12.
エネアド生徒会その部室、やや狭苦しいが机上に地図が置かれる。
「猫塚ミチル…今回のターゲットだね、それが生活していたとされる拠点はこれまでに6つ見つかってる。」
「既に…explored済み、but…痕跡がnothing…」
「ここと…これ、ここに二つ、それと…ちょっと離れてここ。」
雪代がぽつぽつと指差す箇所は砂漠のど真ん中、インフラの一つ整っていない場で誰が生活しているというのか。
「…それで、今回7つ目…というより、居るかもしれないポイントを見つけたの。」
「あたしが見つけたよ〜へへ、凄いでしょ。」
「クルミは黙ってて。」
進む打ち合わせ、そこへ問いを投げる赤髪一人。
「おい、てかそのミチルってのはどんな奴なんだよ、知らねぇと対策もどうもねぇぞ。」
「Um…事前、Briefingで知らされていたはずでは?」
「あ?…おい雨眠。」
白羽の矢が立つは隅でブルーライトを浴びる白衣の女、輪に入らず、黙々とゲームにのめり込んでいた。
「…鳥羽さんからはあれだけだよ、私は悪くない。」
「yo,じゃ1から教えりゃgoodじゃん?」
「は、はい…っ…私も、そう思いますっ…」
白紙に戻った、というよりは裏紙に移動した打ち合わせ。
今、この場にて当任務における最重要人物猫塚ミチルその人の概要が明かされる。
「年齢は20歳…生きてたらね。」
「性別は男、でも女っていう説もあるってさ。」
「え、エネアド生徒会の前身、2年前の『オグアド』に所属してたらしいです。」
「オグアド、は…Total、8人。」
「だが、ミチルを除いて全員ぽっくりミチルはがっかり。」
「今どこに居るかは分かんないっす、でも一つ言えるのが…」
目配せ、瞬時口を一斉に揃える。
「ミチルは堀削抗を7000km掘った。」
キノヤク超深度堀削抗7999km、地球直径を優に超えるその穴の秘密。
つまり…神秘である。
ミチルは神秘を追い求めた、そしてそれはオグアドのメンバーも同じ。
出会いはそれぞれ、しかし行き着く先は収束。
2年前、エネアド生徒会が入学する前、何が起こったのか。
深まり続ける謎は、今も地下で蠢く堀削抗に沈んでいく。
U.T.E.Aとは?アカデミーとは?何故堀削を?エジプト神話との繋がりは?
全ての謎が、霧散していく中…
「…いや、情報多すぎて分かんねぇよ。」
正気を取り戻すにはもってこいの、不理解者、三田の一声。




