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思い付き  作者: Blue_lobster
二章
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46.

「俺がさっきから着けてるこのチョーカー、これがキリちゃんのや。」


「んでこれがスミちゃんの。」


チョーカーに、イヌの首輪。

いずれも首を絞め、抑する為の装飾。


「これで俺は体を幾らでも変形出来る、スミちゃんの使えば何も食わんでも生きてけるんや。」


「うん?じゃあ何であの家に食べ物が?」


先日のミチル制圧戦、最後の切り札として投入されたウナ及びAチームは、生活感の塊を確かに見ていた。


「ウナ…お前知っとるやろ、こないなもんずっと付けられるかいな。」


「まぁ…確かに、ワンちゃんみたいだもんね。」


あの日あの坑道で、片足と片腕を失ったミチル。

それを補填しているのが、肉体変形なのだ。


今こうして立っているのも、旧友のおかげ。


「…最後や、お前らに協力する理由。」


チョーカーと首の間に挟んでいた何かの破片が取り出される。


「これはライちゃんのや、スズちゃんのは見つからんかった。」


それは、正にマクガフィン(キーアイテム)、原初の水を担当する者が遺したとある鍵、その破片。


「扉なら何でも開けれる不思議な鍵…そう呼んどった。」


「…ミチル先輩、それと協力する理由の関連は?」


「さっき言わなかったか?ヌン…つまり、スズちゃんは多分生きとんねん。」


「えっ」


回収したライの遺品は使い物にならず、スズの遺品は見つからず。


分かっているのは、鍵は二つで一つ、それでようやく動作すること。


「あの坑道でな、俺はそう確信しとる。」


「へぇ…あ、そういうこと?!」


何でも開けれる不思議な鍵、それが例のロッカーに通用するならば…


「あれがライちゃんやなくとも、スズちゃんが坑道に居なくとも、やる価値はあるねん。」


「…ようやく見つけた手掛かり、って訳か?」


「うっさいねんカス、先生気取りは黙っとけや。」


「………当たり、強くない?」


暇を持て余した末に三田が腕を使わずに腕立て伏せをし始めた頃。


エレベーターは減速し、操作盤が7908kmを指す。


「お、着いた着いた、雪代ちゃんはいるーかなー…」


「ここに来るんも久しぶりやな、…あの頃以来や。」


現時刻1430(2時30分)、一行はチェックポイント77に現着。


そして、先着者達が顔を覗かせる。


「…先生。」


「あ!!ミチル…!さん?先輩?」


「hi there…みんな。」


見知りのエネアド生徒会、それに付随してアカデミー生徒。


それぞれがヘルメットを被り役職を示して、14ある部活のうち『お花観察部』を除いた全ての部長が集まっていた。


「おう、乙倉ひな…お前先行っとるなら言えや。」


「すみません!何せ召集掛かってたもんで…」


お辞儀をするひな、その頭にはやはりヘルメットが被せられていた。


「先生、これ…資料纏めたから一応目通してね。」


「お、ありがとうゆき―――」


「はろー雪代ちゃんー!恋しかった?ねぇ恋しかった?」


「……クルミ、一回こっち来て。」


「え?」


連れ出されるクルミを背に、佐都を含めた部長達が集う。


こうして、通達通り作戦総本部が設立を満了した。

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