2 揃える物
「お、カーティス」
「こんにちは店主」
「ここに来たってことは、行くのか?」
「あぁ」
レオンが立ち寄ったのは、町の中で質の良いものが取り揃えている武器屋だった。
「頼まれてたの出来てるぞ。ちょっと待ってろ」
店主は、店の奥に入って行きしばらくして布状に包まれた物を持ってきて広げる。包まれていたのは、細剣とリボルバーだった。
「細剣の長さは、1.5m。刃の幅5㎝。厚さは、1㎝。重さ1.7㎏。シルヴィちゃんが持っているレイピアより形状も少し違うしすこし重め。リボルバーは、50口径。銃身長は、8.3インチ。全長35㎝。ダブルアクション。装弾数は、特別に7発にしておいた。イリスちゃん大喜びするだろう」
「ありがとう。色々世話になった」
「何言ってるんだよ。ちゃんと帰って来いよ」
「全部でいくら?」
「いいっていいって!旅に出るお祝いだ!持ってけ」
「えぇ!さすがにそれは……」
「俺とお前の親父さんの仲だ」
「本当にありがとう」
高額な剣が壁に掛かっている中で一本だけ刀がある。それを見ているレオンに店主が気がつき溜息を漏らす。以前からレオンが欲しいと言っているが、断られている。
「どうしてもあれ欲しいのか?」
「うん」
「何度も言ってるがこいつは、呪われてるぞ?お前に渡したくないんだが」
「何度見ても感じるんだ。あの刀は、俺を呼んでいる気がするんだ」
店主は、刀を手にしてレオンに渡す。
「いいか。この刀には、とてつもない力が備わってると言われてるが使ったものは、皆死んでる。使う者の生命力を吸ってるらしい。売ったはずなのにいつの間にか店に戻って来てるんだ」
「だったら使わざる負えない時に使うよ」
「刀が戻ってこないことを祈ってるよ」
武器屋を後にしたレオンは、大通りに戻り花屋に入る。が、いつもの花がなく明日入ると聞き、また明日来る言って店を出た。
今日の用事は、済んだので屋敷に戻ろうとした時だった。背後から誰かが走って来る足音が聞こえて来て。
「レオーン!」
仕舞には、名前を呼ばれた。振り返ると。
「ユリエ」
同じ学園でクラスメイトだった。ユリエ・バロシュだ。ユリエの家は、代々騎士の家系でレオンとユリエは、学園で優秀な成績で騎士団から見習いとして推薦状を貰っていた。が、レオンが騎士団の推薦状を断るとユリエも断ってしまった。理由は、自分の力がまだ未熟だから。周りから見ればそんなことはないのだが、一部からレオンが行かないからと言う者がいる。
現在ユリエは、当時クラスメイトだった仲間と傭兵団を立ち上げて仕事している。
「何してるの?買い物?」
「あぁ。旅に出ることにしたんだよ」
「えっ……いつ?」
「明後日の明朝かな」
「そっか。出来ることなら私も付いて行きたかったな~」
「仕事があるだろ。それにシルヴィとイリスも一緒だから大丈夫だよ」
「バーカ。分かってないんだから」
「ん?何が?」
「出発。見送るから」
「いいって見送りなんか」
「いいでしょ。私がそうしたいんだから」
「ったく。それじゃな」
「またね」




