土方歳三VS宮本武蔵③
土方歳三VS宮本武蔵の決着の行方は如何に
土方は正眼に…
武蔵は上段に構えた。
いずれの流派に置いても上段の構えとは、
気迫の充実が必要だ。
左手手首より切断され、
しかも止血すらしていない。
常人では立つことも儘ならない筈であろうが…
そこは武蔵…気迫の衰えなど、微塵も感じさせない。
正眼に構えたままの土方に
『ワシの気力の衰えを待つつもりか?』と土方に語りかける武蔵…
『そんなつもりは、微塵もねぇよ!
上段の構えに太刀打ち出来るだけの気迫を溜めているんだよ!』
正眼の切っ先をスゥッと目線より上に上げた…
その瞬間…
土方の左足が地を蹴り
右足を踏み出すと共に
激烈な打ち込みをかけた。
その打ち込みに対し
上段に構えた右手を土方の切っ先に合わせ滑り込ませる様に切り込み返す武蔵…
武蔵の刀はそのまま土方の備前長船の柄元まで滑り込んだ。
しかし…まだ武蔵の刀の勢いは止まらない。
土方の柄元…鍔元を支点にするように土方の首元へと切り込んだ!!
それを土方は左に回り込む様にして肩で受け止め
土方も同じように武蔵の鍔元を支点にするように切り込む。
本来なら互いに戦闘不能に陥るはずだか…
土方は着込みのお陰で難を逃れた。
武蔵はと言えば肩にめり込む筈の刀を見切りにより紙一重でかわす。
だが…土方は左手を柄から外し、備前長船の峰へ添えてそのまま横へ薙いだ!!
土方の備前長船の刃が武蔵の首筋を切り上げ
夥しい鮮血が吹き出した。
武蔵は方膝をつき、
刀を頼りに立ち上がろうとするが…
流石の武蔵といえど
これは致命傷だったらしく立つことも儘ならなず
ドウッ!!と大きな音と共に後ろへ倒れた。
『勝負ありましたね…
土方さん…
ウリエルの第三の刺客…
宮本武蔵を見事打ち破りましたね?』
息の上がったまま
呼吸も整わぬまま…
『流石に偽りの剣聖とは言え
化け物じみてたぜぇ
本当に奴は人間として
生き返ってるのか?』
『普通の人間なら手首を落とされた時点で勝負あり
でしょうが?
やはり…剣聖と言われる程には実力はあったようですね』
『これからも
こんな化け物じみた奴が
出てくるのかい?』
『強い男との勝負に執念を燃やす彼らの心を操るウリエルのことです。
武蔵に負けず劣らずの猛者が出てくることでしょう。
それは兎も角土方さん
一旦悪魔堂に帰りましょう。』
カモメ…土方…佐之助の三人は武蔵…平助の亡骸をそのままに
悪魔堂へと帰って行った。
次回もお楽しみ下さい。




