第十一話 怪奇! 埼玉の奥地に伝説の痴女が存在した!
アダムのおいたんが慈恩姉妹に合格出してくれて外に。
みんなで調理器具を持って神殿へ帰る。
「ところで……この中に調理スキルのお持ちの方は……?」
まこちんとアマモたんが目をそらした。
「待って、アマモたん料理部……」
「裏料理部ね……料理なんかしないし!」
そうかー。
人を料理するだけか~。
「私たちもできません」
おう……。
ま、俺も菓子パン育ちだ。
埼玉県の荒んだ家庭あるある。
「ま、どうにかなるでしょ」
俺は笑顔でサムズアップ。
「ただいまー」
すると神殿長のおいたんが笑顔で迎えてくれる。
「お帰りなさい。また新たな魔王様ですかな」
「うん慈恩姉妹」
「シルバーゴーレムにゴールドゴーレム。またもや強力な力をお持ちのようですな」
ゴールド……ってことは伊代たん、ゲル●グじゃなくてひゃくし……。いえなんでもないです。
にらまれた。
「おいたんごめんね。迷惑かけるっす」
「いえいえ、強きものが集うこと、それが我々の利益にもなります」
なんか裏でやってるのかな?
俺たちに不利なものではなさそうだけど。
「そうそう、これが異世界の調理道具なんだけど……」
IH……おっと発電機忘れた。
「エネルギーがなかったわ」
発電機どこにあるんだろう?
というか燃料が必要ってことはあまり長く使えないってことか。
「いえいえ、この鍋たちの寸分違わぬ造形。文明の偉大さがわかります」
「ねえねえ伊代たん、咲夜たん。どうにかならない?」
「我々はCADと旋盤の民……機械がなければ無力……」
「アマモたんは?」
「自動車科だからバイクか車を……そういやアメ車の残骸が南館にあったな」
「自動車科の実習室?」
「そう。そこに教師の車もガソリンもあるよ」
有能!
それに比べ電気科一年のまこちんと俺の役立たず感よ……。
「すげえ! すげえよパイセン!」
もう絶賛しちゃう!
「お礼はスケベで!」
どうしてだろうか?
逆にエロくない。
ジャスくんのジャスくんは今日も沈黙。
アマモたん……実に残念な生き物である。
で、お風呂入るじゃん。
当然、全裸のアマモたんいるじゃん。
まこちんが止めるふりして人の股間と入れ墨ガン見してくるじゃん。
慈恩姉妹もどさくさ紛れにやって来て人の股間と入れ墨堪能するじゃん。
見られてるのに興奮しないじゃん。
俺、逆に悟り開いた僧侶みたいになるじゃん。
おかしいな……えっちな同人誌みたいな展開なのに。
「その……なんだ……V8シようぜ!」
しゃきーん!
あ、わかっちゃった。
だいたいアマモたんのせいだわ。
慈恩姉妹は背が高くてスタイルがいい。
「見ないでくださいまし……」
姉が恥じらいの表情を見せる。
恥じらい。それは最高のV8。
「ところでなんでジャスくんいるのわかってて脱いだ?」
まこちんのツッコミが炸裂。
「処女を捨てるためですわ!」
はい、正直。
悟りを開いた僧侶モード発動。
「お姉様! ジャス様の霊圧が消えました!」
思わず笑ってしまいそうになる例えやめて!
だって君ら!
全力で残念なんだもん!
埼玉組の残念さはほほ笑ましい。
「みんな聞いて……本気で聞いて」
「なんですか?」
「エロいのはこういうの。まこちんみたいなの」
まこちんは脱いでない。
でも、ただそこにいるだけでエロい。
「こっちは逆にエロくないの。アマモたん。君らもこっち」
すぐ脱ぐのにエロくない。
サキュバスってなんだろう? 哲学的な意味で。
「わ、我ら姉妹はアマモと同じレベル……だと……? これが貧乳率全国一位の埼玉マジック……」
二人はガクガクブルブルしてる。
「てめえら喧嘩売ってんのか? 買うぞ?」
アマモたんはキレてるけど、n回目の残酷な真実を突きつける
「アマモたん! 脱げばエロいわけじゃないの!」
「な、なんだってー!」
「アマモたんは俺の乳首をいじって誘惑したつもりかもしれない……だが……エロくないんだ……アマモたんは……。女芸人のネタにしか見えないんだ……」
「あ、あーしの努力は……恥ずかしくても我慢したのは……」
なんかアダルドビデオに出演したのを公開してるみたいな文脈だが、ただ単に空回りしてただけである。
「すべて無駄だったのかー!」
うん無駄。
むしろアマモたんは作業着姿で「クラスの女友だち」ポジション狙えばたいていの男が落ちると思うの。
「お友だちからはじめよう!」
「ピュアか! ……もうV8の先に行こう。なーにやっちまえばいいって」
「そういうとこだぞ!」
と不毛なやりとりをする。
たしかにアマモたんは不毛だ。
どことは言わないけどね。
ということでセクハラタイム終了。
お部屋の鍵かけてっと。
「ダーリン……」
半裸のアマモちゃんをぽいっと追い出して鍵をかける。
エロくない……。
脱ぎ芸人枠すぎて、ワイのワイ……ぴくりともしない。
「せーめーてー、きーすー……はーぐーでーもーいいからー!」
しかたないので開ける。
ずぎゅううううううううん!
いきなり唇奪われた。
舌れろんれろんじゅるじゅる。
だけど次の瞬間、アマモたんが「おほ♡」って悲鳴を上げて白目をむいて倒れた。
うん知ってた。
それを慈恩姉妹が「キスってそんなに気持ちいいものなのですか?」と詰問しながら回収。
ただしアマモたんはびくんびくんして質問に答えられる状態ではなかった。
だけど、まこちんが「バカじゃないの!」って言うと気合で覚醒。
「うるせー! デカ乳首! 伊予てめえもだ!」
そして起こる喧嘩。いつもの光景だ。
そしてワイのワイはまだ未覚醒だった。
逆にエロくない。
まこちんを見る。
「なにジャスくん……あまり見ないで……」
にっこり。
翼はバッサバッサ。
「求愛ダンスやめろ! デカ乳首!」
「んだとてめえ! ぶっ殺すぞ貧乳!」
「言ったな! とうとう貧乳って言ったな! 表出ろ!」
「埼玉の恥ですわね。お姉様」
「そうね、そんな裸みたいな格好してないでキッズ服にでも着替えたらいかが?」
「ムキー!」
「おなか壊しますわよ」
「そうだよ! アマモ、おなか冷えない?」
「アマモ、私の腹巻き貸しますわよ」
「うわーい、タオル地のだ~♡ 優しいかよ! 咲夜!」
さーて次は南館で発電機と自動車か。
快適な生活を送りたい!




