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7. レッツ話し合い&脳内会議 

 家に到着した私達は早速話し合いを始めた。始まると同時に私は勢いよく挙手をして口を開く。


「はい! まず、スライムくんの名前を決めた方が良いと思います!」


「確かにそうですね……。ずっと“スライムくん”呼びも大変でしょうし、それに僕も名前は欲しいなって思っていたんです」


 やっぱりそうだよねぇ。名前がないのって、なんか寂しいもん。スライムくんも名前が欲しいよね。うんうん。でも、どうして名前がないんだろう……? 親から貰わないのかな? それともスライムの間では名無しが普通? いや、それはないか。だって、スライムくんはさっき名前が欲しいって言ってたもんね。


「それでは、リズムさんが僕に名前をつけてくれませんか……?」


 ……はい? 私が名前をつける? えぇ!? いやいや、それ今日あったばかりの私に頼むことじゃないよね!? そんな大切なもの、私が決めちゃっていいの? これはとても大事なことなので、彼に確認することにした。


「本当に私でいいの?」


「はい。よろしくお願いします。僕は初めての仲間であるあなたにつけてもらいたいのです。僕を助けてくれた、他でもないあなたに」


 そう言って、彼は微笑む。


 うわ! そんな可愛い顔で頼まれたら断れるわけ無いでしょう! 彼がそう望んでいるんだ。だとしたら私は彼のお願いを叶えるのみ!


「うん、わかった。考えるから、少し待ってくれる?」


「はい、ありがとうございます!!」


 私がそう答えると、彼は眩しい笑顔を向けてきた。かわいい!! 天使!! スライムだけど!


 う〜ん……。どうしようかな。取り敢えず、彼の特徴をまとめよう。脳内会議、開始!!


司会:リズム一

意見者:リズム二、リズム三、リズム四、リズム五


リズム一:それでは、今回はこの五人で会議をしたいと思います。まず、スライムくんの特徴ですが……。           意見をよろしくお願いします。

リズム二:はい! 非常に可愛いです!!

リズム三:はい! あとラムネ色で可愛いです!!

リズム四:はい! 礼儀正しくて可愛いです!!

リズム五:はい! 優しくてとにかく可愛いです!!

リズム一:なるほど。特徴をまとめると、ラムネ色で礼儀正しくて優しくて非常に可愛いスライムですね。それでは、これらを基に名前を決めていきましょう。意見をどうぞ。


リズム二:やっぱり、名前は可愛いものにしましょう! これは決定事項でいいですね?

他のリズム:賛成〜!!

リズム三:う〜ん……。ラムネ色とスライムをかけ合わせて“ライム”というのはどうでしょうか?

リズム四:おお〜! 私はリズム三の意見に賛成です! “ライム”、いい名前じゃないですか。

リズム五:確かにそれなら可愛い名前でもありますね。私も賛成です。


リズム二:でも、それだと他の特徴を使っていませんよ?

リズム三:“ライム”は優しい雰囲気の名前なので、“優しい”という特徴は当てはまると思います。別に全ての特徴を名前に入れなくても別にいいのではないかと。それに、地球にはライムという爽やかな果物があるでしょ? その“爽やか”っていうのも彼の印象に合うと思います。

リズム二:なるほど。それもそうですね。では、私も“ライム”でいいと思います。


リズム一:それでは、スライムくんの名前は“ライム”でいいですね?

他のリズム:はい!!


 無事名前が決まったので、私は脳内会議を終了させた。うん。我ながらいい名前だと思うよ、“ライム”。スライムくん、気に入ってくれるかな……?


「じゃあ……“ライム”っていうのはどうかな?」


「ライム……そう決めた理由を教えてくれませんか?」


「スライムと、あなたのラムネ色の可愛い見た目をいい感じに混ぜ合わせて、ライムにしたの。あと、あなたと同じ優しい雰囲気の名前にしたいなって思ったから……かな」


「!! ……ありがとうございます……! とても、嬉しいです。ライム、素敵な名前ですね」


 本当に嬉しそうに、花のような笑顔でライムは笑った。よかった……! 気に入ってもらえたみたいで。名前って、いいな。改めてそう思った。私も両親からもらったこの名前をとても大切にしている。大切な宝物だ。ライム、私があげた名前を気に入ってくれるといいなぁ……。


「さて、名前も決まったことですし、お互いのことについて質問し合いませんか? リズムさんが僕に質問したいことがたくさんあるように、僕もリズムさんに聞きたいことがたくさんあるので」


「確かにそうだよね。うん。じゃあ、ライムからどうぞ」


 ステータスを見られたときから薄々感じていたけど、これはすごい質問攻撃を受けるぞ私。ステータスの〈仲間〉のところに守護神ルカってある時点で「は!?!?」ってなるし、〈魔法属性〉のところに光魔法ってあるのも「は!?」ってなるよね。それ以外にもたくさん「は!?」要素があったしね、私。


 ライムは大きく息を吸っている。これは…………機関銃攻撃(マシンガントーク)タイプだ!!一気にくる!私は攻撃に備えて身構える。


「まずステータスについてから質問させていただきます。〈レベル〉のところはどうして一なのですか? 僕も同じなので人のことは言えませんが普通は少なくとも三以上あるはずですよね? 〈魔法属性〉についても説明してください。三つあるのは偶然で、光魔法持ちなのも偶然ということはわかっています。で・す・が! 僕は魔法のことにそこまで詳しくないのであなたが持っている魔法がどのようなものなのか知りません。これから行動や戦闘を共にする仲間として、それは知っておかないといけないことだと思います。さ・ら・に! 〈仲間〉のところに表示されていた守護神ルカって誰のことですか? そもそもなぜ守護神と知り合いなんですか? なぜ守護神の仲間になれたんですか? どういう経緯でそうなったのか教えてください。そして、この家! どうしてこんなところに家を建てられたのか、どうして魔物が入ってこない、こんなに強力な結界が張り巡らされているのか、この家の異常な広さのことまで全て説明をお願いします! 最後に僕を助けてくれたとき、どうして「レベル3」の魔物相手に楽勝できたのかこれも教えてくださいよろしくお願いします!!」


 ううぅ!! 長い!! 質問多い!! そして妙に早口!! 思っていた以上の攻撃力!!


 いやそうなる理由は痛いほどわかりますよ!? でも、でもさぁ! こんなに一気にそれを吐き出す!? 普通? 絶対普通じゃないよね!? いや普通か……? よくわからんわ。


 ふう……それじゃあ、異世界転移したってところから、神様にしてもらった説明のところくらいまでを教えればいいかな? 長い話になるけれど、この攻撃を受けた私には衝撃を返す権利があるはず……! 


 よし、説明してやろうじゃないか!! ライムも絶対呑み込むのに時間がかかるであろう驚き連発のあの日のことから全部!


 私は、神様のことや転移のこと、さらに魔法のことも全てライムに話した。もちろん、私が話しているときのライムは唖然呆然。


 目を限界まで丸くして、口をポカンと開いて放心状態だった。話している途中で「ちょっと待ってください」と言って整理しないといけないことも多々あり。だよね……。私がライムの立場だったらもっと呑み込むのに時間がかかったよ……。


 全て話し終えてからライムに質問はないか確認してみると、速攻で「今整理中です」と返ってきた。少しして回復したライムは私に言う。


「なるほど……状況はわかりました。信じがたい話ですが、そう考えると辻褄が合います。質問はこれで以上ですが……」


 え。まだなにかあるのかな……? 私が疑問に思っていると、ライムは大きく息を吸い始めた。


 ……これは! ま、まさか……!?


「ラ、ライムさんちょっと待っ――」


 私が言い終わらないうちにライムは口を開いてしまった。


「そういうとても大事なことを今日知り合ったばかりの僕に言うのは違うと思います! 僕の質問に答えてくれたことは嬉しいですが、これはホイホイ他のヒトにいっていいものではありません。なにか事情があって答えられないことがあるなら、リズムさんが言い出すまで僕は言及しませんので。万が一このことが世界中にバレた場合、一番困るのは他でもないあなたなんですよ!? 守護神を仲間にしていて、さらに光魔法が使える人間は滅多に、滅多にいません。悪い輩があなたを狙ってあなたが危険に晒されることもあるかもしれませんし、星のためになるからと何処かに監禁されて自由を奪われてしまうかもしれません!! な・の・で! このことは絶対に、信用できる人にしか明かしてはいけません!! いいですね!?」


 本日二度目の機関銃攻撃〜!! 一度目よりかはまだ短かったけど、耳が痛いですライムさん!! 確かにこれは信用できる人にしか話してはいけないことだって知ってるよ私も! でも、ライムになら打ち明けてもいいかなって思ったの! 信頼できるもん! でも彼の言うことも正論なので、全力で謝罪することにしよう。言い訳も忘れずに。


「わかりましたすみませんんん!! でも、ライムはこのことを他のヒトに話さないでしょ? だから大丈夫だと思ったの!」


「確かに僕は話しませんよ当然!! だとしてもこれからはぜぇっっったいに安易に話さないでくださいねっ!?」


 ライムからの確認に私はブンブンと首を縦に振る。それはもちろん! 「重々承知しております」の意思を込めて、思い切り首を縦に振る。ちょっと痛い。


 それが彼にも伝わったらしく、彼は大きなため息をついてからコクリと頷いてくれた。


「よし、それじゃあ、ここからは私の質問タイムでいい?」


 ライムからOKと返事があったので、私はまずどう質問するか作戦を練ることにした。

ライム、機関銃を隠し持っていました。( ゜д゜)


お読みいただきありがとうございました!\(^o^)/

次回更新予定は6/3(水)です。ストックに余裕ができたので特別更新します!m(_ _)m

次回予告:次はリズムのターンです。ライムへの質問回ですね。(/ω・\)チラッ

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