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土方歳三VS宮本武蔵

己を取り戻した土方と

剣聖武蔵の闘いを

お楽しみあれ。

『そうかい…そうかい…

お前ぇ、剣聖とは名ばかりの卑怯者なのかい?


ならば…何も臆することなど…有りはしねぇ


卑怯者に引導を渡してやるぜ』



『不意討ちの、何が悪い。古来より、夜討ち朝駆けと言うではないか…


剣の勝負とは勝てば良いのだよ…』


『そうかい…

勝負は勝てば良い…

それには、俺も賛成するぜ!!』と

左足を引き、左手を刀の峰に添え、一気に振りかぶり切り込んだ。


『なめるで無い!!

小わっぱ!!』武蔵は左の肩を開き、土方の打ち込みを交わしながら…

大刀を振り上げ、着込みで守られて居ない首筋目掛けて振り下ろした!!


ジャリン!!


『なっ!!…』


刀に添えて居た筈の左手を刀から外し、肘で首筋を庇った。

勿論…着込みの上からでは衝撃しか与えられない。


土方の捨て身の真意は?

武蔵の懐に飛び込む事にあった。

懐に飛び込み。

左肩を武蔵の右胸にくっつけて仕舞えば、武蔵の大刀は、役に立たない。


武蔵の左手に握られた脇差しに集中するだけで良いのだ。

体を付け合わせたままで、暫く押し合いが続く


ここで…土方が右手に握る大刀を手放し…脇差しを引き抜き…


今にも突き出して来ようとしている。武蔵の左手に

切りつけた。












『ムンッ!!』

武蔵のうめき声がした。


武蔵と土方の足元には

脇差しを握ったままの武蔵の左手首から先が落ちていた。


堪らず飛びずさる武蔵を追おうともせずに、


『あのなぁ?

武蔵のオッサン!

あんたの言う戦の無い時代の剣術ってのはなぁ…


あんたの生きていた頃の剣術とは比べものにならない位に進化してんだよ。


剣を振り回せば良い

勝てば良いってんなら

鉄砲で狙撃すりゃ良いんだよ。』


『そうです…土方さん…

やっと貴方らしくなりましたね。』


『そうかい?主任?』


『ええ…流石に鉄砲に対して如何に刀で勝ちをおさめるか?

それに拘った貴方だけはありますね。』


左手を切り落とされたにも関わらず

仁王立ちのまま

二人の会話を制するように武蔵の野太い声が遮る。


『小わっぱ!!まだ勝負はついておらん!!

大刀を手放し…

脇差しだけのお主ではワシに勝ち目などないぞ!!』


『焦るなよ。オッサン!!

今に…お前ぇを

膾にしてやるからよぉ』


と、武蔵を睨み付け不気味に土方は笑った。』

次回に続きます。

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