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アルバイトを完遂せよ-42

「対策はとりますよ」

 バルナスの笑みは、いよいよ危ない。

「神官の神聖魔法は、ギアスの呪文で封じます。これで自力回復の道はなくなります。つぎに、彼らの行状を全ての神殿に通達します。ヴェリスラー神殿は彼を破門せざるを得なくなりますし、他の神殿でも治療は拒否されるでしょう」

 バルナスは笑いながら続ける。

「防具以外の全ての装備を失い、全身に火傷を負った上に、片目も無くなった貴方方が、生き残れる確立は、すごく低いと思いますよ?」

 戦士と神官戦士が暴れだした。バルナスは神官戦士の前に立ち、呪文の詠唱を開始した。

『マナよ。万物の根源たるマナよ。我が命に従い、ここに集え』

 バルナスの詠唱により、マナが凝縮されていく。ゆらゆらと空気が揺らいでいることから、大量のマナが凝縮されているのが分かった。

『万物の根源たるマナよ。我が命に従い、この者の心を縛る見えざる鎖となれ。この者、一切の神聖魔法を使うこと、かなわず。これに反するときは、耐えがたき苦痛を与えたまえ』

 呪文の定義付けをしながら、魔力を練りこんでいく。手の中の魔晶石からも魔力を取り出し、思い切り魔力を込めていく。

『ギアス!!』

 呪文名(コマンドワード)と同時に、呪文が発動した。神官戦士の身体に魔力の糸がからみつき、吸い込まれていく。

「成功か?」

 レイブンの問いに、バルナスは小さくうなずいた。

「僕の残りの魔力全てと、魔晶石2つ分ですからね。これに抵抗できるような英雄なら、こんな馬鹿なことはしないでしょう」


 レイブンは先ほどの指示を実行すべく動き始めた。

「おっさん、盾を持ってきてくれ」

 戦士と神官戦士の股間に先ほどまで自分たちが使っていた盾を起き、その上に薪を乗せた。盾が移動しないように、奪ったマントで周りを固める。

「これは、なんじゃ?」

 ガロンの問いにこう答えた。

「小便もらして、火が消えないように盾でかさ上げするんだ。木の盾をあれだけ使えば、廃棄するしかねぇからな」

「えげつないのぉ」

「ここに薪を置くのを考えたのは、オレじゃねぇよ」

 レイブンは肩をすくめると準備に戻った。ロープで導火線をつくり、戦士と神官戦士の全身に油をかけていく。特に、股間においた薪には重点的にかけるのを忘れない。

「もし生き残っても、チ○コがこんがり焼けちまったら、使い物にはならないだろう。人生の楽しみの1/3を失っても、お前たちは生きていけるかな?」

 向こうのほうで回復役の神官女性が吐いていた。ジュールがその背中をさすってやっている。


「準備はできましたか?」

 バルナスが問いかけると、レイブンがうなづいた。

「いつでもやれる」

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