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嫌な予感が的中した


 俺はレイネさんと話していると思ってたより時間がたっていたらしく、急いで部屋に戻った。


 「それで、どこに行ってたの?」

俺は今、ジト目でいかにも不機嫌です私オーラを出している三奈羽に正座させられています。

「えぇとですね、目が覚めてしまって早くこの辺のことを覚えようと思いまして散歩をしていました」

「ふーん、散歩だけでこんなに時間がかかるんだ」

「えっ、そのときにですね昨日王女様の後ろに立っていた蒼い髪をして獣耳が生えていた方に出会いまして

色々とお話をしていたらこんな時間になりました。 ハイ」


 すると三奈羽は俺の顔をじっと見つめてきた。

「うん、ウソは言ってないみたいだね」

「なんで、それだけでわかるんだよ」

「何年幼馴染してると思ってるの、実夏の嘘をつくときの癖なんてお見通しだよ」


 三奈羽は頬を膨らませて腕を組んで癖のある立ち方をした。

「じょ、ジョ〇ョ立ちだと」

「それより、朝食食べに行くんでしょ」

三奈羽は俺を置いて先に部屋から出て行き、昨日夕食を食べた大広間まで行った。

俺も急いで向かった。


 大広間にはすでに全員座っており、俺だけが座っていなかった。

席は昨日と同じ場所に座る。

隣には三奈羽と香代が座っている。前には真美も座っており、二人からの視線が痛い。


 三奈羽も三奈羽でまだ機嫌が悪い。

「あのね、真美昨日の事はほんとに事故だから」

「ふーん」

「か、香代はお兄ちゃんの事を信じてるよね」

「プイッ」


 初めて見たよ、口でプイッなんていう人

三奈羽はまた昨日のことを思い出したのか顔を赤くさせた。

「はぁ、どうすれば話を聞いてくれる?」

「べっつにーお姉ちゃんって呼んでくれたら話を聞いてあげるとか思ってないから」

「べっつにー大好きだよって言ってくれたら話を聞いてあげるとか思ってないから」


 二人は口を3にさせている。

「はいはい分かったから、お姉ちゃんそれに大好きだよ香代」

「「それでどうしたの」」

「変わり身早っ」


 二人とはさっきとは違い、目を輝かせた。

「だから昨日の事は誤解って言ってるじゃん」

「あぁ、そうね分かってたわ」

「うん、おにいはそんな度胸ないもんね」

「全く、ひどい言われようだ」


 これでなんとか真美と香代の誤解がちゃんと解けた。

俺はやっと朝食を食べることが出来る。








 朝食を食べ終わった俺達は昨日召喚された部屋に集まっていた。

「皆さん、集まりましたね。それでは今から皆さんのステータスを調べます。

ステータスには男子力とオリジナルスキルが表示されています。男子力とは皆さんの世界の言葉で言うと

女子力と呼ばれている物です。過去に召喚された勇者の方たちからお話を聞きました。

それと昨日言いましたが魔法は女性にしか扱えません。かと言って男性の方にもオリジナルスキルを使って

戦っている方もいるので安心してください。それに異世界人の方は必ずオリジナルスキルを持っているので

男性の方にも戦ってもらいます」


 王女様はレイネさんに聞いた話をみんなにも説明をしている。

男子力によって求婚されると話を聞いた時と、この世界には男性が少ないと話を聞いた時に男子の多くが

目を輝かせた。どうせ『やったー、ハーレム作れるぞ』とか思ってるんだろうな。


 一人ずつ調べていくようだ。

用意された水晶に手を触れると水晶が光りだし、ステータスが表示された。


 マイ・オノザキ

男子力   家事 A


      裁縫 A


      料理 A


     その他 A


オリジナルスキル

 

 地形制御


 周りはすげーゲーム見たいとか言っている。

しかし、男子力と書かれている所を見ると男子力は女性の方にも備わっているという事だ。

小野崎さんは結構家庭的な女子であったことを俺は知っている。

つまり、女子の中にも男子力が高い人がいると言う事だ。


 それに小野崎さんは真美の親友で時たま遊びに来ることがあった。







 この後も次々にステータスを調べられていった。

何故か、クラス全員が俺は一番最後にしてくれとか言っていた。

みんなのステータスはこんな感じだ。


 マミ・サオトメ


男子力   家事 A


      裁縫 A


      料理 C


     その他 B


オリジナルスキル


 拘束魔法



 カヨ・サオトメ


男子力   家事 B


      裁縫 S


      料理 B


     その他 B


オリジナルスキル


 時空間魔法


称号 異世界人


 ミナハ・クロサキ


男子力   家事 A


      裁縫 A


      料理 A


     その他 A


オリジナルスキル


 加速魔法


称号 異世界人



 エイジ・キラ


男子力   家事 C


      裁縫 C


      料理 B


     その他 B


オリジナルスキル


 ナルシスト


称号 異世界人




 ショウ・アリサカ


男子力   家事 B


      料理 C


      裁縫 C


     その他 C


オリジナルスキル


 投擲


称号 異世界人



 サエコ・ワタナベ


男子力   家事 A


      裁縫 A


      料理 S


     その他 A


オリジナルスキル

 

 砲撃魔法


称号 異世界人



 スグル・サトウ


男子力   家事 C


      裁縫 C


      料理 C


     その他 C


オリジナルスキル


 狙撃


称号 異世界人



 キヨコ・サイジョウ


男子力   家事 B


      裁縫 C


      料理 B


     その他 B


オリジナルスキル


 魔纏


称号 異世界人





 このようになっていた。

男子力にSが出ていた香代と渡辺は周りからすごいものを見るような目で見られていた。

オリジナルスキルと言う物は基本的にその人に合った物らしいんだけど、尚が投擲なのは分かる。

しかし、何故真美は拘束魔法なのだ?


 そして最後俺の番だ。

『正直いやな予感しかしない』


 俺はいやいや水晶に触れる。

そしてステータスが表示される。


 「お、おい、早乙女それ」

西城先生が笑いをこらえながら俺のステータスを指差す。

「先生、何も言わないで、ほんとお願い」


 ミカ・サオトメ


男子力   家事 EX


      裁縫 EX


      料理 EX


     その他 EX


オリジナルスキル


 吸収


称号 異世界人





 このようになってしまった。

レイネさんの話によるとEXなんて出たのずっと昔らしいし、しかも一つだけだった。

しかし俺は全部EXになっている。

『これはきっとバグってるんだ。それとも悪い夢を見ているんだ。きっと頬を抓れば家の天井が・・・』


 コツコツコツコツと誰かが近くに来る。

俺は音のする方を見た。

歩いてきたのはレイネさんだった。

 

 「ドウシタンデスカ、レイネサン」

「ミカ、私と・・・・・結婚してくれ」

「・・・スミマセン、モウイチド」

「私と結婚してくれ」

「ごめんなさい、俺好きな人がいるんで」

「・・・・・・・・・・・・・・」


 空間が凍った。

「「「「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」」」」」

この場にいた全員がプロポーズにビックリしたのだろう。


 「なんで、朝はあんなに仲良くお話したじゃん」

「い、いえ、確かに仲良くお話はしましたけど、俺は好きな人がいるんで」

「私より、その子のほうがいいの?」

「いえだって、まだあって二日目ですよ」

「あった日なんて関係ないよ、私は昨日のミカの行動を見て面白い子だなって思ったんだよ、それに

朝話しているときも面白い奴だなって思った。そして男子力が高かった。

ミカは突然良く分からない場所に召喚されても冷静に正しく判断できる能力があるし

それだけじゃなくて、男子力が多分これは世界で一番高いEXを全部出した。

私みたいな脳筋女には理想なんだよ。好きだよ、結婚して」


 レイネさんは朝とは違った雰囲気で俺にプロポーズをした。

「俺はどうしたら良いのかな、ぐすん」

『まずい、素が出てきてしまう』


 俺は容姿が自分で見ても女子っぽく昔よく女子に間違われたため口調とかを変えたのだが

パニックになった時は素の口調が出てしまう。


 「グスン、グスン、いきなりそんな事言われても、僕どうしたら良いか分からない」

「だったらこう言ってよ、レイネと結婚するってそしたら全部収まる」

「ほんと?」

「うん、ほんとだよ、ほら」

「う、うん、僕はレイ「いわせるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」ふぇっ」


 突然僕の目の前にお姉ちゃんが現れた。

「実夏だまされたらだめよ、実夏はお姉ちゃんのなんだからね」

続いて香代も僕の前に現れた。

「おにいはずっと私だけのものなんだから、結婚なんてさせない」


 「君達は誰?」

ハイライトのない瞳でレイネさんは問いかける。

「実夏の姉よ」

「おにいの妹だよ」

「それじゃあ義姉様と呼ばせていただいても」


 ハイライトの戻った瞳でレイネさんがお姉ちゃんの前に立つ。

「誰が義姉様よ」

「それより、私はミカと結婚をするの」

「させない、素の状態のおにいはおっちょこちょいだから今話させない」


 二人が僕の前で壁になる。

『とりあえず、逃げたほうがいいのかな』

僕はソロリ、ソロリと逃げる。


 誰にも気づかれずに僕は部屋まで戻ることが出来た。

僕は布団をかぶって耳を塞ぐ。

『なんでこんな目に合わないといけないの、そりゃレイネさんは綺麗だし結婚出来たら嬉しいけど

僕は昔から三奈羽の事が好きだし』


 僕は布団でずっと震えが止まらない。

もし、朝レイネさんが言っていた襲われるとかの話が本当なら・・・

『喰われる』

本能的に察知したのか僕は逃げようとした。

しかし体が震えて動けない。

もう少し待って体の震えが止まってから逃げよう。


 きっとこの場所にいる女性は全員敵だ。




 布団に包まる事十分ようやく体の震えも収まり、口調も戻った。

「よし、逃げよう」

俺は布団から出た。


 「やぁ、やっと出てきたね」

もう一度布団をかぶる。


 『よし、逃げよう』

俺は布団から出た。


 「ねぇ、何で布団被ったの?」

目の前にはレイネさんがいた。

しかも周りには王女様の後ろにいた、他の国の王族と思われる方が全員いた。


 俺は周りを見渡す。

『窓が開いている。幸いここは一階だ、窓から逃げよう』

俺は布団をレイネさんに投げつけて窓の方へ走った。


 「行かせないよ」

目の前に突然レイネさんが現れた。


 俺は捕まった。

そして今は縄で拘束されている。

「なんでいきなり逃げたの?」

ニッコリと微笑みながらレイネさんが俺に問いかける。

「いえ、このままでは命が危ないと思いまして」

「そうなんだ、それじゃ本題に入るね」

『スルーされた』


 「それでなんだけど、正直男子力全部がEXなんてランク出したのは初めてだから」

獲物を捕らえた肉食動物の如き眼光が俺を捉える。

「実際にこの世界にいる女性は全員男性に飢えてるからね」

「な、何を言ってるのですか?」

「だから君はこの世界の女性にとって理想の男性ってこと」

「ハハハ、hahahahahahahahahahahahahahahaha」

「お、おい、こいつ狂ったぞ」


 白銀の髪をした褐色肌の女性が俺の姿を見てそう言った。

「hahahahahahahahahahahahahahahaha」

「だ、大丈夫ですか?」

王女様が俺の心配をする。


 「そういうことで、ミカには誰かと結婚してもらいたいんだけど」

「hahahahahahahahahahahahahahahaha」

バシンッと俺の頭が叩かれる。

「はっ、俺はいったい」

「やっと元に戻った。それでさっきの話なんだけど」

「結婚ですか?」

「そう、私と結婚して」

「いや、そのですね。俺には好きな人がいるんです。それにこの世界を救わないといけないですし

確かにレイネさんみたいな綺麗な人と結婚出来るのは嬉しいんですけど、やっぱりお互い良く分からないですから」


 俺はうまく言えないが自分の気持ちを伝えた。

「そうか、だったら魔獣を倒したらさ、結婚してよ」

「だから、俺には好きな人が」

「魔獣を倒すまでにミカが私のこと好きになってくれるように頑張るから」

「・・・それだったら、まぁ」

「やった、じゃあそれで話は決定ね」


 レイネさんはパァと顔をさせた。

「ちょっと、何勝手に話を進めてるの?」

今度は紫色の髪をした女性が話を止めた。


 「本題はそれじゃないでしょ、全くどうしてレイネはいつも勝手な事ばかりするの」

どうやら彼女は苦労人らしい。

「本題ってさっきの話じゃないんですか?」

「違うわ、実はね君のオリジナルスキルのことなんだけど」

「吸収でしたっけ、どういう効果なんですか」

「それはね「私が教えるよ」ちょ」


 レイネさんは俺の顔を両手で押さえた。

そしてそのまま近づけてくる。

チュと唇に柔らかい感触が触れた。

それと同時に俺の思考は停止した。


 「フフフ」

レイネさんはペロリと唇をなめた。

「な、何してるのよ」

紫の女性が奇声を上げる。

他の女性も顔を赤くさせている。


 そして俺の思考は活動を再開した。

「へっ、今のって」

「うん、キスだよ、ちなみに私今のがファーストキスだから」

「キキキキキ、キスって」

「顔赤くしちゃって、可愛い」


 「俺、初めてだったのに」

「あれ、初めてだったの、私とじゃいやだった?」

「嫌じゃ、ないですけど」

「へへへ、責任取ってよね」

「じゃなくて、何でキスしたんですか」


 すると紫の髪をした女性が俺に黒いカードを渡してきた。

「なんですかこれ」

「それは、君のステータスを表示してくれるカードだよ」

「そうなんですか、でも何にも映ってないですよ」

「君の血を一滴垂らせば表示されるよ」


 俺は渡されたナイフで親指の先を切り血を一滴垂らした。

血が染み込むと同時に俺のカードは黒から白に変わった。

白に変わったカードは少しづつ俺のステータスが表示された。


 しかしさっき見たとことは変わったところがあった。


オリジナルスキル


 吸収 (獣王化)


 「なんですか、この獣王化って」

「それね、私のオリジナルスキル」

「なんで、俺のカードに表示されてるんですか?」

「それはね、君の吸収ってスキルが効果が発揮されているってことなんだよ」

「へえ・・・ってそれじゃキキキ、キスした相手のオリジナルスキルを使えるってことですか?」

「そう言う事になるね、でも本人の半分の力しか発揮できないから劣化獣王化だね」


 紫の髪をした女性が説明してくれる。

「それで、あなたは王族の方ってことは分かるんですけど」

「あぁ、ごめん自己紹介してなかったね」


 「私はハイロア皇国の第四皇女クライス・ハイロア」

「私達の自己紹介も終わらせようか、私は竜人の国ドラグナ帝国第二皇女セイラ・ドラグナ」

「妾はノートル魔国第一王女カリーナ・ノートルだ」


 さっきの白銀の髪をした褐色の女性が自己紹介してくれた。

そして次は王女様より少し薄い色をした金髪の耳がとがっている所からエルフと思われる女性が

俺の前に来た。

「私はリルミナ大国の第三王女キアラ・リルミナ一応エルフよ」

『うん、ファンタジーじゃあテンプレなエルフだね』

「テンプレとか思ってないかしら」

「思ってませんよ」


 『鋭い、何でだよ、俺ってわかりやすいのかな』

「これで全員の自己紹介が終わったね」 


 「それでは俺も知ってると思いますがもう一度自己紹介をしときますね、早乙女実夏って言います。男子力がオールEXなんて出てますけど元の世界ではごく普通の学生だったのであまり期待しないでください」

俺は簡単な自己紹介をする。


 するとセリア王女様は俺の事をジロジロと見てきた。

「どうかしましたか?」

「いえ、さっきとは口調が違ったので」

「あぁ、あれはほら俺って女の子みたいな顔をしているので、昔女の子と間違われてからは男に見えるように口調を変えてたんですが戸惑ったりしてしまうとあぁやって口調がもとに戻ってしまうんですよ」


 すると王女様はニコッと笑った。

「そんなことしなくても良いですよ、元の口調の方が良いと思います」

「そうですか?」

「はい、私的にはそちらの方がいいです」

「では戻しますね」


 僕はいつも意識していた口調を解いた。

「それで、このカードを届けに来てくれたのですか?」

「えぇ、もう少ししたら訓練が始まりますので準備をしてから庭に来てください」

それだけ言うと王女様たちは出て行った。


 俺は全員が部屋から出て行ったのを見届けてベッドに倒れこんだ。

『はぁ、大変な事になったな、どうしてこうなったんだろう』


 俺は昨日からの出来事を振り返っていた。

学校で野球をして異世界に召喚されて、生良は勝手に決めて先生ともめるし、今日なんかは男子力とか言う

奴の所為でいろんな人から興味を持たれるし、しかもオリジナルスキルの吸収のせいでレイネさんにキスされたし、嬉しいけどなんか複雑だな』


 俺は一通り振り返ると今朝レイネさんと話した庭に向かった。

道中でメイドさんたちが僕の事をみて頬を染めたりしていたがまだ大丈夫であろう。

でも、あの時レイネさんがプロポーズしてくれてなかったら、きっともっと大変だったであろう。


 庭には既に全員揃っており、騎士の格好をした女性がたくさんいた。

レイネさんとセイラさんもいた。

真美は僕を見つけると走ってきた。


 「実夏大丈夫だった、何もされてない?」

「う、うんまぁ大丈夫だったよ」

「あれ、口調が変わってる」

「うん、元に戻すことにした」

「そっか、お姉ちゃん的にはそっちの口調の方が可愛いから嬉しいよ」

「それで何してたの?」

「訓練だって」


 真美は騎士の人達を指差す。

「皆さんにはこれから魔獣と戦えるように訓練をしてもらいます。

いいですか、魔獣との戦いの中では死ぬ事もあります。決して慢心しないでください」

女性は赤い髪をしていて、後ろで纏めている。

「それでは皆さんのオリジナルスキルに合ったところに向かってください」


 みんな自分に合ったところに向かった。

魔法がオリジナルスキルになっている人や、接近戦に特化した人、特殊な能力を持った人

僕は自分の得意な事が分かっていない。


 俺はさっき話していた赤い髪をした女性に話しかけた。

「すみません、僕って自分でも何が得意なのか分からないんでどうしたら良いですか?」

「あなたは、ミカ様ですよね」

「ミカは僕ですけど、様付けは止めてください、普通にミカって呼んでください」

「分かりました、それではミカさんは自分でも何が得意と分かってないと」

「はい、そうなります」

「オリジナルスキルは吸収でしたよね」

「はい、器用貧乏なだけのスキルです」


 僕のスキルは確かに強力だ、誰の力でも使うことが出来る。習得する方法は少し問題だが・・・

しかし本人の半分の力しか使えないということ以外はほんとすごいスキルだと思う。

「では、オールラウンダーのような戦い方になりますね」

「多分、それが一番自分の力を発揮できるとは思いますけど、まだ全然スキルを習得出来てないので」

「それではスキルを習得していくことから始めましょう」


 騎士の女性は僕の事をみてニコニコとしながらそう勧める。

「へっ、でも、あの」

「どうかしたんですか?」

「いや、吸収の仕方に問題があるって言うか」

「あの、失礼ですがどうやって習得するのですか?」

「キ、キスです」

「それは・・・少し考えましょうか」

「はい、お願いします」


 女性は言いたい事が分かったのか苦笑しながら新しい訓練を考えてくれた。

「それでは自分に合う武器を探してください。その武器に合った訓練をしましょう」

「はい、ありがとうございます」

「いえ、気にしないでください」

「あの、すみませんがお名前を教えてもらえますか」

「私はユーデル王国の騎士団団長のセリカ・オオサワと申します」

「オオサワって、もしかして先祖が異世界人だったりしますか?」

「はい、私の曾叔母様が異世界人の方だったと聞いています」

「そうなんですか、色々と迷惑をかけると思いますがよろしくお願いします」


 僕はセリカさんに連れられ王城の宝物庫へと連れていかれた。

「ここにある物は全て秘宝級の武器なので使い手を選びます。皆さんは先ほどここで自分の武器を選んでいました。すごいですよね異世界の人は今まで反応しなかった武器たちが次々に反応して使いこなせるようになるものですから、今まで頑張ってきた私があほらしく思えてきます」


 セリカさんはため息を吐くように自分の気持ちを吐き出した。





 


 


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