終幕
あの女を殺した時になぜ涙を流したのか?
選ばれし神となった僕にも分からない。
それを考えるために神となった僕は新たな世界を創った。
方法は偽姉に教わった。神についても教わった。
そして創ったのは三日間のループの世界。
適当に人間達を創造して、その営みを俯瞰する。
あの女が何を思ってこんな世界を創ったのかを知るために。
不思議だ。姉とは違う他人の女の事をこれほどまでに思うなんて。
しかし、いつかは全てを知るときが来るのだろう。
元の世界で僕を虐げてきた奴を簡単に殺した僕の力に、嫉妬していた奴等のせいで貶められていたのに、今や一つの神の企みを打ち破り、新たな神となった僕ならば。
全ては僕の思い通りに出来ている。
まるで、素晴らしい温室にいるみたいな気分だ。
僕の実力と運の力なのだが。
考えつつ、僕が創った人間を眺める。
日常的な生活をしていた。
一つの学校を見る。
自分の世界の人間になってあの女と同じ事をしようと思った。
考えながらでも出来るし僕は天才だから。
姉の寵愛を失い、本当に一人で生きる事になった一人の青年。姉の後を自然と追いかける事になった青年。この愚かなる青年がこのあとにどのような結末を迎えるのか。語り部だる彼女を失ったこの物語で語る事は出来なかった。いや語るべきではなかった。
しかし、この物語が大きな物語の序章となったことは語らせて貰う。
一つの物語が終わり、また新たな物語が始まる。
すいません。終幕とか書いてますが、少し続きます。
過去編とエピローグです。




