46.区切り
「はーあ!もうお別れかよ!」
「そう愚図るな、いずれまた会おうではないか。」
「いぃやあたしは子供か!」
別れの日、航空機を背に王はひまりと会話を交わす。
「余はこれより再度遠征を繰り返すが…お前はどうする?」
「ぁー…元々あたしヨーロッパ旅行中だったしな…」
「…現地の言葉も話せないのにか?」
互いに立場は違えど戦場を同じくした者同士、思う所はある。
「んま、ドイツにでも行く…よ…」
「ひーまーりーちゃん…♡」
「ひっ」
「ドイツにはね…腕の良い刀工が居るんだぁ…刀壊れてるでしょ?いこーよ、ドイツ…♡」
忍び寄るイナ、既に王の姿はない。
「うわあぁぁ…!もうスプーンはいやあぁぁあ…!」
「まったね〜ちっちゃい王さま!」
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「…ほんとーによかったのー…?」
「ああ、いずれまた会える。」
航空機内、2人の会話。
行きとは違い、酷く落ち着いていた。
「それに…時間を空けるのも仲を保つコツだ。」
「へぇ…で、結婚するのー?」
「………は?」
腹の底から湧き出た困惑の声と視線が機体調整中の建部に向けられる。
「や、だってあんなに仲いいしー…ほら、イタリアってどーせーこんが…」
「…まぁ予定はあるが、今はせん。」
「そっかー…おあ、王さまきたよー…」
乗り込む小さな影がレーダーにしっかりと映っていた。
「おい、帰りもあの上等な酒を。」
「ん…?ああ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの事か…」
「あいも変わらず長ったらしい名前だ、全く。」
初めての飲食が記憶に焼き付いていたのだ。
杯に赤褐色のワインが注がれる。
「「salute.」」
「さる〜て〜…」
「タテベよ、毎回思っていたが発音が違うぞ…」
人類の作り出した機械の鳥は、順調にイタリアの地を離れていく。
第一章はこれにて完結となります。
ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
一応物語はまだ終わりではなく、第二章へと続いていきます。
更新は今後も少しゆっくりになってしまうかもしれませんが、できる限り早くお届けできるよう善処しますので、気長にお待ちいただけると嬉しいです。
改めまして、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。第二章でも、どうぞよろしくお願いいたします。




