沖田総司VS刺客
刺客の前に立ちはだかる
沖田総司…
無事にカモメとチロを護れるのか?
『主任…遅くなってすまない』
総司は屈託無く微笑む
『あなた…そんなに余裕がある状況だとは思えませんが?』
『主任こそ危機一髪の状況だったじゃありませんか?』
刺客は飛びずさり体制を整えた。
そこへ…カモメが刺客へ話しかける。
『一つ忠告をしておきます。
私たち悪魔は人間に直接的な危害は加える事が出来ない
そこで人斬りにかけては
かの宮本武蔵にもひけを取らない人斬り鬼の皆さんに
鬼として甦って貰いました。
今日は見逃してあげます。
ウリエルの元へ帰って
私の忠告を伝えて下さい』
『拙者はお主を斬るように言われた。
おめおめと戻る訳にはいかぬのだ。』
『残念ですね…
仕方ありません。
それでは総司彼と手合わせしていただきなさい。
柳生新陰流免許皆伝
鍵屋の辻三十六人切りの
荒木又右衛門殿と…』
総司はカモメ達と荒木又右衛門との間に立ち
その間合いを、ジリジリと又右衛門との距離をつめる。
二人の剣豪は、互いの間合いを測っていた。
この時、又右衛門は奇妙な雰囲気を相手の青年…
沖田総司に感じていた。
まるで殺気が無いのだ。
ジリジリと間合いを詰めて来ているのに
剣で一番大切な気迫も感じられない。
流石に正眼に構えているが…
余りにも不気味だ
先程のカモメに打ち込んだ一撃は本気の一撃だった
それを事も無げに
凌いでみせた。
剣の実力は本物だ…
実に不気味な青年だ…
その時何の前触れも無く
総司が切り込んだ。
間合いはまだ詰まってない筈だ
初太刀は交わした
又兵衛は体制が崩れた総司へ切り込もうとしたが
背中に悪寒が走り
飛び退いた。
総司は今迄又右衛門の居た首のところへ三連続の突きを入れていた。
誘われるままに踏み込んでいたら
殺られていた。
これは…ウリエルに報告しなければならない
こちらの予想外の戦力が加わっている。
三十六計逃げるが勝ち
孫子の兵法書は
戦術的な撤退は恥では無いと言っている。
又右衛門は駆け出した。
『総司…追わなくていいですよ。
ウリエルに報告するために撤退するためなのですから。
自分が破滅の引き金を引いた事に気付けばいいのですが…』
『主任…ウリエルは破滅するの?』
話しかけるチロに
優しく微笑み
『さあ…一旦、悪魔堂まで帰りましょう。』
次回もお楽しみに




