許すまじ
尽きぬ怨念の嵐を巻き散らかす
祟徳にカモメが呼び出した者は
『おのれ!
おのれぇ!』
崇徳上皇は忠通を
苦しめる事無く
怨念の炎で焼き尽くそうとした。
『崇徳上皇…
今、暫くの猶予を…』
新たに魔方陣より
十二単に身を包んだ女性が…崇徳上皇に哀願をした。…
『聖子…我が妃
藤原聖子…
お前に罪は無いが
お前の父…
忠通は赦す訳にはいかん…』
父親の忠通の命乞いをする聖子…
父を庇う様に抱き合う二人に
『ええぃ!
二人とも焼きつくしてくれるわ!』
一瞬にして…
跡形も無く焼き尽くされた。
『カモメ!
次なる贄は誰ぞ!』
『では…只今お呼びだし致しましょう』
魔方陣の中から
美しい…それは…美しい女性が現れた』
『母君…』
『最後に呼び出した女性は待賢門院…
貴方の母です…
貴方はこの方も焼き尽くすつもりですか?』
『母君…私は…
本当に白河法皇との不義の子なのでしょうか?』
『おお…可哀想に…確かにその様な噂は有れども
決してその様な事はありませんよ。
この…我が腹を痛めて産んだその時より…
貴方を乳母に取り上げられ
張り切った乳を
貴方に飲ませようにも宮廷の掟に阻まれ
いつの間にか…
噂が独り歩きを始め遂に鳥羽天皇のお耳に入り…
貴方を疎み始めたのです。…
決して貴方は不義の子ではありません』
『母君…私はその言葉を聞きたかった。』
流罪になるより…
京に一度も帰る事が無くても…
貴方のその…
一言が聞きたかった。』
崇徳上皇は…
ヨロヨロと待賢門院に歩み寄り…
すがりつき泣いた…
次回もご期待あれ




