32.
「ねぇねぇ!何かちっちゃい子居るよー!」
最初に出会ったのは、アマウネト…ミチルのバディに値する、アキっていう女の子だった。
凄く元気で、可愛かったよ。
「………」
その隣にずっと居たのは、猫塚ミチル。
生まれ持った神秘で自身の体を透明に出来る、不思議な子。
寡黙で、冷たい目をしてたけど可愛かった。
今とは大違いだね。
「…ぅあ」
で、僕はどうしてか忘れちゃったけど遭難してた。
そこをアキちゃんが救ってくれた、これが出会い。
「うな?ウナちゃんって言うの?」
「いあおうい…」
思い出した、名付けの親がアキちゃんなんだった。
「あはは!何言ってるか分かんない!」
びっくりしたなぁ、だって水筒から直接水を与えられたんだから。
「やうあう…ぐぶぼごご…!」
「みんなー?可愛い子発見したよーっ!」
「んぐ…だ、れ…?」
ぞろぞろと集まってきて、ここでようやく地上に居ないことが分かってきた。
地下…そう、僕は洞窟に居た。
洞窟ってよりかは、岩の間かな。
「はい、起きてウナちゃん、ん?ウナくん?まぁいいや!」
脇から抱き上げられて、複数の視線が僕を貫いた。
後から知ったけど、この時の人達がオグドアドの面々だった。
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「ごはん…」
恥ずかしいけど、一週間ぐらい身の回りをお世話してもらってたんだ。
「………」
基本的にはさっきのアキちゃんが担当してくれてたけど、居ない時は…
「あむ…もぐ…もぐ…」
「………」
ミチルが担当してくれた、多分あいつはもう覚えてないんじゃないかな。
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そこから…どのくらいだったかな、まぁとにかく時間が経って、自分で歩けるようになった。
「…これ、ちょうだい。」
「んー?んー…めっ!これは私のだから!」
「…ごめんなさい」
でもまだ頭の中がぼわぼわしてて、…あー恥ずかしい!
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「…はぅあ!」
「ひゃっ?!び、びっくりしたぁ…どうしたのウナちゃん!?」
でもある日を境に、そのぼわぼわが消えた。
思考が鮮明になって、現実感が増えたというか。
「ここは!今は何時!」
「き、キノヤクアカデミー新超深度掘削抗でしゅっ!時刻はひとふたまるまる…っ…」
「ぁ…ご、ごめん…なさい?」
…あの時のアキちゃん、凄く面白い表情してた。
ミチルも笑ってた、でもこれっきりだったね。
「うう…頭痛い…」
体を自由自在に操れる子、もっと操れる子。
体を透明に出来る子、もっと透明に出来る子。
相手の体を対消滅させる子、もっと強い子。
どんな扉も開けられる子、もっと開けられる子。
オグドアドの皆は、個性的だったけど…
皆、可愛かった。
まぁ一番可愛がられてたのは僕だけどね。




