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学園迷宮ヤンキーダンジョン ~魔王になった女子たちが仲間になりたそうにこちらを見てる~  作者: 藤原ゴンザレス


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第六話 極道仁義! 佐左ヱ門に会う

「そういやさ、うちの組の三人衆殺したゴブリンの群れってどこから来たの?」


「ゴブリンはなあ……ありゃ一般生徒だ」


「俺と同じ感じか……」


「どこが?」


 視線が俺の入れ墨に集中する。


「だって、これ親に入れられたんだもん。俺はただのオタクだもん。まこちんまでそんな目で見ないで!」


 そう言うしかない。

 俺は一般人だ。

 魔王候補とかいう変態ではない。

 俺から言わせてもらえば、一般生徒レベルだってあやしいものだ。

 一般生徒の最低ランクですら、どこの学校からも入学お断りされたヤンキーだろう。

 ヒャッハー時空ならバギーに乗って両手に斧持ってるモヒカンに違いない。

 そんな連中を殺しても心は痛まない。

 慎重に家庭科室を目指して進む。

 今日は偵察だけのつもりだ。


「来たぞ。佐左ヱ門だ」


 ぬーんっと廊下の奥に未来の世界から現われたような青色の巨人がいた。

 廊下に体が入りきってない。

 髪型が危険だ。

 心にモザイクをつけておこう。

 というか狭そうだ。


「あれぜったい黄色とオレンジと水色とピンクいるだろ」


「な、なぜ知ってる!?」


 オークパイセンの一人。

 リーゼントサングラスが言った。

 三次元にできなそうな水色がさらに後ろに見える。


『ドドドドドドドド!』


 という擬音が見えそうなポーズをしてる。

 すでに絵面が危険だ。


「佐左ヱ門の側近の蛇京院スネアキだ」


「なんで名前が常にギリギリ攻めてくるかな!」


 さらに後ろには巨大なデブがいる。

 すでに廊下はつっかえている。


「ガバメント・幸田だ」


「もうツッコむの疲れちゃった」


 まこちんがためいきをつく。

 完全同意!

 さらにその奥には眼鏡をかけた大男が。

 なぜか渋い顔だ。

 やたら彫りが深い。


「ノベルト・バーンシュタイン・ド・シャンティーだ」


「ジャスくん。自身の抱えるコンプレックスを全力で刺激された!」


 その名前、仁義と書いてジャスティスと読む自分には到達できない次元なりけり。


「あとピンクと言えば貝原アマモか」


「あそこにいる?」


「そういやいねえな」


 なお巨人どもは廊下が狭すぎて自由に通行できない模様。


「いったん帰ろうか」


 まこちんはあきれ果ててる。


「うんだうんだ」


 昇降口に行くと乳首魔神がいた。


「ふむ、そこのブタどもは出さぬ」


「ですよねー」


 ブタどもは肩を落とす。


「俺たちはここで死ぬんだ……」


 ブツブツなんか言ってる。


「貴様らのようなクズ。我が殺すまでもない」


 ひでえ。


「ふえーん! 俺たち佐左ヱ門に殺されるんだー!」


「ふむ、死にたくないか。神竜の使徒、こやつらに生きてて欲しいか?」


「縁ができてしまったんで、生きてて欲しいなと」


「うむ、ならばこの近くにいるがよい。貴様らは魔に飲み込まれてはおらぬようだの。守ってはやらぬが、襲われることもないだろう」


「おじ様! いや師匠!」


 ブタどもは靴でもなめそうな勢いでヨイショしはじめる。


「ふははははは! 師匠か! それはいい!」


 あいつら世渡りスキル高すぎだろ。


「じゃあ、アダムのおっちゃん。また来るね」


「うむ。我はまだ契約が残ってるからの。しばらくはいる予定だ。だから……その生活のうるおいを少々……その酒をだな」


「また持ってくるね!」


 ということで外に出る。

 無線とかは牛丼三人衆がまとめててくれるって。

 パシリスキル高すぎだろ……。

 最初のダンジョンでの冒険なんでこんなものだろう。

 ダンジョンの外では神殿のおいたんが待っててくれた。


「ご帰還おめでとう存じます」


「戦闘なにもなかったよね?」


「いやジャスくん安藤殺したじゃない」


「あ、忘れてた。おいたん、これ拾った」


「忘れてたんかい!」


 安藤がドロップした魔石を渡す。

 そういや前に殺したやつらも魔石を落としたのかもしれない。

 使い方わからんけどね。


「これはこれは……透明度の高い……やはり普通の人間を入れるわけにはいきませぬの……」


「透明度が高いとなにか問題あるの?」


「透明度が高いということは魔力が多いということ。魔力の多いダンジョンは普通の人間には耐えられませぬ」


「俺もまこちんも普通の人間だけど」


 おいたんニッコリ。

 その表情は「んなわけえねえだろ」と如実に語っていた。

 というわけで一泊。

 お風呂に案内される。

 ゴツイ金属プレートつきブーツ脱いで~。

 これまたゴツイなんかの革の靴下脱いで~。

 金太郎シャツ脱いで~。

 ライダーベルトみたいなベルト取って~。

 これあとで自分で作ろう。使いにくいのよ。

 こっちの戦闘用革ズボン脱いで~。

 パンツ……これがすり切れたらふんどしになるのを脱ぎ脱ぎ。

 すっぽんぽんでタオル持ってお風呂にGO!

 俺は人がいなくても股間を隠すタイプだ。

 十代の心は安全靴の硝子繊維よりも繊細だ。

 大きなお風呂だ。

 ローマの集団浴場的な……。

 ごめん適当なこといった。

 ほら……俺……背中の入れ墨のせいで健康センターすら行ったことないのよ……。

 中には人が……おいたんかな?


「ななななな! なんでジャスくんが!」


 あん……。


「なしてまこちんがいるのー! いやあああああああああ! 見ないでええええええええええええ!」


 てぃんてぃんではない。

 入れ墨を見られたくない。

 だって入れ墨ケツまであるんだよ!

 まこちんの裸?

 そんなもの確認する余裕などない。

 俺は生娘のような悲鳴を上げて逃げる。

 泣きながら……。


「いやああああああああああああああああああああん!」


 ぐすん。

 まこちんにケツまである入れ墨見られた。

 俺は涙で枕を濡らすのだった。


「その……お二人は男女の仲だと思ってましたぞ」


 翌日、おいたんに泣きながら抗議したらそう言われた。


「ちがうのー! 俺はチェリーなのー! 人生の中で女子と喋ったのトータルで一日未満なの~! ふええええええええええん!」


 一方、まこちんは冷静だった。


「裸を見られたことより、まるで痴漢扱いされた方がショックだった……」


「まこちん……責任取ってね」


「叩くよ」


 警告のはずなのにすでにスパーンと叩かれてた。

 泣きそう。

 今日も俺は入れ墨見せつける金太郎シャツ。

 昨日のとは違うやつ。

 ちゃんと洗濯もしてくれるみたい。

 至れり尽くせりである。

 ……って思うじゃん。まあこれはあとの話か。

 ダンジョンをお休みして装備を調えようって話になったわけ。

 神殿の剣もだけど、ナイフとか飛道具とか必要だよねって話と、まこちんの刀の砥石を手に入れないといけなくなった。

 だって巨人がいるんだよ!

 砥石重要。

 工業系はこういう細かいところ気になるよね。

 俺も砥石必要だよねって話。

 そういや調理室に現代の高性能な砥石あるなって思ったのよ。

 それをまこちんに聞くと。


「日本刀は8000番台が必要なの! そもそも研ぎだけで専門家がいる世界なの!」


 怒られてしまった。

 あと仕上げ用のスゴイのがあるらしい。

 悲しい。

 ということで日本刀を研げる鍛冶屋を紹介してもらうおうって話になったのよ。

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