Ⅸ
ようこそ、不思議で不可思議な物語へ。
「先程、特殊警察がマフィンに襲い掛かった様ですよ。もう場所を判定するなんて、特殊警察も流石という言葉に過ぎますね」
疲れ果てて机に俯せにして動かない少女に、少女に仕える女は仕事なりの声でこう言った。少女は首を上げて言い返す。
「それで、結果は?」
女は躊躇いもなく言った。
「惨敗とでも言うべきでしょうか。やはり人間は人間、怪物に勝とうなど狂っているのでしょうかね」
「それは無いわ。人間は確かに怪物に力は劣るけれど、数なりの有利があるでしょ」
「数なら、かつての怪物にもいたと本で読みましたが」
「確かにいるわよ、でもこの世界には少ないわ。そしてきっと彼等は私達に危害を加えない。だから私は彼等のキングであるマフィンを消してはいないのよ」
少女がそう言うと、女はバカにした様に笑った。まるでとっととウイルスの根源を消せとでもいうように。
「まあ、それはマカロンさんのお好きにしてくださいよ。それと、私はこれから有給休暇を一週間ほどとりますから。よろしくお願いしますね」
マカロンと呼ばれた少女はそう言われると同時に机から封筒を取り出して女に投げ付けた。女は下品な笑みを浮かべながら中を確認すると、そこにはギルではなく退職届けが入っていた。
「クビよ、私の前から消えなさい」
「は?何言ってるのよアンタ」
「これ以上ここにいるというのなら、警備員に連れ出してもらいますよ」
女は信じられないというようにこめかみに血管を浮き出しながら叫んだ。マカロンは目を閉じて耳を両手で塞ぐ。
「アンタちょっと世界を作ったからって調子にのってんじゃ無いわよぉぉぉッ!」
「五月蝿いわね。鼓膜が傷ついてしまうわ」
女は懐から包丁を取り出してマカロンに刃を振り落とした。目を閉じる彼女にはそのような事を気づく宛てなどなかったのだが。
女が振り落とした包丁は突如マカロンを守るように作り出された空間の歪みに弾き飛ばされ、あさっての方向に飛んで行ってしまった。
そこでマカロンは目を開いた。
「人間はいつもこうね。必ず何かに守られていると思って生きているわ。だから、きっと一緒にいても楽しくないの。刺激なんて何一つ無い。だからこそ貴方といるときは幸せだった。ずっと貴方と幸せにいたいと思っているのに。どうして私から離れて行くの、私に別れようなんて言ったの?」
マカロンは立ち上がって右目から涙を零しながら言った。
「私はこんなにもセリヤを愛しているというのに」
女はそこで姿を消した。
それだけなら、どこかに逃げて行ったように聞こえるが、実際は存在が消えた、というのが正しいだろう。
まるで先程女がマフィンにそうしろというように、女の存在が抹消したのだ。消滅したのだ。
女が消えた場所を冷たい瞳で見つめていると、不意にエスプレッソのコーヒーを懐かしく感じた。
セリヤやマフィンやあげくの果てにエスプレッソまでマカロンから離れて行ってしまった。
そう思うと、なんだかすごく寂しさに駆られてしまった。
そしてもう一度椅子に座り込むと、マカロンの机の前の扉が開いた。
ゆっくりと、だけど力強く。
そこには計4人の人物がいた。
「ごきげんよう、皆さん」
マカロンが気軽に挨拶をすると、一番前にいた青年が私に言った。
「気分は僕ら皆不機嫌なんだけどね」
その青年の名は点滴という。
その後ろには、右からイデア、ミズキ、紅蓮と並んでいた。
その三人の目は揃って淋しそうだった。
「私に何か用でも?」
点滴は頷いて言った。
「今夜、僕らはマフィンを追おうと思っているんだ。場所は知ってる。イデアが分かってるんだ」
私は眉を少し動かした。
「行って何をするつもりなの?マフィンは既に災厄の少女と共に貴方達を襲ったじゃない。どうして今頃?」
点滴はクビを振って言った。
「確かに彼は僕を襲ったよ?だけどそれは良く考えてみると当然の事なんだ。僕は彼の妹を馬鹿にした。というより汚したという表現の方が正しいかもしれない。彼の妹が一体彼自身とどういう存在で、過去何をしたかなんか知らないさ。だけど、僕にはわかるよ。僕は前世、体が弱い少年だったんだ。そして僕には妹がいた。僕は都会の空気が吸えなくて、死ぬ直前に遠くの田舎の病院に連れていかれたんだ。その遠い病院は家から片道三時間以上かかり、両親は一ヶ月に一回くらいの予定で来てくれようとしていたんだろうね。ちなみに僕はその病院についてから二ヶ月経たず死んでしまったから一度しかお見舞いに来てくれなかったんだけど」
点滴は続ける。
「だけど妹は毎日来てくれたんだ。病気で心のくじけそうな僕を、何度だって助けてくれた。もし立場が反対だったら、僕は本当に彼女を救ってあげることが出来たかって思うと、僕は素直に頷けないだろう。趣味だってあったし、かつての将来の夢の医者に成るための勉強だってあった。それは僕の妹にもいえることだと思うんだ。僕の妹だって沢山やりたいことがあっただろう。でも、全てを投げ打って僕のお見舞いに往復6時間かけて毎日来てくれたんだ。そんな妹に、僕はお返しをしたい」
下を向くマカロンの手を取って点滴は必死に言った。
「僕は彼を信じたい。あの時の僕はバカだったって自分に思い込みたいんだ。彼が妹を救ったことを、肯定化したい。そして、これは確実ではないけれど、フィナーレの後に僕は前世に帰って、妹にお礼がいいたいんだ」
「俺だって、前世に帰りたいよ、それは俺達全員が思っていたんだ。でも、この世界に来たらもう二度と帰れないということをマカロンが隠しているのが俺達はもう分かっていた。だから自殺することなんてなかったし、今生きているこの世界で俺がかつて犯した多大な量の罪を償いたいんだ」
マカロンは四人に頷いて、それでも肯定せずに言った。
「駄目よ。彼らはもう私達とは時限の違う所で戦っている。本当の敵を、殺すために。彼らの世界を作るために」
「だから、僕らもその作戦に乗っかってみたいと思っているんだ」
マカロンは悲痛な顔で四人を見た。
「貴方達、この世界のフィナーレを迎えたら、本当に元の世界になんか戻れると思っているのかしら?」
「それが確実かは分からないさ。でも、僕らが過去の世界に帰りたいのは確かだ。マカロンちゃんからしたらどうして今更僕らがこんな事を言うのか分かってないのかもしれないけど、それは僕らにしかきっと分からない」
「なら私が貴方達をこの世界に歓迎したのは、無意味だったということなの?」
マカロンの言葉に点滴はそんな事あるものかという風に首を横に振った。
「マカロンちゃんがいたから、僕は今ここで意見を述べることが出来ているんだよ。そして、僕らは君に感謝しているからこうやって現在許可を取りに来ているんだ」
マカロンは頭を抱えて言った。
「私の許可を?」
「そして、君も共に行かないかという誘いも兼ねてね」
「…どういうこと」
点滴は少しマカロンから離れてまるでホストがゲストを歓迎するように両手を広げて言った。
「君が来てくれたら、僕らは嬉しいことこの上ないんだ。良ければ、考えてくれないかな」
「駄目ね、私はここから容易に動くことが出来ないもの。一日以上ここから離れるなんて、発狂するわ」
「いや、その必要はないさ」
点滴は笑ってこう言った。
「明日の午後、勝負はつくと思うから」
「…え?」
マカロンは一言ぽつりと呟いた。点滴は後ろを向いて言う。その声は低い声だった。
「勝負は明日の午後決まる。結果はどうであろうと、そこで必ずフィナーレは現れるんだよ」
「ただいま」
「お兄ちゃんお帰りなさい!雨すごかったでしょ?あれ、来客者?」
僕をタオルを持って迎えに来た美空の頭を優しく撫でる。そこで美空は僕についてきた三人の少年少女を見つめた。
「こんにちは、素敵なお嬢さん。僕の名はセリヤ。君のお兄ちゃんのお友達さ」
「セリヤさん?ごきげんよう」
「おやおや、挨拶から清楚な雰囲気を漂わせているね」
セリヤがそう言うと美空は歯を見せて笑った。僕が連れて来たということもあり別段心配していないのであろう。
僕が口を開こうとすると、美空は無邪気な声で「後ろの二人は?」と声をかけた。エクレアはまるで話すことに慣れていないように言葉を紡ぎ出した。
「私の名はえ、エクレア。その、セリヤのお友達で、その…」
「お兄ちゃんともお友達?」
「は、はい!」
そう言うエクレアに美空は笑って言った。オリガもエクレアに言葉を続ける。
「私はオリガ。貴方はマフィンの妹さん?」
美空は可愛らしく頷いて言う。
「そうだよ、美空だよ。オリガさんは?」
「私はお友達。美空ちゃん、よろしくね」
美空はオリガに笑うと僕の元に笑みを消さぬまま歩いてきた。その作り笑いを見て僕は顔を強張らせた。
「お兄ちゃん、セリヤを連れて来て、どうするつもりなの」
「どうするもなにも、戦力にするだけさ」
「お兄ちゃんは私の力を信じていないの?」
美空が悲痛そうに言う横で、僕は首を横に振った。
「美空は今誰よりも信頼しているし、好きだ。だからこそ、君にあまり負担をかけたくないんだ。君だって力を使い果たしたらいくら純白な血を引いてるとはいえ普通の怪物と変わらないだろう?そんなの、対怪物兵器で貫かれたら死んでしまうじゃないか。僕は君と記憶を取り戻したいんだ。ただ、それだけさ」
「お兄ちゃんのシスコンぶりはよく分かったわ。それに関しては何も言わないことにする。でも残り二人はただの人間なんじゃないの?それなら、こんな所に連れて来るのは可愛そうじゃないかしら」
僕はもう一度首を横に振った。
「エクレアは一応戦闘要員だ。そしてオリガは僕らの応援素材として連れて来た」
「応援素材?」
「これに関しては僕も完全に理解している訳じゃあないんだが彼女はきっと僕らの役に立ってくれる。これだけはわかるよ」
「ま、お兄ちゃんがそういうなら私は反論する余地もないし?黙っといてあげる、感謝して」
美空は頬を赤めながらぷいと腕を組んで横を向いた。僕はそんな様子を見て自然的に笑ってしまう。そんな僕を見て美空が詰め寄ってきた。
「な、何よ」
「不思議な話だなあって思ってさ。僕と君がこうして笑っていられるのも運命のお陰だというのなら、運命様様でしょ?」
「確かに私達の過去という記憶の鎖をもう一度繋いだのは運命なのかもしれないね。でも、運命は私達が作り出すものでしょ?運命なんて私達の手の上で転がるモノに過ぎないんだから。結局主人公は、私達だよ」
「全く、その通りだね災厄の少女」
突如僕らの間にセリヤが首を挟んできた。僕が数歩下がると、美空はセリヤを貫通すると思うほど鋭く睨みつけた。
「今、なんて?」
「おやおや、怒ったらその可愛いお顔が台なしだ。女性らしく、もっと清楚に振る舞ったらどうだい」
「それは君もだろうセリヤ。ホストのように、冷静に振る舞いなよ。いつまでも君は小学生の様だ」
「おや、それは俺がまだまだ若いということへの悔やみかな?」
「精神年齢が低いという嫌味だよ」
僕がやれやれと頭を抱えるとセリヤはもう一度美空を向いて笑った。
「おやおや災厄の少女はご機嫌斜めかな?」
「…殺すわよ」
「うわ、怖い怖い。純血の怪物といえども兄と妹では似ないモノなんだねえ」
「殺すわ、先ずは爪の小指から一枚一枚剥がしていくわね」
「はっはっは。実にユニークな女の子だね」
セリヤはそう言い残すとまたエクレアやオリガの元へ背中を丸めながら歩いて行った。僕は何も言うことがなかったのだろうかとそんな丸まった背中に声をかけた。
「用はそれだけかい」
セリヤは振り向いてまた不敵な笑みを浮かべて言った。
「用なんてもともとないさ。まあ言えば君達兄弟のお話を少し聞いてみたかったというのが用なのかもしれないね」
そんなセリヤを美空が睨むと、セリヤは「勘弁してくれよ美空ちゃん」と全く本性を欺こうともせず半笑いを浮かべながら言った。
「あんなのが本当に戦力になるかしら?」
「さあ?だけど少ない怪物の一人だ。戦力にならないことはないだろう。それに僕は一度意識が薄いながら彼の全力を見ているんだ」
美空は首を傾げた。そこで僕は大袈裟に腕を大きく振った。
「それはもう凄かった。カッコイイ、怖い、とか言う感情よりまず感じたのはそれが偉大であるという本能だったよ」
「よく分からないけど、セリヤは強いの?」
僕は首を縦に振った。
「勿論さ。解放前の僕と、そう変わる事もない程度にね。君など、リミットを抜いても勝てるかどうかなんて危ういよ」
「…そんなに強いのね。意外」
「ふざけた態度も、本気を隠すための欺きに過ぎないんじゃないかな」
僕らがセリヤを向くと、丁度セリヤがオリガの尻を触ってエクレアに頭を叩かれているところだった。僕らの口元から自然的に薄い笑いが飛び出す。
「まあ、その確率は低そうね」
美空はそう言ってため息をついた。
それからエスプレッソが帰ってきたのは二時間ほど後であった。エスプレッソは常時より明らかに靴が多いことに異常を感じたのか緊張しながら部屋に帰ってくると、陽気なセリヤとオリガと美空がリビングで待っていたという事だった。
「やあ、お久しぶりだねエスプレッソちゃん。君と会ったのも何故かすごく遠い時に感じてしまうよ」
「せ…セリヤ君?どうしてここへ?そして貴方は?」
「オリガ・レモネード。オリガと申します」
「あ、私はエスプレッソ。ご主人様のメイドを勤めております」
セリヤはソファーの上にまるで猫のように転がりながらエスプレッソを見て言った。美空がすぐ側で迷惑そうに見つめているのも無視して。
「ところで雨には遭遇しなかったかい?途中豪雨だったろう」
「降りましたね。ですが私は常時折りたたみ傘を持ち歩いておりますので」
「…恐ろしいな。俺達は雨の餌食さ。特にオリガとマフィンは内臓まで洗われたんじゃないかって位浴びてたよ。少し早めのシャワー気分だよこいつらは」
「ここらは酸性雨の現象が働いておりますのであまり体を雨で洗うという行為止した方がいいですよ」
エスプレッソが心配そうにオリガに言うと、オリガはセリヤが嘘をついているということを言うことも出来ずに恥ずかしそうに頷いた。セリヤはそれを見てまた笑いを堪えている。
「エスプレッソちゃん、よければこの喋って動く燃えないゴミをどこかに捨てて来てくれないかしら。勿論二度と帰れないように縄にくくりつけてね」
「おやおや美空ちゃんそれは酷くないかな?」
「酷くないわ、消えなさい。ゴミ虫」
「美空、言葉を紡ぎなさい」
僕はお茶を全員に配りながら美空を少し厳しい声で注意した。美空が「だって…」と続けようとしているところを制止するように片手を美空に向ける。
「人が傷つくような事は言うのは止めなさい。将来お嫁さんになって僕から離れた時にそんなのじゃあ心配で堪らないさ」
「じゃあ私がお嫁さんになった時お兄ちゃんが側にいて」
「いや、それじゃあ君の未来の旦那さんに邪魔だろう。それに僕はどれだけシスコンなんだよ」
「いや、そうじゃなくて…もう、お兄ちゃんのバカ」
美空が拗ねたように横を向く。僕が狼狽えると、美空の隣で寝転んでいたセリヤが体を起こして盛大に笑い飛ばした。
「ははははは!つまり美空ちゃんは大好きなお兄ちゃんと結婚したいという訳だ。ははははは!この際結婚しちまいなよ!」
「ちょ、せ、セリヤ。違うって、え、あの、お兄ちゃん?お兄ちゃんからも何か言ってよ!」
「僕らは兄と妹という関係だ。結婚なんて馬鹿な事ありえるはずがないんじゃない?」
僕がそう言うと、美空は少し元気をなくしたように下を向いた。年頃の女の子ってよく分からないなと思っていると、それでもセリヤの猛攻撃は終わることはなかった。
「いやあそれにしてもお似合いなんじゃない?二人」
「だから美空は僕の妹であって」
「でも、寝ている美空ちゃんの隣の部屋で美空ちゃんを透視しながら気持ち良くなってたのはどこのお兄ちゃんかな?」
時が止まった。
僕自身も、美空も、オリガも、この場にいるセリヤを除く全員の時が。
そして美空が水槽の中にいる金魚のように口をぱくぱくさせ始めると同時に僕の声が部屋中に響き渡った。
「何言ってるんだセリヤァァァ!」
「あれ、これ言っちゃダメな奴?」
「当たり前だろ!お前はオカマなのか!?そうなのか!?」
「なんでオカマ?」
僕らが会話を始めると美空が急に顔を真っ赤っかにして僕の衿を掴んで震える声で言った。
「ねえお兄ちゃんそれって本当?お兄ちゃん私の体で…!」
「誤解だ美空、お兄ちゃんを信じてくれ」
「まあまあこんなに可愛い妹さんなんだからただ頭を撫でるだけじゃ堪えきれないのはわかることさ」
「オマエーーッ!!」
僕の声が震えると同時に美空がさらに顔を真っ赤にして僕の首に顔を押し付けた。
「お兄ちゃん、私に欲求不満なの?」
「ば、馬鹿言え!このセリヤがまた勝手な事を…!」
「お兄ちゃんはね、きっと美空ちゃんにいつもいつもムラムラしているんだよ」
セリヤがまた面白そうに言うと美空は少し呆気に取られた後リミットを突破したようで頭から火を吹いて崩れ落ちた。僕は倒れた美空を支える。
「大丈夫か?美空!」
「お兄ちゃんがその気なら私ね」
美空は顔から火を出しながら視線を背けて僕に言い放った。
「いつでも歓迎、だからね?」
するとすぐに僕も顔を真っ赤にして崩れ落ち、美空の上に乗っかる形となった。セリヤはそれを見て満足そうに笑う。
「まーさか適当に言った事が当たるなんてマフィンの狼だなあ」
「それは貴方にも言えるでしょう、セリヤ君」
オリガが二人を見つめるセリヤに声をかけると、セリヤはオリガを見て不思議そうに声をかけた。
「オリガ、あのさ」
「なんです?」
「今、君の顔さ…」
セリヤは幻覚でも見たのだろうか目を擦りながら言った。
「俺とマフィンの昔の知り合いにすげーそっくりだったんだけど気のせいかな」
不思議そうに首を傾げるセリヤにオリガはこう言った。
オリガを埋め尽くす影はこう言った。
「気のせいでしょう」と。
閲覧ありがとうございました!




