ロキの息子
チロの正体とは
ラグナロクでのしきたりとは?
チロの首飾り。
その名をルナティックストーン。妖しく月の光を吸収して青く光を放つ
このルナティックストーンがチロを人狼へと封印している。
その封印を今解き放とうとしている。
上総、玉藻、カシンまでもが固唾を飲み見守る。
カモメがチロの封印を解いた。
『 グルルルルッ…』
地の底から響き渡る様な低く不気味な声がチロから聞こえる。
チロの体が小刻みに震え
口許が耳まで裂けてきた。犬歯も太く鋭くなってきた。
既にチロはその姿を留めてはいない。
白い毛に覆われた狼がソコにいる。
だが…変身はまだ終わらない。
『グオオオォォォ~ン』
ソコに立っている狼は体長が空を埋め尽くす程に、巨大な狼だった。
『これは…何がなんでもデカ過ぎない?』
玉藻が呟く。
『お前が変身しても、3メートル程だからな?
神殺しの名は嘘では無いようだ。』
上総も頷く
その時オーデインは恐怖に体を小刻みに震わせていた。
『ロキの息子…』
『そうです。チロはロキの息子…
貴方をこのラグナロク
で噛み殺した。
フェンリルがチロの正体です。
古の恐怖がよみがえってきたでしょう。
さあ…チロ…いや…
フェンリル!!破壊の神
オーデインを噛み砕いてあげなさい!!』
恐怖の為に指一本動かせぬオーデインにフェンリルは容赦無く飛び掛かり
巨大な牙をオーデインの首に突き立て一気に首の骨をへし折った。
目を背けるカモメ以外の悪魔堂のみんな…
流石に全身を噛み砕かれたオーデインに既に息はない。
『チロ…もう良いでしょう』とルナティックストーンをかざし今一度封印した。
封印された。チロはフェンリルの時の記憶は無く
カモメが口の回りについたオーデインの血をはんかちで丁寧にぬぐっていた。
『カラス…そろそろラグナロクの夜が明けます。
例のものを…』
黙ってカラスは大量の葡萄酒を運び込んできた。
『主任…こんな所で酒盛りですか?』
『そうですよ…上総…
それが此処での仕来たりなのです。
ほらー夜が明け始めました。』
『主任!向こうから誰かがやってきますよ?』
向こうから朝日を背にして騎馬に乗り友を連れた一団がやって来た。
カモメはうやうやしく
馬上の女神に挨拶をした。
『これは…これは…大変ご無沙汰しておりました。
女神…ワルキューレ』
次回もお楽しみに




