13.5.ハロウィン追放おまけ
訳あって追放された四人の冒険者。
彼らは酒の勢いのまま意気投合し、パーティを組んでしまった。
テンプレ追放者のオイハナ、ザコ勇者のユーシ、カス妖精シシャエル、飲んだくれおっさんのコウル、
そんな追放されて当然だったような彼らのろくでもない冒険のお話
……のおまけのお話
(13話ハロウィン追放のおまけです)
今回のあらすじ
シシャエルの命の危機も免れ、追放者どもはハロウィンを仮装して楽しむことに。
「という訳で中古武器屋から各々適当にコスプレグッズを買ってきました!」
「結構こういうイベント好きですよねオイハナさん」
ユーシの仮装
「シンプル吸血鬼のコスプレかあ、面白味が足りないね」
「面白味が足りない人間ですみませんね」
「やっぱ血とか飲みたくなるのかヨ?」
「うーん、今は青汁とか飲みたいかも」
「飲み物としては血と真反対のとこにいるだろ青汁」
「俺ァ酒飲みてェ」
コウルの仮装
「つーわけでフランケンシュタインの仮装だァ」
「つーわけでの意図が見えないが」
「ァ?名前に入ってんだろ、フランケン『酒』タインってよァ」
「くそつまんねーヨ!」
「酔っ払いの思考能力なんてこんなもんですよ」
オイハナの仮装
「ところでオイハナはいつ着替えんだヨ」
「……?いま仮装してるが?」
「普段着ですよね、いつもの町娘みたいな格好で」
「まー少し分かりにくかったかな、正解は『追放する人』でした!」
「町娘が追放を……!?」
「アレだよアレ、心の仮装ってやつ。えーと例を見せると……オホホホ!汚らわしい下民がこの場に来るなんて!貴女は追放ヨォッ!」
「しかも悪役令嬢のやつなんだ」
シシャエルの仮装
「カボチャ衣装!可愛いだろヨ!」
「お前さっきのゾンビの姿で良いだろ」
「こっちが良いんだヨ!あとさっきの姿だと命に関わるヨ」
「だからってちょっと高い衣装買わなくたって良かったでしょうが、ほらこっちのが似合ってますか!」
「生のジャック・オ・ランタン被せんなヨ!野菜臭い!」
「なんかこう……面白味無いね、紅一点がネタに走ったのがまずかったか」
「多分関係ないかと、僕たちの存在が面白くないのでは?」
「じゃあもう仕方ないヨ、アレをするしかないなヨ」
「アレって?」
「「「他のやつのコスプレをバカにしに行こう!」ァ!」ヨ!」
「うわぁろくでもねぇ」
冒険者ギルドのハロウィンパーティーに飛び入り参加する追放者ども。
「あっアネゴに先輩!サンタのコスプレッス!どうッスかね」
「私はトナカイのコスプレだ、地を駆け山を駆け荷物を運ぼう」
「二ヶ月ちょい早くないかな」
「コウルさーん!自分は追放される人のコスプレです!コウルさんリスペクトで同じような服を」
「キメェ」
「なんで普段着が二人も居るんだヨ」
「あらあらオイハナちゃん達、みんなもコスプレしてきたのねぇー。私はジュフさんとキョンシーのコスプレよぉ」
「一人仮装してないように見えるんだが……」
「大丈夫です、僕らにも見えません」
「ホワホワ」
「にしてもみんな衣装のレベル高いなー、あんまバカに出来んかった」
「教会がイベントで貸し出しているのですヨ。こうしてイベントとすることでモンスターへの過剰な反応が抑えられ、緊急時に皆が落ち着いて対応できるようにしているのですヨ」
「ほへー、ところでロウィーノさんのその服も教会が?」
「いえ、自作のシシャエルさんコスです」
「そうだろうなとは思ってた」
「にしてもシシャエルさんにはこれからあのようなおぞましい姿をさせないようにしてくださいね私は本当に」
「あらあら、困ったわねぇ……」
「どしたんすか?」
「コスプレが一着余っちゃってね?しかも今回のイベントのステージで踊るアイドル衣装なのよぉ」
「そんな、ギルド職員用の衣装は余らないはずなのですがヨ」
「あら、多分ホワちゃんも職員の数に入れちゃってたんだわ……、こうなったらホワちゃんに着せましょうか」
「ちなみにホワちゃんというのはヨ?」
「あそこのホワイトドラゴンですね」
「物理的に無理があるんじゃないでしょうかヨ」
「あらまあ、それならもうギルド長か清掃のおばちゃんにでも……」
「精神的に無理があるんじゃないでしょうかヨ」
「ふふ、それなら一肌脱ぎましょうかね……」
「オイハナちゃん、いいのかしら?」
「もちろん!ユーシくんがね!」
「…………え?」
「なんで僕がやることになってんですか!」
「いやー、安売りしてた吸血鬼コスよりこっちのが似合うかなーって」
「ふりふりヒラヒラ布面積がやけに少ない魔女っ娘コスが?」
「……普通にあんま見ずに似合うって言ったんだよね」
「ひどい、てか言い出しっぺのあんたがやれば」
「私は踊れない!」
「ドヤ顔で言わないで、てか踊るならなおさら嫌だ!そもそも僕は男だ!」
「ふふふ、今男じゃなかったらやっていいのにって言ったね?」
「言ってない」
「くらえ新技!尊厳追放ッ!」
「ちょ、やっやめうわぁー!」
「結局誰が踊るのか決まったのかヨ?」
「オイハナが出て来たら全力で笑ってやろうぜェ」
「ホワちゃんが踊ってまたギルド全壊の可能性もあるッスよ」
「そのことはあまり掘り返さないでくれ……」
「それでは魔法少女スカヴェールのコスプレで踊ってもらうのはー!この子デース!」
「はーい!今日踊るのは、新人冒険者のユーコでーす!今日はよろしくお願いしまーすっ!」
「ユーシだヨ」
「ユーシだなァ」
「ユーシくんがんばえぇぇぇっ!!!」
「人が!恥を忍んで!女体化してまで!イベントの成功に尽力しているというのに!大声でバラさないでください?!」
「あと前列の二人はせめてバカみたいに笑って」
「バカバカバカバカヨw」
「バカバカバカバカェw」
「ふっざけやがって!」
「可愛いよー!ユーコちゃーん!」
結局毒舌ツッコミ女体化魔女っ娘アイドルという設定と普通にビジュが可愛かったので多いに盛り上がり、ユーコちゃんは夜まで踊り続けることになったのだった。
あとユーコちゃんのパンチラでギルド全壊分の金額が賄えたらしい。めでたしめでたし。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
おまけが書きたかったので書きました!
良ければ感想などお待ちしております。




