19話 スコップには気をつけろ
「何があったか詳しくわかるものはいるか」
この間見たギルド長とは違い真剣な顔をていて口調も真面目だ
「当事者ですのである程度はわかります」
俺は何食わぬ顔で申し出る
「お前が何かしたのか」
俺が何かした前提ですかまあ確かに当事者だって言って出ましたけど
「どちらかと言うとされた側ですね、そっちのダンカンという男にまず殴られましてねこの通り、額が赤くなってるでしょう?」
と俺は額をギルド長に見せる、まあ普通は額を殴る奴なんて居ないが、俺が頭突きしたのなんか見てないし問題ないだろう
「確かに赤いな、一昨日会った時にはなかったな」
「でしょう、それで自分で殴っておいてこのダンカンって男が痛がりまして、こちらのカイって呼ばれてたんですがその男がギルド内で抜刀しまして俺が避けたらギルド職員さんをばっさりと」
そう言って俺は職員さんを指差す
「俺にはシルバーの攻撃を受け止めるだけの実力がないので避けたんですがまさかこのようなことになるとは」
思ってました、とは言えないのでその先は言わずくらい雰囲気を出しておく
「それは本当か?」
元々居たギルド職員にギルド長が確認を取る
「そこの方が痛がっていたの辺りからは何があったのかと確認してました、話してた内容などはわかりませんが、そこの男が抜刀して彼を切り殺そうとしてました」
「そうか」
ギルド長は何か考えているようだ、俺も余計なことを言わないように待つが、待てない奴が居たみたいだ
「こいつが悪いんだ」
そう待てない奴はダンカンだ
「こいつが俺を馬鹿にするから」
「俺が何時お前を馬鹿にした、俺はお前が俺以外の孤児を唆して冒険者にして見捨てた薄情者と言っただけだ、見捨ててないなら今も一緒に冒険してるはずだろ、一番小さかったジョンはどこだ俺と同じ年だったオックスだ俺の一つ下のニッキーはどこだ、お前は俺だけを村に置いていき一緒に連れて行った4人も見捨てたんだろ、それを言っただけで殴りかかってくるわ、そっちの男はお前がやられたからって剣を抜いてくる始末だ、それでどうして俺が悪いって言うんだ」
ダンカンはまた殴りかかってきた、なんで殴りかかって来るんだよ、俺は今度は避けずに殴られる
「お前が~」
俺なんでダンカンに殴られてるんだろうね、しかも次の一撃は神聖魔法で強化したやつだ、これは食らったら死ぬかもな
「ぎゃ~」
振り上げたダンカンの拳が振り上げたまま体から離れている、まあそんな芸当が出来るのはスケさんだろうと思っていたら
アンだった、アンが腕一本丸々凍らせた上に天井んい氷を伸ばして貼り付けていた
「いい加減うるさいわ、しかもその一撃ジェスに与えてたらジェスは死ぬわよ」
アンが切れてた、ダンカンは未だに「ぎゃ~」っと騒いでいた、俺も困ったしこいつの仲間も困ってるだろうな、そしてギルド長も困ってるんだろうなぁ、誰もダンカンを助けないし五月蝿いし、困ったなぁ
「この二人にはギルドカード剥奪と犯罪奴隷として兵士に引き渡す」
「ギルド職員さんが俺にこんな冒険者にランクアップ試験をさせようとして居た責任はもちろんとってくれますよね」
決まったみたいな顔してるギルド長にまだ終わってませんよと言わんばかりに追い討ちを掛ける
「いやしかし、そんなことをするとはおも」
「その前に依頼を受けたいって人を追い返してまで入れた冒険者がこれだったんですよ」
俺はランドさんを断っておいてこれじゃあ言いたくもなりますよね
「それはギルドの規定が」
「書かれているんですか?暗黙の了解とかこの都のみのルールとかじゃないですよね、書かれている書類を見せてください」
「それは・・・・」
規定と言っていたがそんな規定は公式な規定としては無いってことだな
「ないんですか?ないんですね、じゃあこの責任はギルドにあるんですよね、どおしてくれるんですか?」
さてギルド長はなんて答えてくれるのか、周りにはギルド長が兵士に引き渡すって言った時に兵士を呼びに行った職員も兵士と共に戻ってきている
「ランクアップ試験はまたやり直そう、それと今回の件の謝罪はランクアップした際のカードの更新の時に改めてさせてもらう」
「分かりました、その時にまた」
そう言って俺はギルドを後にした、宿の酒場で夜までずっと食べているとランドさんが来た
「ジェス聞いたぞ、お前なにかやらかしたんだって」
そういって頭を叩いてきた
「違いますよ、ランクアップの試験の依頼を受けた冒険者が俺に向かってギルド内で抜刀したんですよ」
「本当にあったのかそんなことが」
噂だから尾ひれがついてるくらいにしか思ってなかったらしい
「一人職員を斬り飛ばしてましたよその人、それでギルド長に文句言ったんですよ」
「うわ~噂のがマシって初めてだぞ普通噂には尾ひれがつくもんだが、噂の方に尾ひれがないどころか骨くらいしか無いんじゃないか、俺が聴いたのはお前が暴れてシルバーランクをぶっ飛ばしたって聞いたんだ」
「それ尾ひれどころか別の話になってませんか」
ということで俺はランドさんに真実を話した
「これが真相ですよ、それと今ならランドさん俺の依頼受けられると思いますよ、そんな噂流れてるなら俺の依頼受けてくれる人居ないでしょうから」
「そうだな俺朝一で受けるからジェスも来いよそのままガーズリー狩りだな儲けさせてくれよ」
こんな話ししても儲けの話が出来るランドさんが器がでかいわ、その期待に応えないといけないよね
「明日は期待していてください、死ぬほど怖いかもしれないけど、ガーズリーを何十頭でも狩りますよ」
「流石にそれは勘弁してくれ、というかそういう事態になったら多分ガーズリー以上の大物が出てくるぞ」
「望むところですよ」
そう俺が言うと、ランドさんは頭を抱えながら
「やっぱ依頼やめようかなぁ」
「うまく言ったら一人金貨100枚位稼げるかもしれませんよ」
と悪魔の囁きをするとランドさんは
「他の奴には譲れねえな」
現金な人だ
「それじゃあ明日のために3杯だけ奢りますよ、そしたら明日まで寝て朝から頑張りましょう」
「悪いね」
とランドさんは言いながら結局5杯の麦酒を飲んで俺が全部奢って解散した、宿の部屋に戻りスケさんたちに
「明日こそ狩りだ張り切っていこうな、ランドさんが沢山狩ろうって言ってたから、スケさんもアンも遠慮なく狩っていいからね」
「わかったわ、今日の憂さ晴らしね」
「御意」
スケさんは相変わらずだった、アンは今日のことがストレスになっているようだ、俺が布団に入ったあともスケさんに今日のことを話してるみたいだ
俺はそんな二人のというかアンの一人喋りを聞きながら眠りに落ちた
ジェスが相手をおちょくると相手が抜刀しやすくなるのは仕様です
前世の魂が人間じゃないのが原因ですがジェスは知りませんし
ジェスに敵意がある人はすぐジェスを襲います
読んでいただきありがとうございます




