G-34 現像された幻想
レイ「≪アイスランス≫!!」
氷の槍がジェイルへ向かって射出される。
狙いは心臓、ではない。
ジェイル「っ!!」
ジェイルはとっさに腕に被弾させる。
本当の狙いからそらすために。
レイ「やっぱり、能力の種はカメラみたいだね。」
そこにはレイとゼルが立っていた。
逢魔「・・・・・・おせぇ・・・よ。」
ゼル「悪いな、今のお前だけじゃ勝てねぇと思ってレイを捜してたんだ。」
レイ「だいじょぶだよ、すぐに終わらせるから。」
レイは魔術を展開しつつ、距離を詰める。
ジェイル「私は・・汚染されていない相手を傷つけたくはないんですがねぇ!!」
ジェイルの警棒を、レイは氷の盾で受け流す。
その勢いで空中で回転し、氷のハンマーをたたきつける。
脳震盪、致命傷、しかしジェイルは何事もなかったように再生する。
ジェイル「狙いが分かりやすいんですよ!!」
警棒がレイの腹を穿つ。
嗚咽の耐え切れず嘔吐する。
ジェイル「これは大人の戦いです、貴方のような子供は入ってくるべきじゃない。・・・・・・入っては、ダメなんだ。」
ジェイルはレイに背を向ける。
圧倒的な戦闘経験値の差。
レイはうずくまり、痛みに耐えている。
ゼル「レイ無茶すんな!!こうなるんだったら・・・俺は・・・・・・、やるしかねぇのかよ。」
ゼルの炎が白く輝きだす。
ゼル「情が映っちまったもんでてめぇらとお別れすんのは嫌なんだがよぉ・・・、ちくしょう!!」
レイ「ダメっ!!」
レイが思いっきりゼルを引っ張る。
あふれていた力が霧散し、ゼルは元の色に戻っていく。
ゼル「何やってんだレイ!!てめぇまで死ぬんだぞ!!」
レイ「それ、なんか嫌な感じがする。だからダメ!!」
そのやりとりにジェイルはどこか者哀しそうな顔をした。
ジェイル「汚染さえなければ・・・、こんなやり取りしなくても良かったんだ。」
警棒を握る力が強くなる。
ジェイル「けじめをつけなきゃダメなんだ!!力を持つものとして!!汚染を根絶しなきゃ!!」
レイ「逢魔!!」
レイの叫びが響く。
ジェイル「さらばだ、汚染の元凶!!」
警棒が逢魔の体を砕く。
バキン
逢魔の体から異音がした。
ジェイル「!?」
警棒がひん曲がっている。
魔力を通したミスリルが、だ。
逢魔の体には無数の鱗が守るように生えそろっている。
逢魔「・・・成長した、のか?」
ジェイルは後ろを振り向く。
ジェイル「あ・・・、あぁ・・・・・・なんてことだ。」
レイからオーラが漏れ出ている。
悍ましく、美しい、全てを飲み込む終焉が。
ジェイル「君も・・・・・・、汚染されてしまったんだ。」




