20章
「・・・知らない天井だ」
とどっかの主人公みたいなセリフを言いつつ起き上がる。回復は十分、時間は・・・丸一日か。
ベッドから出る前にセルフチェック。両腕・・・OK、両足・・・OK、体内器官・・・OK、全身の違和感箇所・・・該当なし、と。
しかし此処ドコだろ。宿屋じゃないし、・・・マサカ。と思ってたら人の気配が。
「失礼いたしま・・・あ、お嬢様。お目覚めになられましたか!」
あぁうん王城だチキセウ。
「今目が覚めたところ」
「左様でございましたか。では、お目覚めになられたとお伝えしてきますね」
と下がるメイドさん。と入れ替わるようにして「姫様走らないでください」と騒がしい声が。
「アリスさんやっと目が覚めましたか!」
「エリーゼさん、心配かけてごめんね。この通り元気だから」
「アリスさんが暴走を止めに行ったと聞いた時は死んじゃうんじゃ無いかって思いました」
「この通り生きてますよ。でもなんで私お城にいるんです?」
「それは・・・」
なんでも気絶して馬車に乗ってた私を見た門番が城へ連絡し、そこから城で保護って流れになったらしい。でも
「私ゃただのいち冒険者なんだけど、どうして此処まで?」
「それはお主がいち冒険者以上の働きをしたからじゃよ」
と陛下登場。まじかよー
「働き、ですか?」
「うむ。聞けばグリーンドラゴンのブレスを2度も防いで倒したそうじゃな」
あぁうん。私の初撃をブレスと勘違いしてくれてる。
「ソレこそまぐれですよ。数多くて余裕無かったですから。残魔力管理も甘くてドラゴン倒して倒れるんじゃまだまだですよ」
「じゃがお主は転生者といえ12歳。その辺はこれから経験を積めばいいことじゃ」
まぁたしかに。さてベッドの上から起きるか。
「アリスさん、もう動いても大丈夫なんですか?」
「んー、基本魔力枯渇だったからへーき」
と軽くストレッチをして身体をほぐす。そして
「この度は休息場所を提供していただきありがとうございます」
とペコリとお礼をしておく。
「礼などいらぬよ。むしろワシらのほうからもドラゴンを倒してもらって感謝するところじゃ」
「私からしてもドラゴンは想定外でしたけど、倒せて何よりです」
「そうか、・・・コレを持って行きたまえ」
と皮袋。中をのぞくと・・・
「え、こんなにいりませんよ!」
白金貨100枚なんて
「構わぬ構わぬ。ドラゴンが暴れれば王都なぞ更地になっておっただろうからな」
「・・・ではありがたくいただきます」
「アリスさんはもう少し欲を持ったらいいと思うのですが」
「エリーゼさん、力持った人間が欲なんて持ったら目も当てられませんよ?」
「そう、なのですか・・・」
人の欲なぞロクなもんがない。そこに力なんて加わると行き着く先は惨劇しか思いつかない。欲と力は混ぜるな危険、だ。
世話になったお礼をして、ギルドへ向かう。そこでもまたひと悶着が・・・




