その男には気をつけろ(ファティマの予言編)
『むうう…
動けぬ…おのれ…』
式神が早良親王を
押さえつけ。
カモメ達が呪縛を掛ける。…
今ゆっくりと
晴明が泰山府君祭を始める。
玉藻を中心に気が
集まる…
その中心に
焔摩天が現れ
早良親王の額に触れる。
それまで…
禍々しい。気配を撒き散らしていた。
早良親王の顔が…穏やかになり…
『早良親王…
漸く人の心を取り戻しましたね。
さあ…
ただいまより
浄土へお送りしましょう。』
と、
泰山府君祭の終わりを告げた。…
早良親王は
本来東大寺の
高僧である。
親王法師と呼ばれる程の高僧だ
静かな微笑みを湛え…
『晴明…カモメ…
貴方達に感謝する…私の怨念を焼き尽くした。焔摩天にも
感謝をする…
では…
私は浄土へ旅立とう』
と静かに天に昇っていった。…
『主任…何とかなるかも知れませんね』
『まだまだ、晴明殿と泰成殿は
死者ですから…
そんなに霊力は続きません。…
今の泰山府君祭で
力を使い果たしています。
カラスが早く彼と彼の使役する、
鬼達を呼び出してくれないと…
不味いですよ。…』
その時…
『道真も早良親王も頼りない事よ…
やはり…
人の怨念とは…
ソコまでかのう?』
との、声が響き渡った…
黒雲に包まれた
牛車に乗ってその男はやってきた。
『遅かった…
あの方が遂にお出ましか…
天皇は天の皇
で在りながら
魔道に落ちたあの方は
魂もそのままに
その身のまま…
魔道に墜ちた。
あの方に…
今の私達は太刀打ち出来ない…』
『カモメ…
晴明…
我の前に立ちはだかるとは
不届きな。』
『困りましたね。
天皇在位経験者
とは…戦いたくないのですが…
仕方在りません
出来るだけの抵抗はさせていただきます。
崇徳上皇』




