↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
36/42

32. 【マンダン地下四階③】怖さ満点、お化けとの対決! 鬼も見つけました

 私は歩いて、会場に到着した。そこから見る景色は意外に緊張するものだったから、驚いた。


 な、なんか、広いし真ん中だし結構落ち着かないのだが⋯⋯!? それに何より、観客席が見えるっていうのがやばい。観客はライムとフィアルだけだからまだいいかもだけど。ここに私達以外の挑戦者がいなくて本当によかった⋯⋯!! 


 私が会場で色々と考えていると、それを吹き飛ばすような陽気な声がホールに響いた。


『さて、最後の挑戦者が会場に到着しました! 挑戦者さん、あなたのお名前を教えてくださ〜い!』


「はいっ! リズムです」


『リズムさんですね! ありがとうございま〜す! それでは早速、始めていきましょう! リズムさんと対戦するのは〜⋯⋯!』


 声がそう言うと、またまたポンッという音とともに敵が数匹召喚される。


「ひぇっ!?」


 召喚された敵を見て、私は小さく悲鳴を上げてしまう。観客席にいた時は、呑気にどういう仕組みになっているんだろう⋯⋯? って考えていられたけど、戦場にいる今はそんなこと考えられない。現実では見たことがないこの敵を観察するので精一杯だ。


『こちらの怖〜いお化けさん一体で〜す! このお化けさん、見た目は怖いし性格は凶暴だしで、お世話をするのが大変だったんですよね〜』


 こ、こ、怖いんだけど〜!? とっても、めちゃくちゃ、怖いんだけど〜!! 


 お化けを見た途端に思ったことは“怖い”である。それ以外に思ったことはない。さっきからそれくらいしか考えられない。


 お化けは白くて宙にふよふよ浮かんでいる。見た目はスーパーマ○オに登場するテ○ンに似ていて、三角っぽい形で、真っ黒な目と口がついている。


 イラストとかでこういうお化けを見ても、可愛いな〜、としか思わなかったけど、実際にいるとそんな風には思えないらしい。普通に怖いから! ゾンビとか来なかっただけマシかもしれない。まだ可愛いお化けかもしれない。でも、怖いもんは怖い!


 というか声さん! あなたはこの怖いお化けをお世話していたんですか!? そんなことできるなんて、すごいな。私は勿論無理。


 それに、この世界ではお化けが見えるのね!? 霊力とかそういうんがなくても見えるのね!? なるほど!? そんなこと一生知らなくてもよかったのにぃ〜!


『レベルは三十六で〜す! 魔法属性は水!』


 レベル高い〜! 怖くて凶暴でレベルが高いとか、もうこちらを殺す気ですね!? 殺害宣言していますよね〜!? 声さん、そんな明るい声で説明しないで!


『対決を開始する前に、リズムさん! なにか言いたいことはありますか?』


「怖い! 精神的に無理かも!! でも負けたくないから頑張るね!」


『頑張ってください! 敵は手強いし怖いですがね』


「追い討ち掛けないでくれません!?」


 ひどいよぉ! これから前向きに考えようとしていたのに! 立ち向かおうと覚悟を決めていたのに! そんなことを言うなんて、あなたは鬼ですね! 実は人の精神を抉る鬼だったのですね!


「リズム、そんなお化けさっと倒して夕飯にしようぜ! 頑張ってくれよな!」


「リズムさん、勝つことを第一に考えてくださいね! あなたなら大丈夫です!」


「フィアル、ライム⋯⋯!」


 ありがとう! 鬼の声さんとは違って二人は仏だよ! 私、二人のために勝つからね!


『準備は良いですか〜? そろそろ戦闘開始しますよ』


「は、はい!」


『は〜い! それでは、観客席にいらっしゃるお二方も一緒に開始の合図をしましょう! 私の声に合わせてくださいね〜! 五、四⋯⋯』


『「「三、二、一⋯⋯」」』


『始め!』


 声さんがそう言うと、お化けがすぐに水を掛けてきた。でも、それは今まで見てきた戦いから予想していたから、すぐに“木の葉盾(リーフシールド)”で防いだ。それにしても、動きが速い! 普通にギリギリだったもん。


「“木の葉砲(リーフカッター)”!」


 私は盾を展開しながら更に“木の葉砲(リーフカッター)”でお化けを攻撃する。


 ⋯⋯うん? あ、あれ? 今、確かに攻撃が当たったよね? なのに、お化けはダメージを受けた様子はない。どうして? 理由を見つけるために、もう一回攻撃してみることにした。


 “木の葉砲(リーフカッター)”をもう一度お化けに向かって放つ。攻撃は、当たった⋯⋯? いや、当たってない!? お化けを貫通してる!?


「やっぱり⋯⋯攻撃が効いてない!」


 そりゃそうだ。相手はお化けじゃん! 確かに、お化けに向けて攻撃をしても透けて当たらないに決まってる。


 攻撃をするには、どうすれば⋯⋯? 私はカミキソに手伝ってもらいながら、頭をフル回転させる。


 私が考えている間にも、お化けは容赦なく水を放ってくる。時々氷も放ってくるから、本当に危ない。早く対処法を考えないと、盾が壊れてしまうかもしれない。


 私は焦りながらもなんとか頭を働かせる。しばらく考えて、私は一つの仮説に辿り着いた。


 お化けなら、もしかして⋯⋯? でも、これも効かないかもしれない⋯⋯。いや、取り敢えずやってみよう! ダメだったらダメで、他の方法を考えればいいし。


「“灯り(ライト)”!」


 私は、光魔法“灯り(ライト)”を使って指先に明かりを灯す。でも、それだけじゃ足りない!


 私は指先に力を込めて、会場中を照らすように念じる。これで明かりが強くなるのかはわからないけど。お願い、もっと明るくなって!


 私の願いが天に届いたのか、それともこれがそういう魔法なのか。それはわからないけれど、私の指先の灯りはどんどん強くなってくれた。それこそ、会場中をより一層明るくする程に。


「っ!? %#*”’;:>j:fl@;k⋯⋯.[:[⋯⋯hw¥⋯⋯⋯⋯」


 お化けから、なんかよくわからない呪文みたいなものが聞こえるけれど、それもだんだん聞こえなくなっていく。これは、お化けなりの悲鳴だろうか⋯⋯? お化け語とか?


 お化けは少しずつ小さくなっていき、消滅した。やっぱり、この攻撃なら効いたんだ!


 実は、お化けが召喚されたとき、会場が少し暗くなったんだ。それで、もしかしたらお化けは強い光に弱いのかなって考えたの。私が持っている、明るくする系の魔法は、“灯り(ライト)”だから、それで攻撃すればいいんじゃないかなって。


 それでやってみたら、見事に的中! お化け退治に成功した。ふぅ、怖いのがいなくなって一安心だよ。


『なんとリズムさん、お化けの弱点を見つけ、それを利用して倒しました! すごい観察眼です! おめでとうございま〜す! リズムさんの勝利です!』


 やったぁ! 不安だったけど、なんとか勝てた! ライムやフィアルよりかは時間がかかってしまったけど、勝てたから嬉しい!


 私がライムとフィアルのところへ戻ると、二人は「流石、リズムさんです!」「すごかったぜ!」と褒めてくれた。嬉しくて頬が緩んでしまう。表情はお化けの登場からずっと強張っていたと思う。それを一気に緩めてくれる二人はすごいな。


『これにて、地下四階の試練は終了で〜す! 皆さん見事に勝利しましたので、地下五階へお進みください!』


 声さんがそう言うと、今までなかった筈の地下五階への通路が出現する。よし、行くぞ〜! っと、その前に、夕飯を食べて睡眠を取りたいな⋯⋯。


 それをライム達に言うと、「勿論です」と返ってきた。このまま行こうとか言われなくてよかった。


「あの、ここで一泊しても宜しいでしょうか?」


 ライムが声さんに向かってそう聞いた。


『どうぞ〜! 地下五階へ進むのはいつでもいいですからね〜!』


「「「ありがとうございます」」」


 私達がみんなで声を揃えてお礼を言うと、『いえいえ〜』と返してくれた。意外と鬼ではないのかも⋯⋯?


『私が暇なので、たまに凶暴な生物をそちらに送りますね。きっと襲われると思いますが、それでもよろしければここに泊まってください!』


 前言撤回。やっぱり鬼だわ。普通、暇だからっていう理由で凶暴な生物を送りつけないでしょうよ! 


 結局、私達は地下五階へと続く通路で野宿をすることになったのだった。

『リズムさん達がここに泊まってくれたら、私も暇にならないのになぁ⋯⋯』

⇧リズム達が去った後の声さんのつぶやき。


お読みいただきありがとうございました!\(^o^)/

次回更新予定は明日、9/27(日)です。m(_ _)m

次回予告:通路にて、ドキドキのお泊り!? (野宿ですがね⋯⋯)(/ω・\)チラッ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。