45.
第二層、深度378km、チェックポイント10。
通過は容易く、ガリウムの採取出来る洞窟が過ぎ去る。
第三層、深度379km、チェックポイント23。
通過は刹那、石油湧き出る夢の地中火山が過ぎていく。
「ぁー…退屈。」
「三田さん…だからってここで三点倒立はしないでくださいよ…」
第四層への旅路は長く、半刻を過ぎても尚到着は成されていなかった。
「ミチルせんぱーいなんか面白い話してー…」
「あ、そやそや、俺ん神秘話すんが本題やったな。」
一行の退屈に、ミチルは拳銃、そしてその弾倉を取り出す。
「これが…レナちゃんとトモさんの遺品や。」
「おー…おあ、グロック17じゃん、あたしも同じの持ってるわ。」
クルミの懐には狙撃手の安定したサブ武器、ミチルの持つものと同じ拳銃が鎮座していた。
「…ま、勿論神秘の有無は違うんだろうけど。」
「せや、こいつは二つで一つのもんでな、ちょい特殊やねん。」
銃とは弾薬が無ければただの鉄塊、神秘もまた、主体が無ければただの難解でくだらない概念。
「端的に言うと何でも消せる超強い銃や、で次やけど…」
「すげー端的だな、端折り過ぎだろ。」
一旦何処に仕舞っているのか、ミチルの懐からは続々と遺品が取り出される。
その時、エレベーターが急減速する。
「っわ…ふぅむ…悪心。」
「なっ?!だ、誰か雨眠に袋渡してくれ!」
「いや、大丈夫…もう着いたみたいだしね。」
無表情のまま口元を抑える雨眠、及び一行は第四層、深度1300km、チェックポイント40へ到着。
「なんか…ずっと思ってたが各駅停車みたいだよなこのエレベーター。」
「…ご、ごめん先生、あたし電車乗ったことないから分かんないや…」
「なんで電車関連って分かったんだよ。」
「てへっ」
活火山の灼熱が体に染み込む、それもそのはずで第四層は温泉地帯。
「…なら、あれ使えばええやん。」
「んぁ?」
硫黄の匂い立ち込める最中、操作盤が引っ剥がされる。
「うわああ!!?な、何やってんのさミチル先輩!」
「裏コードや、えーと…113333555555…」
轟音が響き、二年の間眠っていたコイルが目覚める。
エレベーターは急速落下、正式には落下ではなく、磁界移動による超速推進。
「ほな、続き話すで。」
規格外の推進、オーバークロックされた速度で一行は第五層を突き抜ける。




