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アルバイトを完遂せよ-24

4.魔法被弾講習

 魔法被弾講習当日。“聡明なる同行者”の室内演習場。貸切となっているその場所には何人もの人影があった。


 講師役は4人。戦士レイブン、魔術師バルナス、神官ジュール、ドワーフのガロンである。陣形は、前列右側がレイブン、左側がガロン。後列右側がバルナス、左側がジュールである。


 受講者は3人。戦士1人、神官戦士1人、盗賊1人。全員が男だ。装備からすると、中級冒険者と呼んでも差し支えないぐらいの実力はあるだろう。前列左側に戦士、右側に神官戦士。

 戦士は刃引きの剣を持ち、半身板金鎧(ハーフプレートメール)に身を包んでいる。

 その隣の神官戦士はメイスを持ち、半身板金鎧(ハーフプレートメール)に身を包んでいる。メイスの先端部分には何重にも布が巻かれ、殺傷能力が下げられている。神官戦士の半身板金鎧(ハーフプレートメール)には、至高神・ヴェリスラーの聖印が刻印されていた。レイブン達からでは見えないが、彼が身に付けているマントの背中にも至高神・ヴェリスラーの聖印が大きく刺繍されている。

 後列右側には刃引きの小剣(ショートソード)を持ち、皮鎧(レザーアーマー)を装備した盗賊が控えている。


 前列はレイブンと戦士、ガロンと神官戦士が対峙するカタチであり、後列はジュールと盗賊が対峙している。

 こちら側の武装は、レイブンが刃引きの剣、ガロンが先端部分に何重にも布が巻かれたメイス、ジュールが刃引きの小剣(ショートソード)となっており、対峙している相手と全く同じである。


 この2組が演習場の両端にそれぞれ陣取り、中央右側には、3人が立っていた。冒険者の店の親父と、解毒&回復役のプリーストが2人である。プリーストの神官衣(七部袖の貫頭衣)の胸には、商売の神、サエリツの聖印が刺繍されていた。中年の抜け目の無い感じの男と、若い女だ。


「これより、魔法被弾講習を始める」

 冒険者の店の親父が講習の開始を宣言した。

「この講習は魔術師に威力の弱い魔法を2発撃ってもらい、1発は無抵抗の状態で被弾し、もう1発は抵抗した状態で被弾するというものである。あえて異なる条件で魔法を被弾することにより、魔法被弾時の抵抗の有無による被ダメージの増減具合を、比較的安全に経験できるようになっている」

 冒険者の店の親父は双方を見渡した。

「簡単に講習の流れを説明する。最初に講師から魔法についての概略の説明がある。その後、受講者はドラッグにより夢うつつの状態になってもらう。これは無意識に抵抗してしまうのを防ぐための処置だ。ドラッグが十分に効いた所で、講師が魔法を放つ。被弾後、こちらに控えているプリーストが解毒と回復を行い、2発目の魔法を放つ。2発目は実戦形式となるが、相手を殺すことが目的では無いのを忘れないように。なにか質問はあるか?」

 全員が無言だった。

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