のことを見ている。

「それじゃ、これで終わりということでいいですよね?」

「はい、お疲れさまでした。」


 僕はミーシャさんとリリカさんと一緒に王城に戻ることにした。

帰る道中ではミーシャさんとクロウさんがずっと僕に話をしてくれた。

ほとんどはこの世界の男性事情的な奴だったけど、まぁ、そこはこの世界でも思春期の少年少女は異性に興味心身と言う事だろう。


 「では、私達は騎士団の方へ戻りますのでミカさんは部屋で休んでてください」

「じゃあね、ミカさん」

二人は手を振って騎士団の訓練が行われている訓練場に向かった。

僕はとりあえず一度部屋に戻ろうと思い王城に中庭を通って部屋に戻ろうとするとレイネさんに見つかり

強制的に一緒に訓練するようになった。


 「ミカが魔法を使えるようになったって聞いたから早速見せてよ」

いつもよりも数倍キラキラさせた瞳が僕を捉えて離さない。

「使えるって言ってもまだ簡単な初級くらいしか使えませんよ」

「それでもすごいよ、男性で魔法が使える人間なんてまだ誰も居ないんだよ」


 一瞬で僕との間合いを詰めてきたレイネさんは僕をがっちり掴んで離さない。

尾骶骨から生えているふさふさの尻尾は根元から千切れるんじゃないかと思うほど振っている。

「わ、わかりました。使いますから」

「やった」

「・・・流れ落ちしは生命の源 アクア


 体から少しずつ力が抜けていくような感覚が僕を襲うとともに掌から水が出てくる。

イメージは自分の掌が蛇口になったような感じだ。

「男性が魔法を使ってる。本当に・・・すごい。『やっぱり、これは絶対にミカの事を手に入れないと』」

レイネさんはこんな初級魔法なら飽きるほど見ているであろうに、まるで初めて魔法を見た

子供の様にはしゃいでいる。何故か、背筋に悪寒が走ったが、喜んでくれたなら良かった。


 魔法を見せ終わり、その場から離れようとしたらレイネさんに手を掴まれた。

「どこに行くのかな?」

「どこって、自分の部屋ですけど」

「もうちょっと、お話でもしようよ」

レイネさんが自分の腕で僕の腕を絡めてくる。


 少しだけど柔らかい感覚が僕の腕を通って脳内に伝わる。

こちとら、彼女いない歴=年齢の思春期の男だ、こんなことされたらひとたまりもない。

「ちょ、レイネさん離してください」

「えぇ、お話しようよぉ」

更に腕に力を込めた。

『まずい、まずい、これはマジでヤバいって』


 脳内で葛藤しながら平面では普通にしているように見せる。

『フフフ、何事も無いかの様に見せているけど、心拍数が上昇しているからドキドキしてるんだろうな』

レイネさんは獲物を見つけた狼の表情をした。

『ヤバい、マジで食われる』「分かりました。ちょっとだけだったら良いですよ」

諦めた僕はレイネさんに連れられて中庭にある椅子に座った。


 「フフフ、どうだった私の胸は?」

「ブフッ、な、何のことでひゅか」

いきなりの質問に噴き出してしまい、更には噛んでしまった。

「それで、どうだった?柔らかかった?」

「・・・はい・・・大変柔らかかったです・・・」

「そっか、変態」

「それはひどくないですか。レイネさんが僕にしてきたことでしょう」


 レイネさんは明らか僕をからかっている。

その表情はどこか活き活きとしており、楽しそうだ。

「はぁ、あんまり僕をからかわないでください」

「ごめんって、でもミカがからかうと面白い反応してくれるから悪いんだよ」

レイネさんは再びキラキラした瞳からギラギラした瞳に変わった。

『はぁ、僕が読んだラノベではこんな世界じゃなかったのに・・・』





 

         

 


 これからも頑張って投稿はしていきたいと思います。

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