2.芯たる力
カクヨムの方に投稿も始めました。
あちらでは、そりゃアレンジ加えて投稿しています
逆にこちらでは練りこんだ初物です。
不思議です。何回も読んで『よっしゃ!これしかない』で出すのに
三度読み返すと、こっちの方がいいんじゃね?ってなる
ステフ、ミックス、そしてアガー。
特にこの3人は私をここまで熱烈に歓迎し、日々かしずき、忠誠を示してきたことは認めてやらんこともない。
(待っていろ。私がこの監獄を破って降臨した暁には、お前たち三人を、私の礎として配下に加えてやる)
このもどかしい暗闇という時間の底で、再び彼はきっと、誰にも知覚されることなく満足げな笑みを浮かべていただろう。
初めての人間界で待つ騒がしくも温かい三人の人間、初配下候補たちの正体を拝むその時(誕生)を、彼はこの不自由な揺り籠のなかで、ほんの少しだけ、本当にほんの少しだけ残してきた部下と重ねていた。奴らの期待の為にも精進せねばなと。
少しでも早くあの魔王に一撃入れるため、今の状態でできること、自己研鑽を積み今後に備えるがいいだろうが何をすればいいのか思考の迷路に落ちかけたそんな中、お婆に言われたことを思い出した。
『体内の気を練らねば、芯たる力は使うことはできぬですじゃ』
脳裏に蘇るお婆の掠れた声。あの時はお婆の戯言と思っておった。だが、五感を研ぎ澄ましこの柔らかい壁から伝わってくるこの熱量を感じ取れる今なら分かる。
(わかるぞ)
波立つ心を凪とし、ただ一筋の熱源を胃の腑の底に探り当て、できたばかりの体内をフル稼働させる。
そっと外に向いていた集中力を己の内へ、荒れ狂う心の奥底、まだ見ぬ『芯』の在処へ向けて、意識を深く深く、沈めていった――。
魔力も使えない人間如きの身体で全盛期の頃のように使えばこの母体もろとも共倒れになるだろう、、、それにここまで私を育てた忠誠心、何をやろうとも叱らずゆったりと見守ってくれた、悪魔といえど不義理はしないのが我が悪魔道よ~ぉ。
五臓六腑が産声を上げたばかりの未熟な肉体だ。流れ込んでくる外の熱量に対して、器があまりにも脆すぎる。だが、それでいい。形なき『気』を編み上げるのには繊細な身体の方がより細かに制御ができる。
「…………っ!」
己の内に眠る深淵の中に潜るほどに、荒れ狂う悪魔ならではの感情と純粋な人間の感情が濁流となり渦巻いていた。その中には魔王への激しい憎悪、一撃をくれてやらねば収まらぬ怨嗟、そして動けぬ我が身への焦り。それらが未熟な経絡を焼き切らんばかりに暴走を始め怒髪天を衝く思いに至る。
まだまだ肝心の毛は薄く少ない。だが、逆立つほどの怒りが込み上げる。
普通ならこの精神の暴走(走火入魔)によって、肉体が内側から崩壊するのでここで止まるのが人間だろう。
だが、私は引き下がらない。波立つ心を無理やり凪とし、憎悪も、焦りも、すべては魔王を討つための燃料、糧とする。それを消し去るのではなく、ただ一筋の熱源へと無理やり変換し、胃の腑の底へと叩き落とすのだ。
その瞬間、内側の混沌より湧き出てくる底から、一本の細いぐにゃぐにゃ曲がりくねっただけどしっかりとした一筋の眩むような黄金の輝きが姿を現した。
これだ。これがお婆の言っていた、あらゆる力の根源。
肉体の限界をも超越しうる、我が魂の『芯たる力』カケラ。
『芯』に触れた刹那、体内を巡っていた気が一瞬にして統率され、綺麗に整列して整流となり、先程まで無作為に暴れていた気で痛めた五臓六腑が、まるで滋養を得たかのように歓喜の拍動を刻み、柔らかい壁や臍の緒から伝わる熱量をさらに変換し自身に取り込みまた母体へと循環し始めた。
外からは、ただ静かに眠る小さな胎児に見えるだろう。
だが、この暗闇という時間の底で、今の世界で最も熱い「種」が、今確実に芽吹こうとしていた。
雰囲気がいっぱいでていい感じに仕上がってるのでは?とエゴサしまくってます。
ベースのユーザーがいないからチビ出るほど伸びるはずないのにねw
そんなひまがあるなら、この先どうするかもっと決めればいいのに、、、でも気になるならしょうがないよね?
面白かったらこれからの私に期待してくださいませ~ ・・・




