22 群像 ファルリン・アルハマーズ
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南西学園、校庭の一角。
崩壊したペルセポリスの木片を悲しげ見つめていたファルリン・アルハマーズは、おもむろに立ち上がるとその場を後にした。
向かった先は北校舎四階の一室。
――ここはいつ来ても落ち着きます。
北西にあるからかもしれない、と思う。
この方角のはるか九〇〇〇キロ先には、イスラムの聖地カアバ神殿がある。
ここがもともと何の教室だったのかは知らない。使ってない椅子や机が規則なく積み上げられ、薄埃をかぶり、教室ごと存在自体を忘れられたようにしている。ガクサイ前日だというのにここは嘘みたいに静かだった。
日本の高校に入学したものの、やはりというかさっそく文化的困難に直面して、学校中を探索してまわった結果、ようやく出会えたのがこの教室だった。
ドアに鍵がかかり、カーテンで外を遮断でき、水道がついている。
その三点を都合良く満たしていたから、これもアッラーのお導きに違いないとファルリンは思う。
ファルリンは念入りに鍵を確認する。カーテンに覗ける隙間がないか検証する。
――誰もいるはずない。
わかっていても、ファルリンは警戒せずにいられない。
幼いころ近所の男の子たちに覗かれてしまったことが、いまだにファルリンのトラウマとなっている。見られたことを叱られるのではないかと思えば、誰にも相談できず、悔しくてひとり泣き寝入りしたものだった。
ファルリンは生地の裾に手をかける。
その布を取り去った瞬間、むきだしになった豊かな黒髪が、ぱさりと教室に広がった。
ファルリンは水道を捻り、手、髪、脚、体中を丹念に清めていく。
礼拝の前には髪を清める必要がある。そのためにはヒジャブを取らなければいけないから、男性の前ではできない。イランであれば女子用の礼拝室は分けられているから問題ないけれど、ここは日本。女子トイレで神に祈りを捧げるわけにもいかない。
――ここはワタシだけの礼拝堂。
イスラム教少数派であるイランのシーア派は、一日五回祈るスンニ派と違って、三回しか祈らない。夜明け、正午、夜。だから学校にいる間で問題になるのは、正午の祈りだけだ。どうしても祈れないときは、別な時間に祈ればよいともされているので、無理に学校で祈る必要もないのだけれど、信心深いファルリンは律儀でありかった。
けれど日没前の今は本来、祈りの時間ではない。
ではないけれど、ファルリンには祈る必要がある。
ファルリンはスマホでキブラコンパスを立ち上げると、矢印が示す北西の方角――聖地カアバ神殿に向かって立礼をする。アッラーフアクバル。アッラーフアクバル。地面に膝をつき、手をつき、額をつき、祈りを捧げる。
――ワタシはまた奇跡を起こさなければならない。
「ファルリン、あなたには一度日本を見てきてほしい」
日本人の母が事あるごとに言うので、なんだかだんだんその気になって、自分はいずれ日本に行くものだという気がしてきて、気がついたら日本の高校に通うことになっていた、という表現がファルリンにはしっくりくる。
母の弟――日本のおじが教師をしている高校が、留学生を積極的に迎え入れているということだったから、とんとん拍子に拍車がかかった。入学に必要な日本語の試験についても、母と日本語で会話ができるファルリンにとって問題にならなかった。
「ずいぶんねえちゃんに似てきたなぁ」
日本の空港で出迎えてくれたのはおじだった。
おじは日本での身元保証人にもなってくれたけど、彼は三〇代前半の独身男性で、親族といえど独身男性と二人で暮らすのは少し……だったので、ファルリンは学校が斡旋する寮を選んだ。
「ファルちゃん、お腹空いてない?」
おじがそう聞いてきたのは、学校で入学手続きをすませ、すでに荷物を送ってある寮に向かう車中だった。
「クールジャパンな料理を食べさせてあげよう」
息巻くおじの傍ら、ファルリンはそれがハラールかどうかを心配する。ハラールフードとは、イスラム法において食べることが許されている物のことだ。
――大丈夫よネ。
お母さんの弟なんだし、学校の先生なのだから、ムスリムが食べてはいけないものくらい知っているはず。
ファルリンは気を抜いた。
「「「らっしゃいませぇぇぇ」」」
レストランに入ると、店中の店員に盛大な歓迎で迎えられファルリンは驚く。
まるで来るのを待ってくれていたような、息のあった「いらっしゃいませ」がファルリンには嬉しい。
初めて国外に出るファルリンにはずっと抱えていた不安があった。
母は「日本は心配ないわよ」と言ってくれたけど、今日の情勢において、ムスリムがあまり歓迎の目で見られないらしいことは知っている。
イランは中東でも寂しい立場にある国だ。イランはイスラム国家とはいえ、イスラム教少数派――全体の一割しかいないシーア派国家――なので、近隣のスンニ派アラブ諸国からは敵だと思われている。教義の違いを理由に、同じムスリムから攻撃の対象とされるような立場でさえある。
そのうえ、イランは欧米諸国にも敵視されている。最大のきっかけは、イスラム回帰を目指した過去のイラン革命で、国内からありとあらゆる西洋をたたき出したからだろう。一時期など、核開発を理由としてアメリカから『悪の枢軸』呼ばわりさえした。
周囲の国は敵だらけ、けれど実はエネルギー資源不足のイランが、核開発をして『悪』と呼ばれるのは納得がいかなくもあるのだけど、自分がそんな世界的に寂しい立場にあるイラン人だと知っていたから、ファルリンは日本の『いらっしゃいませ』が嬉しかった。
――日本はイラン人を歓迎してくれている。
出てきた料理も最高だった。初めて食べる味はミルクを何倍も濃くしたようなスープで、そこにゆらゆら麺が泳いでいた。もちもちとした麺がミルクに絡むと、奇跡の調和を織りなす。付け合わせのこれは本当にお肉なんだろうか。疑うほどに柔らかい。
「このミルクとお肉はなにですか?」
まだお肉が口に残っていて行儀が悪いとは思いつつも、ファルリンは訊かずにいられなかった。
「これはね。とんこつラーメンって言うんだ」
「あー! らーめんは母から聞いてましてご存じです。とんこつとはなにぞ?」
「豚だよ。ぶた」
ファルリンはぶーと肉を吹き出す。おじの顔豚だらけ。
「ムスリム、豚食べられない!」
怒りで紅潮したファルリンの顔は、すぐ青へと変わった。
「大変なものを食べてしまいました……」
コーランにおいて、豚は不浄なものだから食べていけないとされている。じゃあ食べるとどうなるのかまでは書かれていないけど、「食べると天国に行けなくなる」と幼いころ父に教わった。
――天国に行けない。
その言葉がファルリンに重くのしかかる。
――ワタシのこれまでの信仰はなんだったんだろう。
からっぽのどんぶりを見つめる目が潤む。
「ア、アッラーさんは、日本まで見てないから大丈夫だよ」
おじはさすがに悪いと思ったらしく、おろおろと言い訳をひねり出した。
「全能たるアッラーはあらゆる所をお見通しです。まことに全知にしてその恵みは果てしない」
「でも、日本にはもう八百万も神様がいるからなあ。アッラーさんも日本じゃ肩身狭いんじゃないかなあ」
「やおよろず?」
「たくさん、ってこと。日本には八百万の神様がいる。いろんな神様がいる。余所の国からきた神様もいる」
八百万もの神。
しかも他の国の神様まで。
その考えはファルリンには受け入れがたい。
イスラムでは、神は『唯一』でなければならない。何であろうと神の存在に並び立ってはならない。預言者にすぎないイーサー――イエスを神の子と位置づけるキリスト教とは、その辺りに齟齬がある。だけどキリスト教は同じ唯一神を崇める宗教枠内での話だから、考え方の違いに過ぎないと言うことはできる。
だけど八百万はどうだろう。八百万もの神様を崇めるそれは、果たして信仰と呼べるのかしら。信仰はただ一つに捧げるもの。恋愛と一緒だ。少しおおらかすぎるんじゃないかしら。
寮に帰ったファルリンは、無事日本到着の電話を母にかけるついで、おじにとんこつを食べさせられたことを訴えた。母があははと軽く笑うので、真剣だったファルリンは苛立つ。
「そうね。おじさんの言うとおりかもね。日本ではあまりアッラーを感じないかもしれない。だから大丈夫よ」
「ママン、アッラーはまことに全知にして全聴であられるのだから、日本のことだって知らないはずがないわ。だいたい日本はおかしいよ。八百万もの神様なんて邪教にもほどがある」
「ねえファルリン」と、母の声が真剣さを帯びた。
「あなたの信仰に対する熱心さや真面目さは素晴らしいことだと思うし、何も変える必要はないと思う。でもだからこそ、日本みたいな信仰に大雑把な国を見てほしかったの。どっちが正しいかなんてことはお母さんにはわからないし、そもそもどちらも間違ってなんかいないんだと思う。ただお母さんはね、片方の目だけでしか世界を見られないような狭さじゃなくて、もう片方の目でもしっかり世界を見つめられる視野の広さを、あなたに持ってほしかったの。そんな世界の見方もできるようになったうえで、一途な信仰を歩んでほしかったの」
――お母さんが日本を見てきてほしいって言ったのは、そう言うことなのよ。
電話を切ったファルリンは、制服のスカートを手に取った。
先生に「宗教上の問題があれば無理に穿く必要はない」と、言われていたものだった。
スカートに足を通して、姿見の前でくるり一回転。ファルリンの頬が染まる。
信心深さとお洒落は乙女にとって別腹なのかもしれない。
「でもさすがに生足はちょっとネ……」
イスラムでは肌を晒してはいけない。脚を晒すなどもってのほかだ。
ファルリンは制服と一緒に支給された黒いスパッツを、スカートの下に穿いてみる。
「これならダイジョブかな!」
喜ぶファルリンは、それがスパッツではなく黒タイツと呼ばれることを知らない。
積極的に留学生を受け入れている高校と言っても、クラスにガイジンは一人しかいなかったし、それがムスリムとなればやはり珍しかったようだった。
「日本だからスカーフをとってもいいんだよ」
「へー、イランにもスマホあるんだー」
「イランでは女性が勉強しても大丈夫なの?」
ファルリンはクラスメイトのそんな質問を受けるたび、考えを改める必要があった。
――日本は別にイラン人を歓迎していたわけじゃない。
外国人であれば、日本では大抵歓迎されるのだ。
その証拠に、日本はイランという国をほとんど知らない。
イランの良いところも悪いところも知らない。自ら戒律を守りたいと思っているムスリム女性がいることも知らなければ、イランは女性の方が大学進学率が高いことも知らない。それどころかイラン高原の場所さえ知られていないのは、さすがにショックだった。無関心。先生でさえイランを良くわかってない人がいる。これならおじさんがとんこつを食べさせたのも無理ないのかもしれない、と思った。
けれど、そこに悪意がないことも理解している。
クラスメイトたちはイランがどんな国か知りたがってくれるし、事あるごとに――例えばお菓子をくれるときや、体育の授業といったとき――「これってイスラムでは大丈夫なの?」と心配してくれる。
日本人にイランをもっと知ってもらいたい、とファルリンは思う。
イランだから好きと日本人に言ってもらいたい、と思う。
そんな思いを募らせるファルリンに、転機が訪れる。
七の月は三日、一六歳の生誕日の夜。
名状しがたい煙のような、もやもやとした存在が日本のクローゼットから吹き出した。
「お前に神の能力を与える」
もやもやはもやもやと言った。
言ったというよりも、直接意識に通じてきたという感覚が近かった。
「善なる『神』の能力を以て、悪なる者を倒せ」ともやもやは通じてくる。
――これはいったいどういう現象だろう?
ファルリンは寝ぼけまなこをこすって考える。
物を食べ市場を歩き回るただの人間にすぎないワタシに、神の能力を与えるなどと恐れ多いことを言うあなたはいったいどなた?
もしや?
「あなたは偉大なるアッラーでいらっしゃるのでは!」
なんということだ。ワタシの前に偉大なるアッラーが顕現された。神からカナンの地を約束されたアブラハム(イブラヒーム)のように、四十夜にわたって神と約束を結ばれたモーセ(ムーサ―)のように、イスラムの父にして最後の預言者たるムハンマドのように、ワタシはいま神の声を聞いているというのだろうか!
興奮するファルリンに「私は正義ノ味方管理協会なのだよ」という、もやもやの念は届かない。
「畏れながら偉大なるアッラーにお訊ねします。神のお力を授けていただけるというのは、いったいどういうことでしょうか」
「神の能力を使えば、奇跡を起こせるのだよ」
「奇跡!」
「奇跡を起こしたくば、ひたすら祈るがよいよ」
言い残して、もやもやはもやもやとクローゼットに吸い込まれていった。
翌朝、ファルリンは三つこぶラクダでも見た心持ちで目を覚ます。ラクダのこぶは二つまでだ。
(神の啓示を受け、神の力を授けられた、などということがあり得るのだろうか)
ファルリンは考える。
預言者、という立場が正しいとしても、イスラムではムハンマドが最高にして最後の預言者とされているから、今後預言者が現れるということはありえない。そして、ごはんを食べコンビニを歩き回るありふれた人間にすぎないワタシに、神の力を行使しろなどと唯一絶対たるアッラーがおっしゃるだろうか。
――やっぱり夢ですね。
と思ったファルリンが、その考えを検証し直したのは、三日後のホームルームのことだった。
「――ファルリンがいるんだから、イランっぽいことをしないか」
学園祭の出しものを決めるホームルーム。
クラスの人気者の男子がそう発言すると、出しものは満場一致で『イランフェスティバル』に決定した。念願だった「日本人にイランのことをもっと知ってもらいたい」が、天から降ってきた形で叶い、ファルリンは驚く。
――これを奇跡と言わずになんとする。
ファルリンは慌てて、あの日以来勝手にスマホに居座っていた謎のアプリを開いてみた。
意味がわからないしなんだか恐いからずっと無視していたのだけど、開いてみてようやく事態を飲み込んだ。やはりもやもやなどがアッラーであるはずがなかった。でも『神』などという恐れ多い名前の能力が、神の怒りに触れたりしないかちょっと心配。
そんなファルリンにも、平等に九月は訪れた。
九月一日現在のあなたの善行点は 二三 ポイントです。
目標の一〇〇点まで 七七 ポイント不足しています。
前期末の九月三〇日までに目標を達成するよう努力してください。
「どうやって悪を倒すですか……」
ファルリンは神の能力の使いづらさに難儀していた。
奇跡を起こせるというのは、力が強くなるとか、魔法が使えるとかといった具体的な力ではないから、何をどうすれば良いかがイマイチわからない。ぼーっと歩いていたら、水たまりを地味に半分に割っていたり、「のど渇いたねー」という友達に水をさしだしたら、勝手にぶどうジュースになっていたりするから、油断もできない。日本のクラスメイトたちは人を賞賛するとき、なぜすぐ「神!」と言うのか。日本に八百万も神様がいる理由がわかる気がする。だけど神認定されたらワタシは動物になってしまう。
――ともあれ、一刻も早く悪を倒さねばならない。
そもそも悪とはなんだろう。
『この世界は善神と悪神の闘争の舞台である』
古代イランにそんな宗教があったことをファルリンは思い出す。
『終末には救世主サオシュヤントが現れて必ず善が勝利するから、人間は善に励まなくてはならない』
そんな勧善懲悪の予定調和的ファンタジーを、その宗教は説いたという。
そして、地上の概念はことごとく善と悪の二元に分けられるとした。
例えば「光は善で、闇は悪」
――わかる。
例えば「生は善で、死は悪」
――これも、わかる。
例えば「芳香は善で、悪臭は悪」
――まあ、わかる。
例えば「犬は善で、は虫類は悪」。
――???
カエルやサソリは悪だから、見つけ次第殺さなければならなかったという。
――これは絶対見た目ですね……。
見た目が気持ち悪いだけで悪と決めつけられ、虐殺されたカエルやサソリはさぞ理不尽だったに違いない。
――ならば、ワタシは何を悪とすべきだろう。
と、ファルリンには思い浮かぶ動物がいた。
アッラーが禁忌としたあの動物。
アッラーがアレを禁じられたのも道理だったと、ファルリンは今だから思える。
舌から消えないあの味は忌まわしい麻薬の味。
信仰を揺るがす悪魔の料理。
アッラーはあの動物に中毒成分が含まれていることを知っておられたに違いない。だからお禁じになられた。アッラーは本当に全てを見通されその見聞は東の果ての島国さえ駆け巡る。
――悔しい。
駄目なのに、駄目なはずなのに、どうしてこんなに食べたくて仕方がないの。
ワタシの体に染みついてしまった禁忌の思考。
この罪深い思考をワタシは抹消しなければならない。
この原因を根本から取り除かなければならない。
「とんこつは店ごと絶滅すべきであります!」
悲痛な思いを胸に秘め、ファルリンは奇跡を信じて、学校帰り毎日健気に『とんこつらーめん四迷』にガンを飛ばし続けた。
と、ある日、店の前で怪しい動きをしていたクラスメイトが言った。
『……なんか店がなくなるかもって聞いたから』
とんこつ屋は、本当につぶれかけているらしかった。
その男子はこうも教えてくれた。
『ここは清掃部くんの父親が経営してる店だから』
ファルリンは慌てて『奇跡』の方向性を一八〇度転換した。
いくらとんこつとは言え、「イランフェスティバル」を提案してくれた恩人の店を潰すわけにはいかない。
果たしてとんこつ屋はつぶれなかった。
――でもノルマどうしますか。
ノルマの期日が明日に迫ったファルリンにできることはもはや、罰ゲームとして行かされるらしい辺境の星に持っていった方が良い物の口コミをアプリで調べることだけだった。
だがその必要ももうなくなった。
倒すべき悪が現れたのだ。
夕暮れの教室で一人祈り続けるファルリンは、北西の地――北西高校で局地的異常気象がむくむくと育っていることを知らない。
――古代ペルシア帝国はイラン人の誇り。
紀元前の昔、西アジアの政治・文化の中心を担ったのはアケメネス朝ペルシア、古代イラン人によるエーラーン・シャフルだった。
その過去はイラン人の誇りとなって今でも息づいている。
――ワタシたちはアラブ人じゃなくて、ペルシア人。
アケメネス朝ペルシアは、ギリシャの侵略者アレクサンドロスによって滅ぼされた。
慈悲なきアレクサンドロスによって、ペルセポリスは火を放たれ、徹底的に破壊された。
その歴史が、いま、日本の地で繰り返された。
平和を愛するイスラムに、戦いが許される例外はただ一つ。
――尊厳が踏みにじられたとき。
イラン人の誇りが傷つけられた今、ワタシは戦わねばならない。
彼らには『神』の怒りが降り注がれなければならない。
『信者たちよ。お前たちの敵はお前たちによって滅ぶのではない。彼らはアッラーを信じず、アッラーとその信者に反抗したために、アッラーによって滅ぼされる。アッラーとその使徒に反抗する者、また偽の神を騙り平和を脅かす者に、アッラーは本当に痛烈な懲罰を下される。命を潤す水は凍てつく矢と変わり、命を運ぶ風は切り裂く刃となり彼らに襲いかかるだろう。アッラーを畏れよ。アッラーを畏れよ。畏れ敬い善行に励む者をアッラーは楽園に入らせる。アッラーは誠に大度量にして慈悲深く、よく平和を愛される』




