13. 杖、レベルアップする
「ステータス」
フィール星に転移してから二ヶ月が経ちました。なんと私、あれからライムと一緒にレベル上げを頑張って頑張って、頑張りに頑張った結果、と〜っても成長したのです。ふっふっふ、今から説明いたしましょう!
こちらが私のステータス。
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〈類〉人間
〈名前〉リズム ムラカミ
〈レベル〉25
次のレベルまであと210EP
〈魔法属性〉光、草、音
光魔法: “癒し”
“浄化”
“灯り”
“星の盾”
草魔法:植物を操る力
音魔法: “滅びの断末魔”
“想いの歌”
〈称号〉なし
〈仲間〉守護神ルカ、スライムライム
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見てよこれ! ものすごい成長でしょう!
レベル二十五になったんだ! 本当に頑張ったんだよ!! 一日中レベル上げっていう時も結構あった。疲れたし大変だったけど、何より楽しいんだよね! 魔法を使うのは。相変わらず魔物が倒れるところは気持ち悪いけど……。
そうそう、ライムも私と一緒にレベル上げ頑張って、なんと今はレベル二十七! すごいよね、才能があると思う。飲み込みが速いんですもん、ライムは。
そして、新たに使えるようになった光魔法“星の盾”について。“星の盾”は、その名の通り、強力な光魔法の盾を最大十分間出現させる事ができるというものだ。“星の盾”と唱えると、巨大な星の盾が出現して守ってくれる。
その盾は、光魔法だから、とても強力だ。どんな魔法の攻撃からも守ってくれる。だから、最強だ。この魔法を使っている間は絶対に安全。倒されることはない。
でも、強力すぎて、一時間のクールタイムがあるんだ。一度使い終わったら、一時間後までこの魔法は使えないってこと。そして、“滅びの断末魔”と同じく、使ったら体に負担がかかる。
これは、憑いている闇が強力な魔物を倒した時に使えるようになった魔法なんだ。いつの間にか使えるようになっていた。すごく便利な魔法なんだよね〜。もし自分よりもレベルが高い魔物や生物と遭遇してしまっても、この魔法を使って家までダッシュすれば逃げることができるのだ!
私がステータスを見ながら成果を振り返っていると、部屋の扉がノックされた。
「リズムさん、少しよろしいですか?」
「うん。どうしたの?」
私が部屋から出てそう聞くと、ライムは言う。
「この近くに、村はありませんか?」
「……村? どうして?」
「実は……」
ライムは、説明し始めた。
ライムの話をまとめると、こんな感じ。
ライムは、回復薬を買いたいらしい。だから、近くに村がないか私に聞いてきた。
私の光魔法があるから回復薬はいらないんじゃないかと聞いたら、「でも、リズムさんがいないときに怪我をしたら治せないじゃないですか」と返された。
……確かに。ずっと一緒に行動しているって訳ではないしね。別行動をとる日もあるもの。私は自分で自分を治癒できるからいいけど、ライムは私がいなければ回復できないもん。そうなったら、回復薬はあった方がいいよね。
「うん。ライムの言いたいことは分かったよ。でも、私、お金持ってないよ?」
そうなのだ。私、フィール星のお金、持ってない。一文無しだ。今までは、ルカ様が用意してくれたこの超超超高性能な家のおかげでお金がなくても暮らすことが出来た。
お金を使う機会がなかったため、「お金がない」という問題を然程重要視していなかったのだけれど……。まさかここで「お金がない」問題と向き合うことになるとは。
「それだったら大丈夫です。僕、お金持っていますので。ダンジョンに落ちていたんです」
おお! なら問題解決だね!
ダンジョンに落ちていたって……。それ、ダンジョンの宝箱に入っていたお金じゃないのかな……? 勝手に拾っちゃって良かったんですか、ライムさん?
フィール星のお金は、地球のお金とは全然違う。百円とか千円とかそういうのじゃなくて、こちらでは宝石貨、金貨、銀貨、銅貨が使われるんだ。お金の仕組みは下の通り。
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宝石貨→一番高い。名前の通り宝石でできているお金。日本円にすると一枚十億円くらい。
大金貨→日本円にすると一枚一億円くらい。大金貨十枚で宝石貨一枚分の価値がある。
中金貨→日本円にすると一枚千万円くらい。中金貨十枚で大金貨一枚分。
小金貨→日本円にすると一枚百万円くらい。小金貨十枚で中金貨一枚分。
大銀貨→日本円にすると一枚十万円くらい。大銀貨十枚で小金貨一枚分。
中銀貨→日本円にすると一枚一万円くらい。中銀貨十枚で大銀貨一枚分。
小銀貨→日本円にすると一枚千円くらい。小銀貨十枚で中銀貨一枚分。
大銅貨→日本円にすると一枚百円くらい。大銅貨十枚で小銀貨一枚分。
中銅貨→日本円にすると一枚十円くらい。中銅貨十枚で大銅貨一枚分。
小銅貨→日本円にすると一枚一円くらい。小銅貨十枚で中銅貨一枚分。
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「ライムは、一体どれくらい持っているの?」
「えっと……小金貨が一枚、大銀貨が二枚です」
なるほど。まあ、大体百二十万円ってことだね。確か回復薬は、一瓶大銅貨五枚くらいで五百円だから……。ライムの全財産を使うと……何瓶買えるんだろう? 式は1200000÷500で…………うん、分からんわ。まあ、二千瓶以上は買えるよね! そんなにあったら、もう回復薬には困らないだろうなぁ。
「話を戻します。村はどこにあるか知りませんか?」
「村……。ごめん、知らないや」
カミキソをフル活用して村の情報を探してみたけど、「この近くの村」についてのものはなかった。そもそもこの星に村なんてもんはあるのか。……あったわ。この家は「ダイア王国」っていう国にある。ダイア王国には村がたくさんあるらしい。ダイア王国に限らずどの国にも村は沢山あるけどね。
「ルカ様に聞いてみる?」
「そうですね。そうしましょう」
こういう事はこの星の神様に聞くのが一番だよね!
――♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪――
「この家の近くの村? 知っているけど……どうして?」
ルカ様が出現してからすぐ、ライムは村について彼に質問した。そして、ルカ様から返ってきたのはこの言葉である。今、ライムは私に説明したことをルカ様にも説明している。説明を聞き終わってから、彼はこう言う。
「なるほどね。そういうことなら、二人とも、一旦、杖を貸してほしいな」
「「……? 分かりました」」
ライムと私はルカ様に杖を渡す。杖で何をするんだろう……? 杖にマップ機能をつけるとか……? いや、さすがにそれは無いか。
「えい!」
ルカ様がそう言うと、杖が光り出す。……何をしたのだ、この神は。杖が光り出したぞ。光ったのは照明じゃなくて、杖だからね。杖。非現実的な光景だけど、私はもう慣れた。あれからもう二ヶ月経ったんだもん。だから、こんなことでは驚かないからねっ!
で、結局このヒトは何をしたの? よし、予想しよう。私は、マップ機能をつけたと思う。彼が何をやったのかを考えていると、彼は答えを言ってくれる。
「はい、どうぞ。これで、全ての村の場所が分かるようになったよ。使い方は簡単。この杖に向かって“地図”と唱えること。それだけだよ。超簡単でしょう?」
……うん。簡単で、とっても便利だね。この杖について理解するのは難しいけど。全ての村、ね。その位置が分かると。……わぁ。すごいね。
「ぷよぁ!」
私が頑張って彼が言ったことを理解しようとしていると、ライムもその機能に驚いたのか、奇声を発していた。面白いものが聞けたよ。
「「……ありがとうございます」」
無事に理解することができた私とライムは、数拍遅れてルカ様から杖を受け取った。
「あの、試しに使ってみてもいいですか?」
ライムが聞くと、ルカ様はOKと返事をしてくれる。
よし、使ってみよう!
「「“地図”」」
私とライムが同時に唱えると、目の前にフィール星の地図が表示された。その地図には、今、私が居る場所と、全ての村の場所が表示されていた。なるほど。グーグル○ップのようなものか。村が大量にあることが分かった。……私の予想、見事に的中したね。ルカ様はマップ機能を付けてくれたようだ。
ルカ様の説明を聞きながら、私はマップを操作してみた。縮小や拡大もできる。気になる村をタップすると、その村の詳細な情報を知ることもできる。なんと検索機能付き。……なにコレ、便利すぎんか? 杖、チートレベルアップしたよね? すごすぎ!!
「ルカ様、ありがとうございます。これを使って、明日、村に行きますね」
「うん。行ってらっしゃい。村、楽しんでね」
ライムがお礼を言うと、ルカ様は微笑んだ。私とライムも、ルカ様に微笑み返す。ああ、明日が楽しみだな〜! 村ってどんな感じなんだろう? わくわくっ!
リズムはチートな“星の盾”を敵を倒すときではなく、敵から逃げるときに使用します⋯⋯。
お読みいただきありがとうございました!\(^o^)/
次回更新予定は7/7(火)です。七夕なので、特別更新します!m(_ _)m
次回予告:村までの道中にて。(/ω・\)チラッ




