第八話 毒親系ヤンデレ天使VS中学生男子レベル性欲サキュバス
なんか険悪な様子の二人においたんと神殿に帰る。
「サキュバスですな」
帰ったところでおいたんはもう一度言った。
「天使に竜にサキュバスですか……恐ろしい事です」
うん?
待って、いまなにかおかしい発言があった。
「竜は俺として、アマモたんがサキュバス、天使?」
「まこと様でございますが」
「そりゃさー、まこちんは天使だけど……リアル天使なん?」
「ちょっと待って、ちょっと前から背中がモゾモゾするなって思ったの!」
「翼が生えてきたようですな」
「あー、あーしのも見る」
そう言ってアマモたんが背中を見せる。
というか普通に脱いだぞ。
スポーツブラである。
ピコピコと動くコウモリの羽がついてた。
「しっぽも生えてきてさー。見る?」
「やめろ、な?」
まこちんがキレながら制止した。
「もーなんだよー。ジャスくん取られるのが怖いのかな~」
「あ? コラ、てめえ表出ろ!」
「なんじゃコラ!」
「あー、コラァ!」
どうしよう……。
きゅーん……。
「ほら、ジャスくんが鼻鳴らしてる!」
「嘘泣きに決まってんでしょ! この女好き!」
「まこちん……ぼくはまこちんのことだいしゅき~♪」
すぱーん!
叩かれた。
「ぷきゅー!」
アマモたんに泣きつく。
するとアマモたんが笑顔になる。
アマモたん……サキュバスだけど天使。
「ところでさージャスくん」
「なーにー?」
「あーし、こう見えても処女なんだけどさー」
「ほう」
思わず顔が劇画調になってしまった。
「恥ずかしいんだけど。偽物のヤンキーじゃない……ジャスくんみたいな本物のオスを見たらさ……十七年ためにためた性欲がさ……爆発しそうなんだよ!」
びりびりびりびり!
アマモたんが俺の服を破く。
「おぎゃああああああああああああああああ!」
少女のような悲鳴を上げる俺。
「いますぐ行こうぜ、Z指定のその先にな……俺の子宮がデスロードを目指せって叫んでるんだよ!」
「何一つ言ってることがわかりゃない!」
アマモたんが四輪の方の暴走族だっていうのだけはわかった。
「排気量4,997ccでイこうぜ! 7200rpmでな!」
「てい」
俺の貞操がピンチを迎えた瞬間、まこちんがアマモたんの後頭部に手刀を振り下ろした。
がくんっと気を失うアマモたん。
こ、怖かった……
「ぴきゅー! ぴきゅー! ぴきゅうううううううう!」
ぴえーん。
「よしよし怖かったね。うーんヨシヨシ」
そのとき、俺は見てしまったの。
いつもより怖い声で勝ち誇る……まこちんの表情を。
「ぴいいいいいいいいいいい!」
恐怖で尿意がこみ上がってくる。
そして神殿のおいたんは鼻を鳴らす俺を見てため息をつくのだった。
夜。
悲報、ワイの部屋に鍵ついた。
アマモたんにレイプされるかもしれないからだ。
カリカリと引っ掻く音と「V8……」とつぶやく声が聞こえる。
怖いのでお布団被って寝た。
起きて部屋を出るとアマモたんが十字架に縛りつけられてた。
「V8……」
まだ言ってる。
スッキリした顔のまこちんが元気に挨拶する。
「おはよう! いい朝だね!」
「……おはよう?」
「いい。ジャスくんは性欲に負けちゃダメだよ」
目が怖い。
まこちんから目を逸らす……。
だがそのときだった。
一瞬の隙をついてアマモたんが枷を破壊して床に降り立った。
なぜかビキニ・アーマー姿だ。
恥ずかしくないのだろうか?
「ねえ? それおかしくないですかぁ?」
「な、なにがだよ!」
「ジャスくんはぁ、いったいいつまこちんのモノになったんですかぁ? 何時何分何十何秒地球が何回回ったときぃ?」
「小学生か!」
「正直に言いなよぉ。ジャスくんのことがだいしゅきですって」
「ぐっ! な、なにを!?」
アマモたんの目が赤く光った。
あ、なんか不思議なパワー使ってる。
「その大きなお胸の谷間をジャスくんに見せつけてたって正直に言いなさいよぉ」
「そ、そんなことは!?」
「いいんだよ否定しても。そしたらあーしが食べちゃうから」
そう言ってアマモたんは今度はこっちにやって来る。
「ジャスくん。あーしのこと嫌い?」
「き、嫌いじゃないよ」
そもそもお話ししてくれる女子は二人しかいないよ!
「じゃあ、特攻しようぜ……ゴムなしでダンスっちまおうぜ……」
ずぎゅーん!
キスされた。
それはいいが舌が入ってきた。
あん♪
漢道を駆け上がっちゃう!
だがそのときだった。
ふぱーっと口を離したアマモたんの鼻から血がドバッと出た。
そのまま目がぐるんっと上を向き白目になって崩れた。
「危ない!」
あわてて体を支えてゆっくり床に寝かせる。
「あー、やっぱり」
神殿のおいたんが一人で納得してた。
「まだ覚醒したばかりだというのに竜族の気を取り込みすぎましたな。しばらく起きませぬよ」
なんかアマモたん……「おほ♡」って言いながらびくんびくんしてる。
まこちんはそれを見て顔を真っ赤にしてた。
「じゃ、ジャスくん! えっちなの禁止ね!」
「あ、うん……」
ジャスくんの脳裏に電流走る。
「じゃあハグして」
俺の狙いは一つだった。
そう……それは、まこたんの豊満なお胸。
「……う、うんハグくらいなら」
俺は瞬時に胸に飛び込む。
おっぱい!
お胸に顔を埋めた……そのときだった。
「あん♪」
まこちんのかわいいワンピースが裂けた。
バサーッと背中から大きな翼が現われた。
「天使から大天使に進化されたようですね」
まこちんの顔が真っ赤になる。
あ、これ。
「ジャスくんのばかー!」
スパーンッと叩かれた。
だが……俺は満足していた。
豊満なお胸に顔を埋めた。
……つまり今日は死ぬにはいい日だ。
「ちょうど良いあんばいで竜族の気を取り込んだようですな。素晴らしいものを拝見いたしました」
「それセクハラ」
「いえ、純粋な神への信仰心ですが」
「ううううううううう……」
まこちん顔真っ赤である。
だがおいたんは空気を読まず俺に言った。
「ジャス様、今日はダンジョン探索はお控えください」
「なんで?」
「お二人に大量の気を分けましたので。さらに昨日はブレスを何度も放ったとか。どうかお休みください」
「……どういうこと?」
するとアマモたんが起き上がってくる。
あ、復活した。
「つまりパパとママがいない日にお気に入りのブツを持ってベッドでセルフバーニングしようと思ったらあまり周回できずにしょぼーんってなったってことね」
「アマモ。例えが下品すぎる! ジャスくんの教育に悪い!」
ぼくなにも聞かなかったもん。
「とにかくジャスくんは休んでて! このクソアマと決着つけるから」
「おう、やんのかクソおっぱい! 陥没乳首してそうなオッパイしやがって」
「ぶっ殺すぞてめえ! 表出ろ貧乳!」
「あ、てめ、言いやがったな! 貧乳の二文字口にしやがったな! 戦争だぞ!」
「喧嘩しないでね……」
くーん……。
まあいいか。
おっぱいに顔を埋めたし、今日は死ぬにはいい日だ。
「あ、てめ飛ぶんじゃねえぞコラァ!」
「るっせ! その小さな羽で飛んでみろよ!」
「ジャスくん! ハグ!」
「はーい」
ハグをするとアマモたんの羽が大きくなる。
「死ねクソおっぱい! 埼玉駼護苦なめんじゃねえぞ!」
「知らねえよ! 屠龍滅撃流一の太刀!」
木刀ブン!
「な、斬撃が飛ん……木刀でその威力かよ! バカおっぱい!」
「ふ、貴様もただもんじゃねえな」
「駄悪留死笛流拳……古代スパルタで編み出され遣隋使が持ち帰ったとされる暗殺拳だ」
あーはいはい。寝る。
ぼくは変態じゃないので。




